萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.5 ―Night Before Aesculapius

2013-12-27 22:10:08 | short scene talk
二人生活-4ヶ月半@the day before Christmas Eve 5
雅樹27歳、光一12歳の12月23日



Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.5 ―Night Before Aesculapius

「ね、雅樹さん?挨拶が済んだら後ってどのくらい一緒にいられるの?(もうすこし一緒にいたいねセッカク逢えたんだし)」
「ケーキひとつは一緒に食べて行けるよ?(二人っきりになれる席があるといいのにな照)」
「うんっ、一緒に茶しようね?(極上笑顔)(雅樹さんも一緒にいたいって思ってくれてるね喜)」
「うん(照笑顔)(ああその貌ホント可愛い普通にしてても綺麗な子なのにリボンタイにベストスーツ可愛すぎ膝丈ズボン膝小僧ハイソックスとか反則だよ光一どうしよう萌照)」
「雅樹さんが挨拶してる間って俺、どうしてたらいい?」
「一緒にいてくれる?ケーキのお皿持ったままでも良いから(傍に居ないと心配さっきの男みたいの寄ってきそう会場から視線が光一に向いてくるし)」
「ん、ガトーショコラと待ってるねっ(笑顔)」
「ありがとう、照 ちょっと隣で待っててね?(ほんと可愛いな今夜の光一このまま一緒に居られたら良いのに)」
「社長、ほら来ますよ?(さて光一モデルの話に雅樹の反応どんなだろね笑)」
「吉村先生、今夜はようこそ(笑顔)」
「お久しぶりです、ご無沙汰してすみません(笑顔)(ホントお会いするの久しぶりだな)」
「よくおいで下さいました、相変わらず素晴らしい研究を発表されているそうですね?(また佳い男になったな子供の頃から美形だけどモデルしてくれたらいいのにおや?)」
「こちらに費用を頂いているお蔭です(笑顔)いつも国村共々お世話になっています(高校の時から十年だな)」
「こちらこそ素晴らしい記録のスポンサーになれて光栄ですよ?(笑顔)(国村さんの御嬢さん吉村先生にべったりだな微笑そうか)国村さん?」
「はい?(おっ社長も気付いたねコンダケ光一がべったりならさ笑)」
「御嬢さんのこと、交渉相手は吉村先生という事ですか?(きっとそうだろうな懐いてる微笑)」
「ですね、ウチの子の保護者は雅樹なんです(笑顔)(さて雅樹と光一はどうするかねえ笑)」
「ん?(交渉相手ってなんだろねオヤジなにしてくれてるワケ?)」
「吉村先生、国村さんに御嬢さんをモデルにした写真を依頼してるところなんです、許可してもらえませんか?(吉村先生も一緒に写ってくれないかな)」
「光一をモデルに?(明広さんどういう魂胆かな光一をどんなふうに撮るんだろうっていうか御嬢さんって言われた?)」
「はい、山の女神をモチーフに御嬢さんがモデルをされたら佳い画になると思うんです、いかがでしょう?(先生もって言いたいけど忙しいだろうな)」
「山の女神ですか…(ホント光一は女神か天女って感じだけど照照でもいろんな人に見られるのも嫌だな僕って独占欲強すぎる困照)」
「雅樹、どう想う?笑(あんまり他人の眼に晒したくないとか考えてんだろな笑)」
「そうだね、(ホントは反対だけど)光一はモデル、してみたい?(今この会場でもモテて大変なのにモデルなんてしたらどうなるんだろ心配)」
「雅樹さんと一緒なら何でもしたいね(笑顔)」
「じゃあ僕次第ってこと?(笑顔)(僕に任せるなんて光一そんな可愛いこと言うの?)」
「ん、雅樹さんと一緒の時間なら嬉しいからね?でも雅樹さんと一緒の時間が減るならしたくないね(それに雅樹さんの写真は俺が撮りたいね)」
「社長、申し訳ありません。今は断らせて頂きます、光一も学校があるので(笑顔)(まだ小学生なんだし)」
「そうですか(溜息)でも学校のことは大事ですし、またお願いします(機会があったらまた誘ってみようこんな美少女もったいない)」
「はい、すみません(笑顔)」
「雅樹さん、早くケーキ食べたいね、(もう話済んだし雅樹さん独り占めしたいね)」
「うん、食べようね?社長、お断りしてすみません(笑顔)(光一ここから離れやすい様に言ってくれてるでも理由がケーキって可愛い萌)」
「いいえ、こちらこそ急に申し出てすみません(笑顔)ゆっくり楽しんで行ってくださいね(それにしても国村さんの御嬢さん本当に美少女だな萌)」
「ありがとうございます(笑顔)光一、お待たせ?(やっと二人でゆっくり出来るあと一時間くらいは大丈夫だし喜)」
「うんっ(笑顔)ね、アッチまで皿持ってこ?ゆっくり座れそうだよ、(ソファだとくっついて座れるね喜)」



Aesculapiusよりクリスマス譚、いま連載中の時間軸-4ヵ月半のワンシーン。
一昨日掲載の続き、雅樹27歳&光一12歳小学校6年生の12月23日@出版社主催パーティーです。

Aesculapius「Pinnacle不尽の燈 act.9」加筆校正まで終わりました。
第73話「残像1」加筆まで終わっています、読み直し校正する予定です。

取り急ぎ、






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第73話 残像act.1-side story「陽はまた昇る」

2013-12-27 08:40:22 | 陽はまた昇るside story
shadowiness 影法師の視線



第73話 残像act.1-side story「陽はまた昇る」

冷水に、沁みる。

ふりそそぐシャワーに髪かきあげて体幹の芯から眠りを醒ます。
肌弾く飛沫は昨日より冷たい、そんな感覚に季節が進んだと知らされる。
いま十月、もう奥多摩は黄葉すこし染めだすのだろう、そして一ヵ月経てば懐かしい日が来る。

「…周太、もうじき誕生日だな、」

ふっと微笑んだ声はシャワー砕けて誰も聴かれない。
ただ水音だけが独り響く浴場は自分だけ、それでも皮膚から警戒は始まっている。
この場所に異動してから続く緊迫感はもう馴染んだ、その現実に英二は微笑んだ。

―今日で決まる、俺が自由に動けるかどうか…周太からの疑いも逸らしやすくなる、

『嘘を吐かないでって前も言ったよね、さっきも言ったでしょう?家族に秘密は要らないの、なのに嘘吐いたから』

数日前そんなふう周太に言われてしまった。
もう自分が何をしているか気付いている、それを諌めて止めたい。
そんな意志が黒目がちの瞳に真直ぐで自分の肚まで見透かされそうだった。

「周太…もう少しボンヤリしてくれていて良いのに、」

そっとシャワーから呼びかけて微笑んでしまう。
元来ひとりっこで呑気な周太はいわゆる天然癒し系、のどやかな穏健が明るい。
それでも聡明な視線は気づいてしまう、その眼差しは優しさの繊細に捕まえて自分すら逃げ難い。

