学年だより「食べ放題」
~ 大学生活はやろうと思えば何でもできる。ちょっとした決断が人生を決めるので、がんばってほしい。(田鹿和輝先輩)~
~ バスケットボールを大学でも続けている。顧問やコーチがいるわけではないので、自分たちで計画立てて、お互いに意見を言い合って全部やるのが大変だけど、たのしい。逆に自分でやらないといけないのが大学生活の厳しいところでもある。(小谷桔平先輩)~
~ 大学は実に自由なところ。自由な生活を手に入れたいという気持ちを目標にすえたらどうだろう。(山崎隼弥先輩)~
大学生活をはじめて半年ちょっとの先輩たちだが、みな大学生であることの意義を十分に感じとり、充実した日々を過ごしているであろうことがわかるお話だった。
先日、こんなツイートをみかけた。
~ 大学中退の話で盛り上がってるけど、大学って基本的には食べ放題の店みたいなもんだからな。図書館とか施設の類の学内の資源はほとんどタダで使い放題だし、授業の受け放題で先生とかに入り浸り放題。食べ放題の店で水だけ飲んでまずいって出てくるバカが多すぎる。 ~
「大学は食べ放題の店」 … 。上手なたとえだと思う。
ただし、それが明示されているわけではないので(というか、大学関係者にとっては当たり前すぎて、改めて指摘しないのだ)、気づかない学生さんが多い。
自分が探し求めている学問内容について日本で最も知識をもっている人が、学食で隣に座っているおじさんだったりする空間だ。たまたまそれに気づき「教えてくれませんか」と言ってみたら、「いいよ」とこころよく研究室に招いてくれるばかりか、お茶やお菓子まで出して一時間語ってもらえる。もちろんタダだ。本までくださることもある。
仲間を募って新しいことを始めようと思えば、声をかけてもいい同世代がうじゃうじゃ歩いている。みさかいなく声をかけても、不審者ともストーカーとも扱われない。ミーティングをする場所はいくらでもある。場所さえ選べば、歌ったり踊ったりしてても苦情はこないし、捕まらない。
駅の構内でずっと寝ているとつまみ出されるが、大学構内なら相当汚い格好をして夜明かししても、人生について考えている表情でもしてれば、「風邪引くなよ」と守衛さんに気遣ってもらえる。
日本の大学の学費は、アメリカを除けば世界でトップクラスの高さだが、それを嘆いていても現実は変わらない。大学をどういかすかという発想になるしかない。
幸いにして、みなさんは大学進学をさせてもらえるくらいにご家庭の経済力に恵まれ、がんばればそれなりの大学に入れる知力も有している。
いま自分の持っているリソース(資源)を最大限にいかし、さらに入学後は元を取っておつりが来るぐらいの学生生活を送るならば、そのこと自体が人生の大きな資産になる。