広島平和チャリティコンサート2015
2015年5月29日(金)
広島では、夏になると、平和コンサートが開かれます。原爆犠牲者に対する鎮魂及び平和への願いからです。時に凄い演奏者が来ることがあります。
今回、レーピンが来るというので、大いに期待しました。ただ、結論的にはフラストレーションの溜まるものになりました。
・2015年5月27日、広島文化学園HBGホール。
・指揮:フェドセーエフ
・ヴァイオリン独奏:レーピン
・演奏:チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ
・弦楽セレナーデハ長調
・瞑想曲「懐かしい土地の思い出」
・交響曲第6番「悲愴」
弦楽セレナーデって、こんなに冗長に感じる曲かと思いました。第一楽章と第四楽章で十分です。率直に言って、退屈しました。一緒に行った楽友も同じような趣旨のことを言ってましたです。
チャイコフスキの瞑想曲って、知りませんでした。ヴァイオリン独奏のある15分程度の曲なんですが、レーピンに期待していた者としては、がっかりです。曲名のイメージからして、切った張ったというテクニックのある曲とは思えないのですが、それにしてもヴァイオリン独奏が凡庸です。もっと言えば息抜きの曲かと思いました。一緒に行った楽友が、プログラムを見乍ら、明日から3夜ヴァイオリン協奏曲が続くと言っていましたが、強行日程の前ですので、少し気休めがあったのか・・。私は密かにアンコールでショートピースを演奏するかと期待していたのですが、聴衆の熱い拍手も無視(私にはそう感じました。)されました。残念至極。
「悲愴」は、鬼のようなピアニッシモを期待していたのですが、どうもロシアのオケって、日本人的な感覚の繊細さは苦手のようです。私は余程か、我が広響の方が上手かと思いましたよ。音色とか微妙なニュアンスの出し方は、冷静客観的に考えても広響の方が良いです、ハイ。ダイナミックさでも、第四楽章の冒頭なんかは、これ以上はないというようなスフォルツァンドが必要と思うのですが、それも感じられませんでした。もっとも、第三楽章が終わり「盛大」?な拍手どころか、ブラボーが聞こえたので、拍子抜けしたのかも知れません。この拍手は残念でした。我が広島の聴衆として恥ずかしいです。
悪口ばかり書きましたが、この演奏会は、チャリティとなっていて破格のS席5,000円也ですので、コスパは抜群です。翌日、つまり28日はサントリーホールで演奏があるのですが、こちらの方はS席16,000円です。而してサン(倍)トリーホールと申します。
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20150528_M_3.html
悪口ばかりではありません。アンコールを3曲もしてくれました。最後のハチャトリアンのガイーヌから「レスギンカ」では、聴衆を熱狂の渦に巻き込みました。この手の演奏会としては、かなりの人がスタンディングオベーションで応えていました。何時ものことながら、音楽には国境はないです。
ツツジが咲いていますが、今年はどうしたのでしょう。例年ですと、散った後です。
当日券もあったのですね。私は楽友2人及び小学校の同級生夫妻と計5枚買ったのですが、前売り券に並びました。私が最前列でした。
オケの配列が珍しかったです。コントラバスが左でチョロがファーストヴァイオリンの後方、右に第二ヴァイオリン、その後方にヴィオラという配列でした。私は気が付かなかったのですが、楽友が言うには、ホルンがチューバの前にいたとか。
これ、私が座った席なんですが、S席でも最高の場所と言って良いところです。その証拠?に広島市長が私の席から5,6席右でした。M市長って、このコンサートの名誉顧問になっていましたので、当然招待券でしょう。(根拠はありません。私の憶測です。)
余談ですが、小学校の同級生のご主人が急な出張で来られなくなり、その同級生はM市長の奥様を誘って来ていました。チケット代金をもらっていなかったので、同級生の席まで回収に行きM市長の奥様にも儀礼的に挨拶することに。何を言っていいか分からず、「御主人も来ておられますね。」と間の抜けたことを言ってしまいました。・・ということは、名誉顧問でも、招待券は1枚しかもらえないということ?(根拠はありません。私の妄想です。)
アンコール3曲というのは勿論文句はないのですが、レーピンには是非ヴァイオリン協奏曲をやって欲しかったです。弦楽セレナーデは要りません。
楽友と反省会をしたのは、申すまでもありません。