―しかも純粋だから誤魔化し難いんだよな、裏表が無くて…発想から俺と逆だ、

自分と逆の視点に立っている、そんな周太だからこそ自分の動きが見えてしまう。
自分が隠してきた狡猾も孤独も幸福も全て周太だけは真直ぐ見つめ受けとめてくれる。
そう認めるたび途惑いながらも嬉しくて真直ぐな純粋が愛しくなる、だから今日も自分は闘う。

そのために昨日、罠を仕掛けた。

罠の主舞台は書庫、そして第七機動隊全てが仕掛け人、そこに今日「あの男」が訪れる。
あの男の息吹を受けた者が繰られてくるか、それとも「書庫」である事を理由に本人も出向くのか?
この可能性を懸けられる舞台として書庫を選んだ、その意図を多分あの男は気づいても正義の傲慢に訪れる。

あの男は自分と同じ独善者、それを法の正義という箱庭に正当化する、そんな虚飾の男に自分は捕まえられない。

「おまえには渡さない…壊してやる、全て、」

水飛沫に微笑んで髪かきあげる、その指先すこし凍えだす。
けれど水を止めて拭えば全身から発熱する、そしてクリアになる頭脳と意識が冷静を克つ。
いま廻りだす血流に鼓動は規則正しい、脈打つ感覚と浴場の空気に時刻を見ながら英二は蛇口を締め、微笑んだ。

「本番だな、」




窓の雲が速い。

ハムエッグきらめかす明滅も速い、そんな食卓はいつもと同じ席に寛がす。
もう常連席になった食堂の窓際、テーブルの誰もオレンジとカーキ色の救助隊服で笑っている。
けれど自分ともう一人だけは白いシャツと濃灰色のネクタイが目立つ、この違いに先輩が笑った。

「やっぱ宮田さんは救助隊服より制服の方が似合うよな、貌からフォーマルが良いよ、」

貌からフォーマルってなに?
そんな質問したくなった前、白皙の笑顔が言ってくれた。

「高木、その貌からフォーマルって正統派とか上品って意味?」
「それだ、浦部ナイスアシスト、」

笑って丼飯を掻きこむ仕草から高木は明るい。
からりとした空気に懐かしくてシャワーに想った記憶ふれる。

―藤岡は元気かな、皆も、

明るい同期の笑顔が先輩の軽妙な貌に映って、奥多摩が浮ぶ。
連なる稜線、碧い渓流、仄暗い森と木洩陽の道、あの場所に初めて立ってから一年が経つ。
山ヤの警察官として生き始めた、その誇りに毎日を仰いだ空は遥かに高く広くて、晴天も曇も雨も大好きになった。

そして何より惹かれたのは雪、真綿に白い虚空から降る静寂は愛しくて、だからこそ雪峰の世界を自分は選んだ。

―また雪山のシーズンだな、あと一ヶ月もしたら谷川岳とか雪だ、

いま風が速い窓、そこに流れる雲の白から銀嶺の夢を見る。
昨冬から歩きだした世界は何より強く自分を惹く、その記憶に今冬も願ってしまう。
谷川岳一ノ倉沢、穂高滝谷、剱岳、そして冬富士と哲人北岳、あの青と白の世界に今年も立てるだろうか?

―今年も登れるのか決めるのも、今日だ、

今日、

今日という日に全てが懸ってしまう。
そう想っても緊迫感は毎日と変わらず落着いている。
この冷徹も毎朝の水浴に保たれ心地良い、そんな想いごと箸運ぶ前で先輩が微笑んだ。

「宮田は冷静だな、ポスター撮りなら普通すこし舞い上がるだろうに?」
「黒木さんでも舞い上がりますか?」

質問を訊き返し笑いかけた先、精悍な瞳が意外そうに考えこむ。
謹厳、そんな言葉が似合う先輩は何て応えるのだろう?
楽しみで見つめた日焼顔はストレートに回答した。

「まず引き受けんな、」

やっぱりそうなんだ?

そんな予想通りに可笑しくて笑ってしまう。
つい口許ほころんだ周りも笑いだして、陽気なテノールが言った。

「宮田の訓練風景ショット、黒木と組ませて撮るツモリなんだけどね、コレ任務だけど断っちゃう?」

上司が放りこんだ爆弾に精悍な瞳が止まる。
途惑いかすかに見せながら、それでも謹厳な貌は口開いた。

「国村さんの指示なら断れません、」
「じゃ、決まりだね、」

唇の端あげて光一はハムエッグへ箸つけた。
端整に箸さばきながら部下たちを見、飄々としたトーン微笑んだ。

「9時に広報が来ます、密着取材でポスター写真撮りながら消防庁で10時に表彰式、で、現場1係からの書庫利用が午前ドッカで来るよ。
このサポートに直近使用者をご指名だからコレも宮田が対応します、それ終わり次第で宮田も訓練入って撮られるから黒木もよろしくね、」

澱みない説明から予定通りなのだと解ってしまう。
きっと黒木のことも想定内、そんな空気に微笑んで英二は湯呑を啜った。




かちり、

施錠した自室に独り、クロゼットの登山ザックを開く。
常備してある救急ケースを出してデスクに据え、中身の確認をする。
七機に異動してから使う回数が減った、それでも毎日のチェックは欠かさない。
道具の調子や精製水の劣化を確かめていく、その指先が器具ケースふれて英二は微笑んだ。

「…晉さん、一緒に行きますか?」

古い写真の俤を想いながらケースひとつずつ手にとり、また納める。
最後に楕円形のケースを握りしめると胸ポケットから守袋を出した。
赤い錦織が窓の光に艶めかす縫い目は丁寧で、その俤に笑いかけた。

「周太、ちょっとごめんな?」

守袋の創り手に笑いかけて紺青色の紐を解く。
そっと開いた中は極小さなカードが見える、この傍に楕円のケース入れて紐を締めた。

きゅっ、

かすかに絹紐が鳴り元通り綴じられる。
小さな赤い袋そっと握りしめてケースの感触が遠い時間を知らす。
掌の中ふれる錦織やわらかい、その中にプラスチックの楕円形は硬い重厚を伝える。

楕円形のケースには晉の遺品が、軍用銃から分解したトリガーひとつ微睡む。

―このトリガーを引かなければ周太も馨さんも、

Walther P38 

ドイツで開発された軍用自動式拳銃を晉は戦時中から持っていた。
今は分解されケース納められた金属片でしかない、けれど半世紀前この引金が運命すら壊した。
この引金を半世紀前に引かなければ?そう詮無い仮定を見つめながら救急具ケースを閉じた時、開錠音に扉が開いた。

「英二、そろそろ行くよ?」

軽やかなテノール笑って扉閉まり、底抜けに明るい目がデスクを見る。
その眼差し躱すようケースを登山ザックへ仕舞うと英二は笑いかけた。

「光一、ノックぐらいしろよ?ここで不意打ちは焦るだろ、」
「ふうん、焦るようなコトしちゃってたワケ?」

軽妙に笑って制服姿が伸びをする。
いつも通り明るい空気は緊張もない、変わらない伸びやかなパートナーに笑いかけた。

「黒木さんと訓練で組ませてくれてありがとな、」
「ふん、今日には最適だろ?」

さらり相槌に微笑んで雪白の指をデスクに伸ばす。
一冊ファイルを引き出し広げてゆく、その涼しい横顔に英二は微笑んだ。

「ああ、第2小隊でいちばんの堅物が証人なのは助かるよ、」






(to be continued)

