水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

動的平衡

2009年06月07日 | 日々のあれこれ
 昨日はClとTrbを21:00近くまでレッスンしていただいた。
 最後らへんにみてもらっていたメンバーを駅まで送る。
 2年のYがうまくなってぬかされそうでくやしいとか、ぜったい県にはいきたいとか、1年はみんないい感じだとか、誰それが心配だとか、Shaftの今日のカットはOKですよとか、いろんなお言葉・情報をもらえた。
 つい先日入部してきたような気がするけど、そうか君たちもう3年なんだっけ? という感覚だ。
 年々時の流れがはやくなっていくように、部活の進行もはやまっていく。
 先日入部してきた一年生もだいぶ部員らしくなってきたが、気がつくとこの子たちもあっというまに3年になり、OBになりという流れをすすんでいくのだろう。 川東吹奏楽部というユニットは二十年以上存在し続けているが、メンバーは毎年入れ変わり続けている。
 部活というのは「モーニング娘。」みたいなものだ。
 顧問は「つんく」かな。
 「人間のからだ」みたいとも言えるのかもしれない。
 福岡伸一先生によると、人間のからだは、分子レベルでは驚くほどのスピードで絶えず入れ替わり続けているらしい。
 人間の細胞は何年前と今とではまったく入れ替わっている、というような話はきいたことはあった。
 でも分子レベルでみたばあい、そんなものではなく、三日前に食べた牛丼がもう心臓の一部になっているという感覚であるようだ。

 ~ 個体は、感覚としては外界と隔てられた実体として存在するように思える。しかし、ミクロのレベルでは、たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい「淀み」でしかないのである。(福岡伸一『動的平衡』木楽社)~

 今いる100名強の部員は、なんの必然もなく集まってきたはずで、そういう意味では「たまたまそこに密度が高まっている分子の『淀み』」なのかもしれない。
 退部するという子をとめられないし、いつ新しい部員がはいってきてもだいじょうぶだ。
 分子の「淀み」でしかないのに、人間の身体はそうとうにたしかな存在としていろんなことをする。いろんなことを考える。
 部活も同じだろうか。
 
 
 
 
 

 
コメント
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