おかんのネタ帳

日々の雑感や興味のあることを書いています

雪の一圓屋敷

2010-02-06 23:41:07 | お仕事メモ


雪の多賀まで、行ってきました~

めっちゃ、寒~い!!

行き先は、築250年と言われる一圓屋敷。
芹川ダム、野鳥の森近くの一円というところにある古民家です。



持ち主が他県に住んで長く、戻る予定もないし、維持するのが大変だからと、
NPO法人「彦根景観フォーラム」に寄贈。
官、学と地域の人々の手によって、地域のために活用しようと、
一昨年、ここに「里の駅・多賀クラブ」が発足しました。

現在は、月に1回の例会(野菜市&野鳥の守植物観察会&集い)と、
1回の「そば打ち体験」を行っています。→ こちら



さすがに今日の雪で、「植物観察会」は中止やったようですが、
「集い」には、たくさんの人が集まっていました。
講師が、県立大の濱崎一志先生(人間文化学部教授)で、テーマは、
「もっとわかった! 一圓屋敷の建物物語」
学生さんもたくさん参加されてましたね。
このテーマの講演は2回目やそうですが、私的には、なかなか面白かったです~

以前、古民家を調べたことがあったので少しは知識があるんやけど、
近畿の古民家にはいろいろなタイプがあって、
滋賀県はちょうど彦根のあたりで、住まいのタイプが変わります。

彦根より南は、京都、大阪、奈良方面にもある、「四間取り型」と呼ばれるタイプ。
「田の字型」とも言うと思うけど、ウチのあたりも典型的な四間取り型です~
彦根より上、長浜あたりからの湖北は「余呉型」ですが、
この一圓屋敷は、四間取りタイプの古民家です。
増築や改修を経て、今は座敷の続き間が3つ、奥に茶室まであるけどね。



先生の話では、1857年の”普請帳”があり、9月に上棟したとあるそうです。
その後、6年ぐらいかけて内装を造ったらしい。
お金持ちやったから、お金と時間をかけたんでしょう、という話でした。

その後も、何度も修復されているんやけど、いちばん大きな修復は、
萱葺きから瓦葺きにしたことのようですね。
屋根工事をすることで、2階建ての家になったんですね。
でも、先生曰く、

「かなり無理がある家になってます」

というのは、それぞれの部屋の天井高が違うために、
2階の床の高さがバラバラだったり、高さを合わせるために、
中二階のような、ツシというか、狭い空間が生まれたりしてるんですね。



これは、階段の踊り場にある高さ合わせの空間で、
どうやら収納庫として使っていたようですね。



これは2階の天井で、屋根の勾配に合わせて曲がっています。
船底天井とよばれるようです。

昔の図面なども参考資料としてもらったのですが、
四間取り型の典型である、玄関から続くダイドコへの土間は、
現在は、奥の土間に台所の部屋が新たに造られたカタチになっていて、
土間が寸断されてます。もちろん、オクドさんも今はありません。

同じく四間取り型の特徴である、玄関の土間から座敷に面してあったらしい厩(うまや)は、
現在、洗面所、トイレ(男性用)、お風呂になっています。

どうやら一圓屋敷は250年前の建物と、それ以降に何度も増改築された部分などが色々あって、
建物の年代が混在してる古民家のようです。

建物だけでなく、かなりいろんなモノが残されていて、すべてが寄贈されたようです。
ふすまも重厚やし、大きな仏壇(さすがに仏様は持っていかれてますが~)、
値打ちのありそうな額、蔵には、タンスや長持ちがそのまんま、置いてありましたよ~

ひょっとしたら、お宝があるやもしれず・・・?

長くなったんで、多賀クラブのこととか、また、後日書きます。

それにしても、寒い。

この辺も、夕方から雪で、この冬、初積雪ですよね!
10cmぐらい、車の上に積もってます。

明日は朝から市民ホールやねんけど・・・
寒い朝に、だれが来てくれるんやら~ (涙)