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Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.4-1 ―Night Before Aesculapius

2013-12-26 11:30:05 | short scene talk
二人生活-4ヶ月半@the day before Christmas Eve 4の1時間前
雅樹27歳、光一12歳の12月23日



Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.4-1 ―Night Before Aesculapius

「吉村先生、夕食の買い出し行きま…あ、(吉村先生お話し中だわ誰かなスーツの崩し方からカッコいい吉村先生と並んでホント目の保養ね萌)」
「今日はカメラマンと雑誌社のパーティーだからね、モデルの話とか来ちゃうかもしんない?(笑顔)じゃあまたな雅樹、」
「あ、(カメラマンってことは国村さんかな吉村先生の高山研究の被験体の方って聴いてるけどヤダ本人カッコいい吉村先生もちろん素敵だけど照)」
「雅樹さん、弁当の感想また教えてね、(寂笑顔)またね、」
「え…(ちょっとすごい美少女じゃないお弁当って吉村先生が持ってる風呂敷包みよね差入かな国村さんが連れて来たのよねドウいう関係なの?)」
「うん、また電話するね(笑顔)」
「…まあ、(ちょっと吉村先生すごい優しい笑顔じゃないの他じゃ絶対にしない貌それだけ美少女が特別大事ってことよね嫉妬×ガッカリ)」
「はあ…溜息(光一もう行っちゃった逢えて嬉しい分だけ寂しいなお弁当ちょっと食べよう)」
「あ…(吉村先生ため息でクリスマスツリー見つめちゃってる涙目っぽいわよ寂しいオーラ出まくりね美少女がそんなに大事ってこと?)」
「山口さん?何やってるのよこんなとこで」
「あ、佐々木さん、」
「ふうん?吉村先生を観察中なのね笑 ほんと先生カッコいいから解かるけど、って先生なんか落込んでない?」
「やっぱりそう思いますか?(やっぱり誰が見てもそうよね)」
「いま独りだから無防備に落込んでますって感じよね、あら歩きだしたわよ?研究室に行くのかな、綺麗な風呂敷包み持ってるけど、」
「あの風呂敷包み、さっき美少女が持って来たんです。お弁当とか言ってました(ほんと美少女だったわ吉村先生とどういう関係なのかしら)」
「じゃあお弁当食べに研究室行くのね笑、でも美少女って、来客があるって言ってたけど国村さんじゃ無かったの?」
「はい、たぶん国村さんだろなって方と一緒に来ていた女の子がすごい綺麗でお弁当持ってきました(高校生くらいかなホント綺麗な子だったけど)」
「国村さんが一緒につれて来るなんてよっぽど親しいわね、吉村先生の御実家の方かもよ?しょっちゅう奥多摩に帰ってるし、」
「…婚約者とかってありますかね?(だったらショックだわでもあって不思議じゃないわよね泣)」
「あるかもね?先生の御実家って旧いお家らしいし、田舎って年の差婚も多いから(美少女ってことは高校生くらいよね多分)」
「ですよね…溜息(やっぱり婚約者なんだわお弁当の差入にわざわざ来るんだもの泣)」
「あら?吉村先生が来るわよ、スーツ姿だけどナンカ元気になってるわ笑(その美少女に関わることかしらね)」
「え?外出される予定なんて無かったはずですけど、(急に何かしら)」
「あ、山口さん、佐々木さん、ちょうど良かった(笑顔)」
「あの吉村先生、お出かけですか?(また良い笑顔しちゃってるわ照ってことは彼女に逢いに?嫉妬)」
「はい、僕の登山のスポンサーになってる出版社のパーティーに顔出してきます、急にすみません(笑顔)」
「それは良いですけど、坂上教授のご許可は?(ほんと嬉しそうな貌あの美少女もパーティーにいるんだわ嫉妬泣)」
「坂上教授から行くように言われたんです、僕のザイルパートナーしてる国村が教授にパーティーのこと話してくれたみたいで(笑顔)」
「先生、パーティーなら髪軽くセットされてく方が良いですよ?笑(そのまんまでも吉村先生カッコいいけど美少女ちゃん喜ぶだろうし笑)」
「あ、そうですね?ありがとう佐々木さん、駅コンビニで整髪料買ってから行きます(笑顔)じゃあ急にすみません、行ってきます、」
「はい、行ってらっしゃいイケメン先生、お幸せに笑(ほんと嬉しそうな貌しちゃってるわね笑)」
「はい、幸せになってきます(照笑顔)」
「(行っちゃったわ泣)…佐々木さん、今思いっきり吉村先生の背中押しちゃってくれましたね(恨み顔)」
「吉村先生、明日の休みも急に無くなったでしょ?勝田先生がインフルなんか罹っちゃうから。これで連続6日間の夜勤になるのよ、今ここで息抜きしてくれないと保たないわよ笑(山口さんも結構本気で吉村先生狙いだったのねホントモテるな吉村先生これで何人目よ罪作りねえ無自覚なだけに笑)」
「そうでしたよね(溜息)…やっぱり明日のイヴって彼女のために休みだったんですよね、きっと、」
「当たり前でしょ笑、ほらっ行くわよ?明日は病棟の皆さんにクリスマス会なんだから、準備の協力してきましょ?笑」
「あ…そうですよね(そうよ私は看護師なんだから)佐々木さん、小児病棟の子たちにERからもプレゼントなんかしたいですね(笑顔)」
「それね、吉村先生が支度してくれてるわよ?今年もね(笑顔)(ホント良い医者よね吉村先生)」
「え、吉村先生って毎年なにかしてるんですか?(子供にも大人みたいに丁寧に接する先生だけど)」
「研修医の時からずっと、匿名でね(笑顔)だから今年で3回目なんだけど匿名でも知る人は知ってるわ、笑」
「匿名なのが先生らしいですね、自分だって威張らないとこ、(ヤダどうしよう吉村先生ほんとカッコいい萌でも婚約者いるし泣)」
「でしょ?笑 先生すごい照れ屋で奥ゆかしいのよね、あんだけ美形なのに性格かなり地味で可愛いのよ(だからモテるのよね先生も大変だわ笑)」
「ほんと真面目で良い先生ですよね、素敵なサンタクロースで、(泣笑)」
「やだソンナへこんだ顔しないでよ笑 山口さんには山口さんの最高な相手がドッカにいるわよ?明日とか搬送されてきちゃったりしてね、笑」
「搬送って佐々木さん、怪我や病気は無い方が良いですよ?あの、吉村先生のプレゼントってどんなのなんですか?」
「押花の栞よ、毎年同じなんだけどホント綺麗に作ってあるわよ(笑顔)」
「それってもしかして、さっきの彼女が作ってるんですか?(押花なんて先生は忙しくて作る暇も無いわよねあれだけの人数分なんて)」
「たぶんそうじゃない?親戚の子に作ってもらってるとかナントカ聴いたコトあるから、(たぶん今日の彼女なんだろな吉村先生ほんと幸せね笑)」
「それ、脳外の緒方先生からの情報ですか?(やっぱり婚約者なのね泣そんな優しい子なら大事になるわホント美少女だしお似合いね)」
「そうよ、緒方先生と吉村先生はお互いに良く知ってるのよね笑 部活も一緒で同期だし、」
「そうですか…(なら信憑性大だわ泣でも凹んでる暇あるんなら)佐々木さん、明日のイヴはERでもちょっとお祝いしたいですね(笑顔)」
「そうね(笑顔)明日も明後日も急性アル中とか酔っぱらって転倒とか少ないと良いわよね、笑(年末ホント飲み会急患とかヤメてほしいわ)」
「あ、そういう急患はホント困りますね(笑顔)(世間と私のクリスマスって差があるな仕事一色ってカンジでもちょっと誇らしい、かな?)」



