局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

反面教師

2012-11-12 00:39:35 | 家族あれこれ(犬も含めて)
もう一週間たってしまったが、書いて置こう。

先週の日曜日は今日とはちがって秋晴れの良い天気だった。

実はこの日オットから頼みこまれた案件に付き合わなければならなかったのである。

それはオットの小学校からの友人に会うこと である。
別にそれはかまわない。同じ学年夫婦故、今までに何度も男女にかかわらずお互いの友人とも紹介しあい、中には私自身で直接連絡を取り合う仲になっている人たちもいる。

この日会うつもりだったのは、アメリカ西海岸に在住で音楽プロデューサーをしている男性T氏、一時帰国しているので会おうということであった。

ところが、その日の朝に
「Tと会うっておふくろに言ったらどうせなら私たちも合流するわってことになってウチのおふくろもTのお母さんも一緒に来るってよ」とオットより・・・
私の場合もそうだが、小学校から途中選抜もあるが高校までは一緒の学校で過ごしたオットのお母さん連中は異常に仲がいいのである(本心は知らないが)
それにしてもこの良いお天気の日曜日。姑だけでも手に余るのに(ヲイ)もう一人同年代のオバとも一緒だとは。

「んじゃ ワタシ遠慮しようか?」と逃げようとしたら
「いや、お前が居てくれたほうがいいんだよ、おふくろが暴走したら止めてくれ」
なんだよ その役回りは・・・

ということで付き合うハメになったのである。

場所は、早々とクリスマス仕様になっている恵☆寿ガー★ンプレイスであった。

 

姑を迎えにいってこちらのタワーで二組母息子+ワタシで食事をしようとのこと。ちなみにTくんはバツ1か2で現在独身である。

三越の待ち合わせで現れたのは、背の高い杖をついた男性と若々しいマダムであった。Tくん、昔は一世を風靡した某男性雑誌のモデルもしていたという派手な過去を持つのだが、ある病気をして片足が不自由なのである。そしてTくんママは実は今回ドックで癌が発見されてこの日の次の日に入院してその次の日にオペをする予定になっていて、そのためにTくんは帰国したのである。

両方の母親はたまには会って食事などしているらしいが、ワタシとは初対面。
「はじめまして ほにゃららさん(姑)が自慢するだけあって素敵なお嫁さんね~」といきなり言われたが、決して姑はワタシを自慢したのじゃなくてオットの付随物としてオットを自慢する目的でワタシを話に出しているのであろう。

普段ここまでひねくれた見方はしないワタシだが、もう姑とつきあって四半世紀もすぎればそのくらいのことは読めてしまうのである。

Tくんのお母さんはとてもおしゃれで素敵な方であった。
オット母子と同じく 母一人子一人パターンだし、T君は遠くでオットよりもっと心細いと思うが、しっかり自立している感じで凛とした雰囲気、しかも私に対してはとても気さくで話しやすい方だった。



「夢みたいね ほにゃららさん一家とウチのムスコとこうやってみんなで食事できるなんて。ホント嬉しいわ」とTさん。
自分の病気のことも気になるだろうにそんな気配も見せずに心から楽しんでいる風を見せてくれた。

一方で相変わらずなのが姑

どうしてこんな場でオットの小さい時の話ばかりするのだろうか?
それも私が何十回も聞いたオットの自慢話方向である。

「ほにゃらら先生はお元気そうね。○○(オット)はね、腕白だったけどあの先生にとても気に入られていたの。あの時のクラスでオール5は○○だけだったのじゃないかしら。だから××さんが悔しがってね~ 云々・・」

