トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

産卵床を備えてみた

2024-07-21 | 水辺環境の保全

 絞り水溜まりを拡幅して積み上がった泥土の水分も抜けた頃と思い、猛暑続きから一転の梅雨空続きの雲間を縫って整地をしたのだが削り取った水際や整地した裸地が痛々しい。そのままでもおっつけ植生は戻ってくるものの環境を早く整えるために水際には苔を張りヤブヤンマなどの産卵場所を用意した。水域に立てた丸太には苔も育ち産卵床と羽化台を兼ねる状態なのだが拡幅した溜まりなので産卵部が増えるのは願ったり叶ったりであるか。

 過日、苔三尊を作った残りの苔が変色しながらも雨に打たれれば緑を見せるから、現地で採集した苔と共に竹箸で止めておく。その上から泥土を注ぎ掌で圧着して終了である。整地した部分には林道横の雨水による堆積砂泥に芽生えたホトトギスを舗装面から剥ぎ取り移植しておく。林道上のホトトギスはおっつけ路面を掃除されれば消え去る運命なので孤爺は救世主となったのでありホトトギスが生きながらえる限りは子々孫々、語り継がれるであろう。

 ➡  苔の貼り付け終わり

 植えつけてはみたものの裸地全面を覆う量でも無いが種子を散布出来れば来期には数を増すだろう。どちらにしても準備はしても後は相手任せの無責任作業であって、花壇や畑のように手入れが必要な内容なら環境の整えには繋がらない。「生物生産緑地」として機能させるためには創出部は必要だけれど後々の折り合いは植生に任せるのみである。「勝手に丸坊主」する人物が来なくなって3年目、フイールドは草茫茫に見えるも分け入ってみるとバッタ類やカマキリの豊富さが目立つようになった。直接は目に留まらないものの蛇やトカゲ、アカガエルなどが地表に居るのは確かなので漸く第一歩の感じがしてきた。

 帰宅するにはまだ時間があったから造林鎌を研ぎなおしヤブジラミ、ヌスビトハギ、キンミズヒキ、キツネノボタンなどを選択的に刈り払い種子の散布を押さえておく。とは言え切り取られても再萌芽させ背丈が低いままで種子を実らせるからイタチごっこは終わらない。最終的には孤爺が撤退する事になり勝負は目に見えているのであるが・・・。まあ、溺れる者は藁をもつかむ、小爺は閑居に勝てず自然を成す云々。💮

            ➡  ホトトギスの植え込み終わり