Aesculapiusよりクリスマス譚、いま連載中の時間軸-4ヵ月半のワンシーン。
昨夜掲載の1時間前より・雅樹27歳&光一12歳小学校6年生の12月23日@大学病院です。
あと1回このシリーズ書いたら終了予定です、笑

週刊連載『Savant』加筆校正まで終わりました。
Aesculapius「Pinnacle不尽の燈 act.9」草稿を載せてます、倍くらい加筆校正の予定です。
そのあとクリスマスが舞台のナンカを1日遅れでUP+第72話の宮田サイドかなって考えています。

取り急ぎ、




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Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.4 ―Night Before Aesculapius

2013-12-26 00:00:03 | short scene talk
二人生活-4ヶ月半@the day before Christmas Eve 4
雅樹27歳、光一12歳の12月23日



Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.4 ―Night Before Aesculapius

「雅樹さん、どうしてココに居るわけ?(極上笑顔)(スーツが似合うねカッコいい雅樹さんウェア姿も白衣もイイけどフォーマルもイイね喜)」
「僕の登山にもスポンサーになって頂いてるからね、ご挨拶に来たんだよ?(笑顔)(ああ光一ほんとリボンタイ似合うね可愛い萌)」
「オヤジの仕事で登って八千峰とか高い山で研究してるからってコト?(雅樹さんも仕事で来たんだね医者として)」
「そうだよ?こちらの資金援助を頂いてるから僕も高山研究が出来るよね、だから大学としても挨拶しないといけないんだ(僕としては光一に逢えることが第一目的だけどって僕ほんと不真面目だこんなんじゃ困るでも可愛い恰好の光一といられて嬉しくて照)」
「そうなんだ、でもさっき大学病院で会った時はナンも言ってなかったよね?」
「うん、さっき明広さんがパーティーのことを坂上教授に言ってくれたんだ、それで教授からこちらに行きなさいって言ってもらえて(明広さん仕事も理由だろうけど光一に逢えるよう気遣ってくれたのかな明日の休暇が無くなっちゃったから)」
「じゃあ挨拶しないとだね?(笑顔)たぶんオヤジと今喋ってる人がエライ人だよ、俺もくっついてくねっ、(一緒にいたいね)」
「ありがとう光一、ケーキは後で一緒に食べる?(笑顔)(オレンジ・ガトーショコラ以外にも光一が好きそうなの沢山あるな)」
「うんっ、後で一緒に食べたいね?(嬉しい雅樹さんと一緒に旨いもん食えるね喜)」
「すみません、彼女とのご関係を訊いても?(いきなり登場して彼女かっさらったけど誰だ?ってすごい美形だ驚)」
「保護者です(笑顔)失礼ですがあなたは?(いま彼女って言った光一また女の子に間違われてるんだ可愛いから萌でもなんで僕にこんなこと聴くんだこの男)」
「カメラマンの田崎です、初めまして(笑顔+名刺)(スーツの着こなしから言って業界人じゃなさそうだけど雰囲気あるな)」
「吉村です(笑顔)名刺は今持ち合わせが無いので、すみません(本当は持ってるけど渡したくないなこの男なんとなく嫌だ)」
「いま彼女にモデルをお願いしたいなって思ってたんです、吉村さんが保護者ならお話し少ししたいんですけど(彼も一緒に撮ったら綺麗だろな)」
「そういう話は僕だけでは決めかねますので(笑顔)もしお願いするなら御名刺のところに連絡いたします、では(笑顔)(光一のこと勝手に撮られるのは嫌だな変な恰好させられたら困る可愛い分だけ本当に心配だな)」
「あ…逃げられたか笑(ホント良いタイミングで現れちゃったなイケメン吉村さん笑でも彼が保護者ってことはあの子も吉村さんか)」
「雅樹さん、早く挨拶すませてケーキ食おうね(極上笑顔)(旨いモン一緒に食べたらもっと旨いね)」
「うん、少し待っていてね(笑顔)(ああ光一その貌ほんと可愛い他にやたら見せないでほしいなそうだ)光一、さっきの人と何の話をしたの?」
「うん?なんか飯の食い方を褒められたりしたけど?(変なヤツだったねカメラマンだって雅樹さんに言ってたけど)」
「光一はご飯の食べ方も綺麗だから(笑顔)(それって光一が食べるとこ観察してたってことだよねこの綺麗な唇を見てたのか嫉妬)」
「雅樹さんの食い方はすごく綺麗だよね、他もイロイロねっ(笑顔)(雅樹さん風呂入ってるトコほんと別嬪だよね酒呑んだ時も艶っぽいし照)」
「そう?ありがとう照(他もイロイロってアレの時のことかな今それは困るよ光一ほんと僕気恥ずかしくなるこれから挨拶なのに照)」
「社長、光一の保護者が来ますよ?笑(雅樹ほんとスーツ姿が様になってるねモデルより目立ちまくってんな別嬪医師だねえ笑)」




Aesculapiusよりクリスマス譚、いま連載中の時間軸-4ヵ月半のワンシーン。
昨夜の続きで光一12歳・小学校6年生の12月23日の4@出版社主催のパーティー会場です。

週刊連載『Savant』加筆校正ほぼ終わっています。
このあとクリスマスが舞台のナンカを書きたいなってトコですが、
クリスマスらしく呑んじゃったので日付変わるかもしれません、笑

取り急ぎ、





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Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.3 ―Night Before Aesculapius

2013-12-25 01:00:06 | short scene talk
二人生活-4ヶ月半@the day before Christmas Eve 2
雅樹27歳、光一12歳の12月23日



Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.3 ―Night Before Aesculapius

