水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

しつこく楽隊のうさぎ

2010年01月20日 | 国語のお勉強
 小説の問4がおかしいと言っているのが自分だけだったら悲しいので、予備校サイトを確認してみた。

 問4もやや難。前後の文脈を丁寧に押さえる必要がある。(代ゼミ)

 問4は、「初めて会った恋人同士のような」という表現を解釈する設問。息子が今までとは違う世界に踏みだそうとしている状況であることを前提とし、傍線部直後の「百合子も克久もお互いを知り過ぎていた」を踏まえると、傍線部は、「(互いのことをよくわかり合っているはずなのに、)『初めて会った恋人同士』=『(こういう雰囲気ははじめてで)どう振る舞えばよいかわからない』状態」を表していると考えられる。誤答選択肢1と正答選択肢2は内容の方向性が近く、迷った受験生が多かったかもしれないが、選択肢1は、「好意を相手にきちんと伝えたい」「当たり障りのない話題しか投げかけられず」が誤り。(ベネッセ・駿台)

 なるほどねえ。
 文脈ね。でもちがうな。
 たしかに直後に「百合子も克久もお互いを知り過ぎていた」とある。
 あるけど、その前に「それにしては、」という逆接的なつなぎ言葉があるのだから、やはり傍線部は傍線部として見ないといけないんだよ。
 あれ? ③もあり、と言ってるのは俺だけか … 。
 じゃあ変えよう。ほんとの正解は①です。
 ②で正解したわが部の3年生、OKです。
 まちがえた人も、大学の先生よりはセンスいいので、がっかりしないように。

 問4は、傍線部の「表現」について問うものであるにもかかわらず、正解と傍線部の表現との対応が不十分。受験生は混乱したであろう。(河合塾)

 という河合塾さんのコメントがいちばん納得できる。 
 
 古文の問題は、代ゼミさんと河合塾さんが的中させていた。
 あたりまえかもしれないが、センター試験よりよくできている(ちょっと上から目線?)
 日本で実施される試験の中で、受験生の数や、人生を決める度合いを考えたなら、やはり問題作成者が問題作りの素人さんという現状はなんとかならないのかな。
 予備校の先生とまでは言えないが、高校教員の作成でも、平均点を毎年そろえることぐらいはたやすいはずなのだが。
コメント (1)
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環境

2010年01月20日 | 日々のあれこれ
 昨日、久喜方面に用事があってでかけた帰り、「もちもちの木」のみそラーメン店に行ってみた。
 はじめて「もちもちの木」を食べた時ずいぶん満足し、このスープでみそ味があったらはまるだろうなと思い、ネットで検索したら、ちゃんと味噌の店があったのだ。
 その店はすぐ見つかり、平日の夕方だったせいか混んではいなかった。
 ラーメン屋さんにしては、ずいぶん照明がおとしてあり、壁や調度も黒っぽく、BGMにジャズが流れててもおかしくない雰囲気だった。
 座敷にテーブルが三つ配置されて一つ空いていたが、一人なのでカウンター的なテーブルの一番はじの席に座る。
 未読だった、百田尚樹『永遠のゼロ』を読みつつ待つ(『ボックス』はほんと名作ですね)。
 しばらくして運ばれてきた丼一杯の濃厚なスープには生姜の香りがかなり強くただよい、味噌ラーメンの必要条件であるもやしもしっかり入っていて、なかなかのものだった。
 スープがとてもあつい。
 いいことにちがいないのだが、自分の食べたいペースで食べられないという問題点であるとも言える。
 食べてる途中に座敷のお客さんが皆いなくなり、一人ふーふーしてると、店のおにいさんにじっと見られているみたいで、しかも暗い店内のカウンターの隅だから、ラーメンを食す環境としてはあまりない経験だった。

 そのいきおいで南下して、北与野の書楽に寄る。
 地階のクーンズ伊勢丹で食料品も買おうと思ってでかけたのだが、1月17日に閉店したとあるではないか。
 残念。あの立地なのに経営的に問題がうまれるのだろうか。
 書楽さん自体も、売り場の見直しを行ったようで、4FにあったCD売り場が3Fになった。その分スペースはせまくなった。
 1Fの売り場は、通路を狭くして、書棚を増やしてある。
 たぶん、前に来たときより照明が暗い。
 ランニングコストの見直し、収益の効率化対策がはかられたのだろうか。
 だとしたら、いい方向に向かうとはかぎらないなと感じた。
 自分にとっては、けっして品ぞろいがいいとは言えないが、とにかく大きな書店というところに魅力があったのが書楽さんだ。
 店員さんが勉強している雰囲気はみじんもなかったが、とりあえず大きいから「あの本みつかるかも」と出かけ(ずいぶん裏切られもしたが)、またはなんとなく本に囲まれたくて出かける本屋だった。
 いつも行くベルクさんやヤオコーさんよりちょっとおしゃれなクーンズ伊勢丹さんで、オリーブオイルと埼玉産野菜と真澄のあらばしりなんかを買って帰るのもよかった。
 どうも店に入ったときから、本屋さんのなんとなく楽しい雰囲気が失われているような気がした。
 気のせいかも知れない。
 過渡期なのかもしれない。
 できればそうであってほしい。
 売り上げを上げるためには、たんに効率化をはかればいいものではないことは、3Fに山と積まれているサービス業関係の書籍にいろいろ書いてある。
 うん、きっと生まれ変わる前の状態なのだろう。
 何事も、生まれ変わる直前が一番つらい。
 夜明け前の闇が一番深い。
 春の来ない冬はない(といいなあ)。
コメント (2)
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