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セブンイレブンおでん部会 ヒット商品開発の裏側 吉岡秀子
目の付け所の良い、大変面白い企画本である。コンビニの主力商品である自社開発食品の企画・開発部門の活躍振りが、多少宣伝くさいが、面白く語られている。また、巻末のセブンイレブンの鈴木会長へのインタビューも面白かった。コンビニの食品はどこも似たり寄ったりで、味も飽きやすく、健康にも良くない、というのが一般的な印象。それを完全に払拭とまではいかないが、コンビニを賢く選ぶ必要性があることは伝わってくる。コンビニなんて一番近いところに行くのだから商品の差別化など関係ないと思っていたが、コンビニの店舗数がこれだけ過密になっている現状では、おそらく100メートルくらい余分に歩くことを厭わせない商品があればそれだけで、非常に強い競争力になるのだろう。それから仕事の面白さも伝わってくるので、リクルート学生向けの本であるという側面があるかもしれない。但し、本の性格上やむをえないのかもしれないが、本書が、未解決の問題点や負の対策についてほとんど触れていないが残念だ。私の友人に、「おでんのにおいが充満しているコンビニには入れない」という人がいる。また、「コンビニのお弁当のご飯には油がたくさん使われているので食べられない」という人もいる。こうした意見は当然コンビニも把握しているはずである。それにどう応えたかそうした話もぜひ書いて欲しかったと思う。(「セブンイレブンおでん部会」吉岡秀子、あさひ新書)
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