「光一、アンマリ俺から離れないようにね?迷子になったら困るからさ(去年より広い部屋だね)」
「でもオヤジは仕事の話すんだろ?そんとき俺はナニしてたらイイわけ?」
「ケースバイケースで考えるからさ、とりあえずくっついといてね(って言っても言うこと聴かないだろね光一だし笑)」
「ね、だったらまず飯食わせてよ?腹減っちゃったよ(雅樹さん今ごろ弁当食べてくれてるかな)」
「立食式で自由に食えるよ、とりあえず一緒にテーブル行っとこっかね(そうだ食わせて待たせておこうかね)」
「へえ、いろんなモンが置いてあるね、全部まず食ってみて良い?(旨いのあったら雅樹さんに作ってあげたいね)」
「いいよ?また雅樹に作ってやろうとか考えてんだろ、笑(ほんと健気だよね光一)」
「まあね、オヤジそこ座って食えばイイ?」
「だね、とりあえず俺も一緒にナンカ食うかな、」
「国村さん、今夜はようこそ(笑顔)」
「こんばんわ、邪魔させてもらってますよ(笑顔)(やれやれ営業スタートしちゃったね笑)」
「紅葉の山シリーズ素晴らしかったです、今シーズンの雪山も楽しみにしていますよ(笑顔)」
「ありがとうございます(笑顔)(今んトコ光一のやつ料理とるのに集中してくれてるね)」
「今年もパリに出展されるんですよね、写真はどれを…おや?(あそこに随分と綺麗な子がいる)」
「雪山のつもりなので未定です(笑顔)(視線が泳いじゃってるけど光一に食いついたかね笑ほんと別嬪だよウチのがきんちょは笑)」
「あ(オヤジもう話し中だね?とりあえず座って食ってよ)いただきます、(あ、旨いね笑顔)」
「国村さんは人物像だとお身内しか撮られませんよね?(あの美少女を国村さんが撮ったらどうだろう)」
「ですね(笑顔)(光一に目をつけて俺に撮らせる気かね笑)お、」
「ここ座っても良いですか?(すごい綺麗な子だモデルかな高校生みたいだけど雰囲気がある)」
「どうぞ?(なんかチャライカンジだねオヤジと同業かねえ)んっ(コレ旨いね帆立とジャガイモをつぶしてグラタン風?)」
「綺麗に食べるね?(笑顔)(フォークの遣い方も綺麗だな美味しそうに沢山食べるとこ気持ち良い周りの視線を気にしないあたりホントの美人だ)」
「どうも、(人の食い方を観察してんのかね何だろこのひと?これ雅樹さんにも食べさせてあげたいね次なに取ってこようかな)」
「あっちにデザートも沢山あるよ、持ってきてあげようか?(笑顔)(って俺なんか彼女にお仕えしちゃってる笑でも納得の美少女だ)」
「自分で行くから良いです(自分で選びたいもんね全部一揃いもらってくるけどさ)」
「へえ?笑(光一のヤツあいつに目つけられてるよスゴイねえウチの別嬪ちゃんは笑)」
「田崎さんの話してる彼女、新人のモデルでしょうか?目を惹きますね(高校生かな田崎さんに声かけられるなんて有望だ)」
「アレ、俺の子です(笑顔)(やっぱ光一モテるね美少女だって想われてるんだろうけどさ笑おっ新しい視線がまた向いちゃってるよ会場のカメラマン皆が見てるね笑)」
「国村さんの御嬢さんでしたか(それなら引き受けてもらえるかな?)どうでしょう、御嬢さんをモデルにした写真を出されたら?」
「そうですねえ(笑顔)(ほら話が来たでも保護者がたぶんねえ笑とりあえず話聴くか)コンセプトは?」
「山の女神って感じはいかがでしょう?神秘的な雰囲気が合うと想うんです、グラビアとは一線を画した造りで(きっと良いだろな)」
「それなら面白そうですね(ホント面白そうだけど保護者がね笑)でも俺が良くてもOKか解りませんよ?笑」
「それなら私から御嬢さんに撮影交渉してもよろしいですか?(国村さんの写真で彼女を撮ったらきっと良い)」
「だったらもうじき交渉相手が来るかもしれません笑(そろそろ来ちゃうかもね?)」
「え、御嬢さんと国村さん以外の交渉相手がいるんですか?(そういえば国村さんのお父さんは堅いって話だったな)」
「まあね(笑顔)(お、今入って来たアレそうかな?ちょうど光一シッカリ田崎サンに貼りつかれちゃってるトコにねえ笑)」
「手が届かないでしょ?とってあげるよ、どれが良い?(ほんと綺麗な子だな写真もちろん撮りたいけど見ていたくなる萌)」
「それ要らないですから、(なんか付いてくるこの人なんだろね雅樹さん今ごろ仮眠とか摂ってるのかな逢いたいな)」
「遠慮しないでいいよ、苺のタルト美味しそうだよ?(大人になったらすごい美人だろな育てたい生長過程まるごと写真集にしたい萌)」
「ホントイイですから(苺のも旨そうだけどまずガトーショコラが食いたいしね雅樹さんなら言わないでも解かるのに)」
「光一、オレンジのガトーショコラで良いの?(笑顔)」
「雅樹さんっ、(驚×極上笑顔)」



Aesculapiusよりクリスマス譚、いま連載中の時間軸-4ヵ月半のワンシーン。
さっきの続きで光一12歳・小学校6年生の12月23日の3、出版社主催のパーティー会場です。

週刊連載『Savant』とクリスマス特別編、ちょっと私事により順延です、笑
もし楽しみにしている方いらいたら25日中にはUPかなって待っていて下さい。
第72話「初弾4」は加筆校正も終わっています、

取り急ぎ、





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Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.2 ―Night Before Aesculapius

2013-12-24 22:05:08 | short scene talk
二人生活-4ヶ月半@the day before Christmas Eve 2
雅樹27歳、光一12歳の12月23日



Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.2 ―Night Before Aesculapius

