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ミノタウロス 佐藤亜紀
ピカレスク・ロマンの傑作という本書。確かに犯罪者の1人称で語られる飾りの少ない描写というピカレスクのお作法に忠実な小説で、話の内容も「荒野を駆け抜ける」という修辞句がぴったりな寂寥感、疾走感に満ちている。悪の道をひた走る主人公の心うちを冷静に描写していく才能、こうした小説をどうやったら書くことができるのか、凡人の理解を超えたものがある。ひたすら事実を記述し、読者の共感や感情移入を拒否し続ける本書だが、わずかに作者の意見が表明されているのが「ミノタウロス」という題名だろう。この題名だけが作者が直接読者に問いかける会話だ。個人的には、ピカレスクの精神が徹底された見事な内容と比べて、この題名はややストレート過ぎる気がしないでもない。(「ミノタウロス」佐藤亜紀、講談社)
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