水域周辺のヤブジラミやヌスビトハギ、ミズヒキなどのいわゆる「ヒッツキ虫」だけ狙って刈り刃を打ち込んでいたのだが水路の中から飛び出したのはテネラルだった。いわゆるヤンマ型なのだがやや小ぶりで最初は過去の現場の経験からハネビロエゾトンボの期待をもったものの蜘蛛の巣に絡まった個体はその特徴が無かった。そうなると種の見当は糸口が無い。帰宅して図鑑を入見ればサイズ的にはミルンヤンマかコヤマトンボに相当する。
ミルンヤンマは今期の発生を確認していたしコヤマトンボも記録としてはあるので、となるとどちらかかの判別は絶望的だ。蜘蛛の巣に絡まった個体を「これ幸い!」と撮影し画像を確保してから助けるつもりだったが撮影が済まぬうちに飛び去られてしまったのである。とりあえず様子が判明する写真は1枚だけで、図鑑対照しても小生に判明させる素地も無く、ここは暑さでフイールドにはご無沙汰のS先生がおいでになった折りにでも尋ねるしかない。もしもコヤマトンボだったら発生の初記録になる。