パーヴォ・ヤルヴィ&五嶋みどり演奏会
2019年5月5日(日)
4月29日、パーヴォとみどりの演奏会へ行って参りました。
シベリウスのフィンランディアは特別に聴きたい曲でありました。「特別」というのは、昨年チケットを紛失して、聞く事が出来なかった曲なんです。(-_-;)
パーヴォにしては遅めのテンポで、たっぷりと謳いあげていました。この曲は、フィンランドでは国歌的な扱いということだそうです。我が日本にも、君が代に代わるこのような曲があれば良いと思います。
フィンランドとエストニアは民族は同じということで、パーヴァがこの曲を取り上げたのは、そのような理由があるのではと思いました。
パーヴォは今売れっ子であります。
ベルトのベンジャミン・ブリテンへの追悼歌は、弦楽合奏の曲でありました。ピアノから始まり最後は弦楽合奏の厚みを活かして壮大に終わります。
みどりですが、普段着ですよ普段着!もともと派手な衣装で出る方ではないですが、本日は、パンタロンにティーシャツのような衣装でした。
プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番ですが、ヴァオイリンのあらゆる技巧のてんこ盛りでした。みどりの演奏ですが、激しく動き回ります。身体全体で音を出しているようです。音量ですが、昨年聞いた諏訪内晶子の音が改めて凄いと思いました。ただ諏訪内の音は優雅な音ではありませんでした。
アンコールでバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番第3楽章「ラルゴ」を弾いたのですが、途中ビブラートをしていないのではないかと気付きました。みどりの何時ものスタイルかどうかは知りません。
エストニア・フェスティヴァル管弦楽団。「Orchestra」を「管弦楽団」と訳しています。打楽器は無視されています。
オケの音は、何時も聴いている広響とはかなり違います。広響は繊細です。このオケは野武士的でダイナミックなsoundであります。
オケの団員が楽しんでいましたね。特にクラリネットが、途中猛烈なスフォルツァンドを出しました。多分楽譜通りではありません。終わった後、内プルトと外プルトが男女の場合、抱き合っていました。寄せ集めのオケの場合、よくあるシーンです。
もう2、3年前からS席の購入は止めたのですが、この度だけはSにせざるを得ませんでした。A席は選択しようと思う席がないんです。
右隣りに座った方は、私と同年配の女性でしたが、お忙しい方でありました。途中鞄から何やら出そうとするんですワ!演奏中に出す必要ないでしょ!何でか分からないんですが、「スーハー」と音を出すんですワ!それもピアノの時にです。私にとっては演奏の一分になっちゃいますわな、雑音として!それ以上に集中力が途切れてしまうんですワ。途中何やら落としましたですな。大慌てで拾いましたが、誰も取る人なんていませんので、インターバルタイムに拾い上げれば良いじゃないの!そんな、お忙しい方でありますが、寸暇を惜しんで居眠りをされるんですワ。一体この方演奏会へムダな金遣いに来ているんじゃないのって思いました。
当日配られた、プログラムらしきものです。これってはっきり言って意味ないです。冒頭upしたチラシを配った方がまだマシであります。
メインディッシュのチャイコフスキーの5番ですが、楽章間の切れ目なしの演奏でした。今まで経験したことありませんです。私は従来から切れ目なしの方が良いと思っていたので好感を持ちました。
途中、一瞬記憶が飛んだような感じになりました。その時の音って、なにか団子のような音で聞こえるんです。初めての経験でした。興奮の極致に達したためと思われます。
みどりの演奏は、1985年にバーンスタインと一緒に来た時聴いて以来です。その当時中学生くらいだったのでしょうか・・。
今回のチケットですが、TVで最後まで宣伝していましたので、売れ行きは芳しくなかったようであります。ソリストで来て欲しいですね。A席5000円程度で、という虫の良いことを考えています。
忘れるところでありましたが、アンコールが2曲もありました。
取り立てて印象に残る曲ではありませんでした。2時間半程度かかったでしょうか。齢によりなかなか辛抱できなくなっており、2時間以内に収めて欲しい気持ちであります。理想は1時間半であります。フィンランディア、ボレロ、展覧会の絵、この3曲で十分であります。