それにいちいち
「そうね ○○くんはホントにおできになったもの」とあいづちをうつT君ママにあまりに申し訳ないし、オットの顔も非常にうんざりしていたので

「おばさま その指輪の組み合わせ ホントステキですね! やっぱりデザイナーものでしょ。おっしゃれだわ~!!」と無理やり話をそらすワタシ。

「○○は中学の時もほにゃらら代表だったでしょ その時に全校生徒の前で言った言葉 奥様覚えてらっしゃる? 云々」と懲りずに姑が新しい昔話を始めれば

「おばさま! これももっと召し上がりませんか? このサラダのドレッシング いいお味ですね」と姑の話をさえぎると言った技を何度も絶妙のタイミングで繰り出したワタシ。
オットから感謝の目で見られたのと、Tおばさまは何やら面白がってるような目もしていたのでこの辺の私たち夫婦の心中は呑み込めていたのではないだろうか?
Tくんは芸術家肌って感じだし、穏やかにニコニコ人の話を聞いているだけであった。

ヨメに話をさえぎられても、自分の言いたいことを口に出せば満足する姑も気はすむらしく楽しそうだから良かったけどさ。
この日はTおばさまへの激励のために集まったわけだし、T君も病気の後遺症もあるし、ちょっとわけありで子供もいない現状なんだからその辺は空気を読んで話を選んで欲しいと心から思った。

ホントいつも姑と話をするのは疲れるがこの日は格別に疲れた・・・

しかしTおばさま、お産以外は初めての入院と手術とおっしゃるが、自分の病気に際してとても冷静であった。
「早期発見で良かったわ。それに色々検査したけど、他に悪い所は何もないってことだから、まな板の鯉になろうと思ってるの。担当の先生も良い方だしね」
この辺は私の母に似ている。絶対に不安がないわけはないのに周りに心配をかけまいとする心配りが感じられた。

内視鏡のオペの前の日、一流病院ですべて段取りをしたのに麻酔の同意書の文面が気に入らないからオペは受けないとごねまくった姑とはエライ差である。

 
それなりの姑とおしゃれなTおばさま ともに80を超えてる。

食事がすんで近くのカフェに

  

パリの街角を思い出させるようなカフェ。



オーナーがお友達らしく従業員とも気軽に話すTおばさま。
(こういう人が姑だったらいいのになあ・・・小声)
隣の芝生は青いっていうけど、TおばさまはT君の元ツマと時々会って食事をすることもあるという。「とっても良い子でワタシは大好きだったのよ。Tが別れちゃったのは残念なのよ。」とおっしゃっていたが、元妻さんも義理母子関係が終わったあともわざわざ会って食事しようと思うのだから、Tおばさまはやはり魅力のある女性なんだと思う。
結局この日はお昼だけで夕方には帰ってこられると思っていたが、お茶もゆっくり飲んで姑とT家に車で送って行ってからウチに帰ったら日が暮れていた。

オットから
「やっぱりお前が居てくれて助かったよ」と言われた。
ホントだよ 我ながら良い仕事をしたと思う。
しかしオットも色々大変な思いもしながらもいざとなると親孝行は親孝行である。
ただ親に冷たい人間というのは他人にも冷たいと思われるし、オットも母親の性格を熟知しながらも色々心を配っているのをわかっているから私も義務と思いながらもこうやって協力はしている。
しかし知れば知るほど姑とは趣味が合わなそうである。「さだ★さし」「NHK しろうとの★自慢」が好きって時点で同居したら気がおかしくなると思っていたけど、最近 姑の冷蔵庫に斉藤★樹の切り抜きが貼ってあるのを見てめまいを起こしそうになった。
ここまで趣味の合わない二人をなぜ神は義理の母娘として結びつけたのであろうか?W


その後の経緯。Tおばさまのオペは無事にすみ、病理の結果リンパ節への転移もなかったらしい。
昨日お見舞いに行ったオットを「リハビリ代わりになるから」と玄関まで歩いて送ってきたTおばさまはやつれもせずにとても元気だったらしい。

ドラが結婚してワタシも今年から姑という立場になったわけだけど、言っちゃ悪いが姑の言動を見て「これだけはM子の前でやっちゃいけないな」と思うこともたくさんある。
とにかくヨメの前で自分の息子の自慢だけは絶対にしない!と今回も心に誓ったワタシである。














コメント (8)
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