「ね、オヤジ?街のクリスマスってズイブン派手だよね、あっちこっち光だらけだね?」
「イルミネーションって言うんだけどね、冬の寒いカンジを光で綺麗にしようってやってるワケ、結構キレイだろ?」
「俺は星の方がイイね、それもオヤジと見たってナンも楽しくないねっ(雅樹さんと見たらキレイかもしれないけどさ)」
「あははっ、雅樹と見たらキレイだろうって考えてんだろ?ソンナむくれてんじゃないよ、もうじき雅樹に逢えるんだしさ、笑」
「大きなお世話だね(雅樹さんと逢ったら即・笑顔だもんねっ)ふふんっ、」
「ほら光一、着いたぞ?お初コート着てけよ、セッカク買ってやったんだしね、光一は白が可愛いしさ?笑(雅樹の反応が楽しみだね笑)」
「オヤジに可愛いって言われても嬉しくないね、(雅樹さんコレ見てなんて言ってくれるかね)」
「はいはい、ほら行くぞ?(憎まれ口で素直に着るとこが可愛いねえ口悪いけどホント見てくれ天使だね笑)」
「へえ、夜の病院ってナンカ雰囲気が違うね?(ここに雅樹さん毎晩いるんだね)」
「なんでも夜と昼の貌って違うんだよ、笑(雅樹の夜の貌は光一だけが見てるんだよね別嬪だろねえ笑)」
「山も夜と昼で違うもんね、あ、(あの白衣の人ってもしかして)」
「お、いた(笑顔)雅樹!(さてサプライズの反応はどうだろね?)」
「明広さん(笑顔)用事ってな…光一?(あれ僕もしかして夢見てる逢いたくて?)」
「雅樹さんっ(極上笑顔)(雅樹さん白衣姿もカッコいいね抱きつきたいけど重箱持ってるから我慢だね?照)」
「光一、どうして?(笑顔)(ああ本物の光一だ喜すごい可愛い恰好してる白コート&リボンタイ白シャツなんて天使みたいベストスーツも膝丈ズボン可愛いな萌)」
「オヤジがパーティー行くのに同伴するとこだねっ(笑顔)」
「ど…(それなんか違うよ光一それダメ照困)同伴ってそんな言葉どこで覚えたの?」
「オヤジの本箱にあった小説だよ、めかしこんだキレイドコ連れて仕事場に行くのが同伴でしょ、オヤジも俺をめかしこませたね、」
「同伴って違う意味もあるから遣わない方が良いよ?でも本当に今日はおめかしだね、光一(照笑顔)(ほんと可愛い僕こそ連れて歩きたい萌照って変態ぽいな僕)」
「パーティ―だからっておふくろに着せられたね、でも衿のリボンとか女っぽくないかね、コンナでっかいリボンだし、」
「よく似合ってるよ?リボンの黒がソックスとズボンの黒と映えてる、膝丈のズボンも光一は似合うね(笑顔)(ハイソックスの脚すごく綺麗だな照)」
「雅樹さんが似合うって想うならイイね、ね、今度この恰好したらデートしてくれる?(極上笑顔)」
「うん、しようね?(照笑顔)(ああなんて可愛い貌で笑ってくれるんだろう本当に天使だ白コート白シャツにリボン可愛すぎるどうしよう萌)」
「さて、そろそろお二人さんの世界から戻ってきてね?俺も遅刻はアンマリできないしさ、笑(ほんと二人とも可愛いね雅樹デレすぎ笑)」
「ね、雅樹さん、これ差入だよ?ホントは出来たて食べさせてあげたいんだけどね、明日ムリだって言うから持って来たね(喜んでくれるかな)」
「ありがとう光一、明日は帰れなくなってごめんね?(差入すごい嬉しいどうしよう大喜)」
「仕事だから仕方ないね?でもホントは一緒にいたいからね、弁当だけでも持って来たね?」
「ありがとう、僕も光一と一緒にいたいよ?照(ほんと帰りたいよイヴは一緒にいれるって想ってたのにな溜息)」
「ん、でも正月は帰ってくるんでしょ?お社のことあるし、」
「遅くても30日の朝には帰るよ、また一緒に元旦のお祀りしてくれる?(年末年始は忙しいけど一緒にいられるから照嬉)」
「うんっ、一緒に夜明かししようねっ、ふたりっきりしようね雅樹さん(極上笑顔)(お社の夜は独り占めだもんねっ神サンも居るけど)」
「さて光一、そろそろ行くよ?雅樹、忙しいトコ邪魔してごめんな、でも良いクリスマスプレゼントだろ?笑」
「いちばん嬉しいプレゼントだったよ、ありがとう明広さん(笑顔)(休み取れたらすぐ御岳に帰ろう日付け遅れでも光一にクリスマスプレゼントあげたいし明広さんにもお礼しないと)」
「雅樹さん、休み取れたらちっとでも帰ってきてね?それまで通信簿も誰にも見せないでとっとくからね(雅樹さんに一番にみてほしいね)」
「ありがとう、帰ったらクリスマスしよう?遅くなるけど楽しいこと考えておくから(雪山でチョコマシュマロとかしてあげたいな)」
「うんっ、楽しみにしてるね(極上笑顔)雅樹さん、体とか無理しすぎないでね?」
「(笑顔ほんと可愛い照)ありがとう、光一も明広さんがお酒飲まないように監視役がんばってね?運転あるから(それより光一が呑まないか心配)」
「雅樹、俺の心配よりも光一の方がってトコだろ?(悪笑)(ちょっと煽ってやろっと笑)」
「え…明広さん?」
「今日はカメラマンと雑誌社のパーティーだからね、モデルの話とか来ちゃうかもしんない?(悪笑)じゃあまたな雅樹、行くよ光一、」
「え、…?(どういう意味?)」
「雅樹さん、弁当の感想また教えてね、(寂笑顔)またね、」
「うん、また電話するね(笑顔)(ああそんな寂しい貌されると僕ほんと今すぐ休みとりたくなるよ光一ほんと一緒にいたいよ)」
「はあ…溜息(行っちゃったな逢えて嬉しい分だけ寂しいなお弁当ちょっと食べよう)」
「あ…オムライスのおにぎり、照(これって5年前のクリスマスイヴと同じだ嬉しい光一ほんとうに僕を解かってくれてる嬉萌)」
「うん、おいしい(笑顔)(料理ほんと上手いよね光一って綺麗で可愛いし優しいしモテるんだろなって今夜パーティー心配になる)…大丈夫かな?」



Aesculapiusよりクリスマス譚、いま連載中の時間軸-4ヵ月半のワンシーン。
今朝の続きで光一12歳・小学校6年生の12月23日の2です。

遅くなりましたが第72話「初弾4」加筆校正も終わっています。
今夜は週刊連載『Savant』とクリスマス特別編を書きたいんですけど、日付け変わるかもしれません。
たぶん何かしら書くと思いますが、笑

取り急ぎ、





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山岳点景:紅色、冬の実

2013-12-24 14:02:43 | 写真:山岳点景


一昨日の神奈川某山にて↑見つけたモンです。
名前は調べてないんですけど、なんかよく見かけます。



コレは↑冬苺、焦点が葉っぱなんですけど、笑
この時季に野生で実っています、冬眠しない動物たちには良い食料ですね、




第72話「初弾4」オヤツ休憩に加筆校正Ver貼ります、
昼は慌しかったんで代わりにクリスマスっぽい?写真貼ってみました、笑

取り急ぎ、


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Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.1 ―Night Before Aesculapius

2013-12-24 10:40:35 | short scene talk
二人生活-4ヶ月半@the day before Christmas Eve
雅樹27歳、光一12歳の12月23日


