キムチベースの何とやらも既に数カ月も食し続けると浮気の虫が出て来た。前回だったか前々回だったかにザワークラウトを入れたのだが、今回はキムチベースではなくザワークラウトをベースにしてお惣菜にする。脱水ヨーグルトチーズと活性化した糀にザーサイを加えたのが今回のミソである。ツボ漬けや高菜漬け、イブリガッコ等々、加えてみたい漬物はあるけれど慌てる必要も無いのがスローフード惣菜作りなのだ。そのうちきっと小雪さんが「発酵食の旅」で尋ねて来るだろうか…まあ、妄想だけは日々進化して新しくなるのが素晴らしい。
ザワークラウトは食塩3%で漬け込み乳酸菌の応援に豆乳ヨーグルトをひと匙だけ入れている。結果的には全て混ぜ合わせられるので入れなくても良いようなものだけれど「気は心」である。ザーサイも発酵食材と聞くけれど市販のパックザーサイは加熱滅菌処理されているのかどうか確認しなかった。混ぜ合わせればすぐに食べられる状態なので一口放り込んで味見をしたのだがキムチのように唐辛子の辛みは無いしザワークラウトは塩分3%であっても他の食材で塩分は薄まるので塩味は感じにくい。言わば「サラダ感覚」のエッ!品となってしまった。
サラダ感覚だと思いつつも生野菜にマヨネーズやドレッシングを掛けた一品とは異なり消費期限が自分でも設定できない。一両日中に食べきるべき惣菜でも無いだろうけれど保存性を高めるためにお酢を加えても良さそうだ。でもまあ、腹下しをするようなことはあるまい・・・。これって塩分量が少なくヨーグルトと活性化した糀の味わいでアフアフと喰える一品になってしまった。これでは惣菜と言うより健康的なおやつに近い。
少年時代、実家にお茶飲み話に来るご近所さんのお茶うけはほぼ沢庵か野沢菜漬けだった。これを話の合間、茶のみの合間に箸で摂り掌に載せて口に運んでいるのを思い出す。この発酵惣菜もそんな食べ方にしっくりする感じがする。時折はお茶菓子の時があって、こんな時は隣り部屋で「いつ帰るか・・・」と待っていたもので、玄関を出たら兄弟姉妹「それっ!」とばかりお茶菓子に群がった。今ほど甘いものが豊かでは無かったころで隔世の感、と言うより隔世の実感である。