Short Scene Talk ふたり暮し前 Christmas act.1 ―Night Before Aesculapius

「光一、せっかくオヤジサマが買って来てやったプリンをソンナ仏頂面で食うんじゃないよ、笑」
「プリンは旨いけどオヤジは余計だね、ふん(拗顔)」
「ソンナむくれてバッカいたらね、雅樹も可哀想だろが?雅樹だって好きで夜勤になっちゃったワケじゃないんだからさ、」
「そんなの解ってるけどね、6日連続ってナニさ?ふんっ(拗顔)(医者だから仕方ないけど明日だけは帰れるんだったのに)」
「あー、確かに明日の休みが無いと6日連続か、そりゃヒドイね?(ブラック企業と変んないねえこれじゃ)」
「こんなの陰謀だねっ、クリスマスの3日間全部だなんてさ、ふんっ(拗顔)」
「あー、確かに陰謀かもしれないねえ、お色気ナースもお色気事務員もいるんだろしさ、ねえ?(悪笑)(雅樹狙いの娘は多いもんねえ?)」
「オヤジ、今すぐ車出して?どうせ今から出掛けるんでしょ、途中まで乗せて(プリンどころじゃないね)」
「やめとけ光一、雅樹が可哀想だね(笑顔)」
「ナニもう行先解ってるみたいな貌だねオヤジ?(やっぱわかるんだろうけどさ)」
「職場にガキンチョが乗り込んで来たら迷惑だろが、ねえ?笑(しかもERセンターじゃ雅樹も困るだろうに)」
「オヤジは俺のこと出版社も連れてったね、雅樹さんのことだって連れてってた癖に、ふんっ(もう勝手に電車乗って行っちまおうかね)」
「あー、雅樹と雅人を出版社のクリスマスパーティーに連れてったことあったね?雅樹に聴いた?」
「だね、小6のとき連れてってもらったって言ってたね、今の俺と同じ年だもんねっ、ふんっ(拗顔)(プリン食い終ったし行こうかね)」
「奏子、ちょっと光一にめかしこませて?(あーもう俺が監視しとこオヤジの責任ってやつだね笑)」
「あら、出版社のパーティー連れてくのね、いいわよ(笑顔)(光一のおめかし可愛いから萌)」
「え、オヤジ俺のこと連れてく気?(勝手に雅樹さんとこ行こうって考えてんのバレた?)」
「勝手に雅樹のトコ乗り込まれちゃ困るからね、俺がオメツケしてる方が良いだろ?(こうなった光一は奏子でも押え利かないしさ笑)」
「だったらさ、ちっとだけ雅樹さんトコ寄ってよ?なんか旨いもん差入したいね(病院密着はダメでも顔くらい見せてよ?)」
「おふくろ、雅樹の好きなモンなんか重箱詰めてやって?(光一ほんと健気だよな雅樹にはホント可愛くなるんだからさ萌笑)」
「俺が作って詰めるね、オヤジ出掛けるの何時?(クリスマスだもんね手料理くらい食べてほしいね)」
「大学病院経由だったら30分後には出たいね、顔見て15分くらいは話す時間あるだろ?(笑顔)(あーあホント光一は雅樹ばっかりだね)」
「じゃ15分でナンカ作るから待ってて、ばあちゃん台所遣うよー(たぶん飯炊けたとこだろから握飯とかナンカ出来るそうだアレしよっ)」
「奏子、光一のオメカシだけどね、本気で可愛い別嬪に仕立ててやってよ?あのリボンタイのシャツとかさ(笑顔)」
「いいけど明さん、光一また女の子に間違われるわよ?普通に男の子の恰好させても間違われちゃうのに、笑(でも中性的ファッション似合うのよね)」
「ソレでイイね、間違われる方が好都合だからさ、イロイロね?(悪笑)」




Aesculapiusよりクリスマス譚、いま連載中の時間軸-4ヵ月半のワンシーン、光一12歳・小学校6年生の12月23日です。

今日明日は『Short Scene Talk』クリスマス譚を幾つかUP考えています、
誰視点の読みたいとかリクエスト頂ければソレ書くんでコメントにでも。
コメントは管理者認証するまで非公開なのでコッソリ出来ます、笑

第72話「初弾4」冒頭だけUPしてあります、昼休憩に加筆校正Verチェックして貼れたらなと。
今日は週刊連載『Savant』とクリスマス特別編を予定しています、UP時間は合間にチェックしてなので未定です、笑

取り急ぎ、




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第72話 初弾act.4―another,side story「陽はまた昇る」

2013-12-24 00:10:07 | 陽はまた昇るanother,side story
In one society. that all



第72話 初弾act.4―another,side story「陽はまた昇る」

とさり、ベッドカバーに寝転んで吐息こぼれる。

まだ洗い髪は湿ったまま、けれど疲労感は乾くのも待てない。
とにかく横になりたかった、その欲求通り横たわって周太は微笑んだ。

「でも発作は出てない…」

安堵の声と寝返りうった視界、窓はカーテン閉じられる。
開いても星の無い夜空と街の灯がまぶしいだけ、そんな今に去年の秋が映りだす。

―雲取山、楽しかったな…英二のブナに会えて、山小屋に泊って…星とココアと、

懐かしい時間ごと静かに呼吸して気管支の感覚を探る。
咳の予兆も無い胸は休暇の養生が良かった、そう解るから先が少し不安になる。
あんなふうに穏やかな日々を過ごせば治るだろう、けれど叶わない現実に去年の秋を懐かしむ。

―あのときヤクシソウが咲いてた、綺麗な沢の畔のところ…落葉松の金色まぶしくて、英二の髪が金色に透けて…きれいで、

霜月の奥多摩は錦秋、あの眩い記憶が大好きな笑顔を映す。
黄金の森で深紅のウェア姿は白皙を輝かせた、あのとき笑顔は唯ひとり自分だけに贈られた。
あの秋は幸せだった、互いに唯ひとつ想いあえると信じていた、けれど今もう違う現実に自分は居る。

―本当に僕は英二を待たせて良いのかな…いつ帰られるのか解らないのに、

周太、来年の夏は北岳に行こう。

そう約束してくれたのは数日前、まだ一週間も経ってない。
実家の自室で静かな時間は幸せで、告げてくれる言葉すべてを信じたいと願った。
あの言葉たちを今も信じていたい、それでも今日一日に見つめた現実は檻のように思える。

『もう4年の後期だから講義数も少ないしな、大学の通学許可が貰えたから入隊テストを承諾したんだ』

真昼の食堂、あの言葉と笑顔が見あげる天井に映りこむ。
いつもどおり箭野は爽やかな笑顔だった、声も低く透って落着いていた。
あの落着きは覚悟の現れだろう、そう解るから言葉の意味も見えてしまった。

―きっと箭野さん、何度も入隊テストを断っていたんだ…大学を卒業するために、

東京理科大理学部第二部、そこに箭野は夢と未来を描いている。
いつか理学の道だけを進みたい、そう願うからこそ警察官としての今を実直に務めている。
そんな箭野の姿は自分の森林学に抱く進路と似ていて、それ以上に父と重なって他人事に想えない。

―箭野さんは本当はSATに入りたくないんだ、でも今回は断りきれなくて…だけど警察を辞めることも出来ない、ご家族のために、

古本屋を営む祖父と大学生の弟、二人きりの家族を支えるため箭野は高卒で警察官になった。
今年25歳の箭野は7年間を大黒柱として生きている、そんな責任感が辞職を思い留まらせるのだろう。
きっと父も同じ想いだった、その過去を父の友人は涙と教えてくれた、だからこそ「檻」なのだと見える。

―お父さんも理由があって警察官になってSAPに入隊したんだ、他の道もあったのに辞められなくて…たぶん小説の通りなんだ、

廻らす想いに立ち上がり、クロゼットの鞄で手探りする。
そこに入れたままのハードカバーを取りだして、ソファに座りこんだ。
紺青色の表紙はタイトルを銀文字きらめかす、この一冊に祖父の想いを開いた。

“Pour une infraction et punition, expiation” 

印字されたフランス語の意味は「罪と罰、贖罪のため」この言葉に現実がある。
それを伝えたくて祖父が書残した小説は父が警察官になった原点「事件」を示す。

―この事件は仕組まれた罠だったんだ、でも、どうして仕組んだの?

小説に記された「事件」と同じ惨劇が、たぶん実家で起きた。
そうだとしたら曾祖父の死因から全てが隠匿されたのだと解かる、けれど証拠はまだ無い。
それでも少し調べたら「事件」の現実を探せるだろう、その方法は図書館に行けば容易い。

でも疑問は残る、なぜ「彼」は祖父を標的に選んだのだろう?

―この小説はお祖父さんの視点だけど原因は解かるよね、でも、あの人の理由は解らない、

この小説通りなら祖父は戦時中に狙撃手を務めていた、その才能を「彼」は惚れこんだ。
けれど祖父は戦後すぐ留学してしまった、そのまま「彼」の求めを断り学問の世界を選んだ。
そんな祖父を裏切りのよう「彼」は感じたのかもしれない、そのことは祖父も小説に記している。

けれど、裏切りの報復だけで「彼」は父まで巻き込むだろうか?

「…どうしてそこまでしたんですか、あなたは」

そっと言葉こぼれて白いページのフランス語を見つめてしまう。
“Pour une infraction et punition, expiation” 罪と罰と贖罪
この言葉に祖父は告発の意志を籠めた、そして個人的にも伝えたい相手がいる。
その一人は祖母の従妹である顕子だろう、けれど他にもいるから印刷したのではないだろうか?

―おばあさまだけに伝えたいならサインで書くよね、でも印刷なら複数の相手に向けてるってことなんだ、

告発、懺悔、そんな想いが異国の言葉あふれくる。

それは祖父自身が犯した罪のため、その罪は殺人だろう。
けれど他にも罪を犯してしまった、そのことを祖父自身が無意識にも知っている。
だからこそ小説という形で出版に遺した、そこにある祖父の遺志と父の運命ごと周太は本を閉じ、抱きしめた。

「おじいさん…僕にどうしてほしいの?」

独りきりの部屋、自分の聲ひとつ響いて静謐になる。
この小説を、この言葉を、この現実を祖父が記した想いはどこにある?
その全てを知るために今もう佇んでいる場所、そこにある現実が一つの声になった。

『伊達東吾です、』

今日、初めて会った貌は真直ぐ名乗った。

浅黒い精悍な貌は眼差しが強い、その強靭は聡明に真直ぐ鋭くて穏やかだった。
いつも冷静でいるのだろう、そんな空気は仕草ひとつ無駄のない身ごなしが機敏に静かだった。
身長は自分より少し高い、たぶん171cm位だろう、けれど身長以上に大きく見える体躯は端整で際だつ。

―同じ制服を着てるのに目立ってた、すこし英二と雰囲気が似てる、ね?

顔立ちも身長も全く違う、けれど眼差しの底が似ている。
聡明で真直ぐな瞳は鋭いほどに澄んで、綺麗で、どこか陰翳が深い。
あの瞳を見つめるたび自分は想いだすのだろう、そんな予兆にコール音が響いた。

「…あ、」

声ひとつ手を伸ばして携帯電話を開き、着信人名に鼓動が弾む。
この名前を今も想っていた、そんな自分に気恥ずかしいまま通話を繋げ微笑んだ。

「こんばんわ、今日もお疲れさま…電話ありがとう、」

笑いかけて、途端に胸迫り上げて送話口を握りしめる
そのままクッションに顔埋め咳き込んで、緊張がこみあげた。

―英二の電話に緊張してるんだ、余計なこと話したらいけないって…だから気管支が驚いただけ、

警視庁警備部警備第一課 Special Assault Team 警視庁特殊急襲部隊狙撃班

いま自分が所属する部署は全てが秘匿、何もかもが守秘義務を課されてしまう。
それは他愛ない会話にも洩らせない、その緊張ごと咳を治めた電話越し英二が笑った。

「周太こそ電話出てくれてありがとう、初日お疲れさま、」

初日、

この言葉にクッションから顔あげて、そっと溜息こぼれる。
こんな質問は今の自分には意地悪、そんな想いに綺麗な声は続けた。

「先輩とは仲良く出来そう?」
「ん…そうだね、」

頷きながら微笑んでも途惑ってしまう。
こんなふう訊いてくる意図、それを見つめる向う問いかけられた。

「周太、今日は飯、何食った?」

他愛ない質問、けれど答えに守秘義務の壁が遮らす。
朝と夜は単身寮で独り食事する、けれど昼食は職場に佇む秘密が鎖してしまう。
どうしたら巧く隠せるのか、そう思案するまま裂かれる傷みごと周太は微笑んだ。

「朝はパンとココアだよ?お昼は…焼魚の定食でね、夜は昨夜しといた肉じゃが、」

今日は何を食べたのか?
そんな会話すら自由を奪われる現実を突きつけられてしまう。
それでも食べていない夕食に想い伝えた電話越し、大好きな声は笑ってくれた。

「周太の肉じゃが食いたいな、こんど食べさせてよ?」

ほら、解かってくれてる?
いま制限される会話、それでも約束を笑いかけた。

「ん、また肉じゃがしてあげるね?…最初に作ったの、いつだったか憶えてる?」

ごく普通の家庭料理、けれど自分には特別な料理になっている。
その幸せな記憶と理由に大好きな声は笑ってくれた。

「周太の誕生日の昼飯だよ、俺、七杯は食べたよな?」
「ん、あのとき俺ね、五合炊いて…次からもっと炊こうって決めたんだ、」

答えながら幸せな秋の記憶が笑ってくれる。
いま十月、もう11ヶ月前になる時間は今もまだ優しいまま温かい。
この温もりに勇気ひとつ約束を見つめて、そっとシャツの胸ポケット握りしめ笑いかけた。

「あのときより美味しい肉じゃが作ってあげる、だから…信じて待っててね、」

今は出来ない、それでも「いつか」を信じてほしい。

去年の秋に初めて唯ひとりの為に料理した、あの想いは今も枯れてなどいない。
あれから冬、春に夏、幾度も自分は英二のために泣いて、それでも枯れない想いは今も温かい。
もう幾度も泣いた、だからこそ永遠になってしまった想いごとシャツ握らす向こう恋人は微笑んだ。

「うん、待ってるな?周太、もう寝るとこ?」
「ん、すこし…本読んだら、」

また言葉を呑みこんで、それでも答える。
このあと今日の仕事手順をノートにまとめて、それから救急法と鑑識のファイルを読む。
そんな予定をしている、けれど言えない沈黙の電話越しから綺麗な低い声は笑ってくれた。

「あまり無理するなよ、体よく休めてくれな?おやすみ周太、」
「ん、ありがとう…おやすみなさい、また明日ね、」

また明日、

明日、この言葉に喜びと現実が自分を見つめる。
明日が来る、そして次の明日が来る、その先には「いつか」の時へ辿り着く。
いつか疑問も檻も全てを解く、そう信じるまま微笑んで周太は電話を切った。







【引用詩文:William Wordsworth「The Prelude Book I[Patterdale] 」】

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或る日の赤

2013-12-23 23:06:22 | お知らせ他


森の泉の畔、落ちていた木の実↑です。

いまAesculapius「Pinnacle8」加筆校正しました、明朝また読み直すと校正するかもですが。
このあと第72話orEventually Comes True を掲載します。

取り急ぎ




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