書評、その他
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アフリカにょろり旅 青山潤
本書は講談社エッセイ賞を受賞した知る人ぞ知る「サバイバル」本の名著なのだそうだ。東京大学の海洋学研究所の先生がアフリカに珍しい「うなぎ」を採取しに行くという内容で、冒険といっても「部屋にムカデが出現してびっくり」とか「遠くで銃声が聞こえた」とかその程度だと想っていたのだが、読み進めていくうちにとんでもないことになっていく。「何百匹も虫が這っているベッド」「リンチ殺人の現場を目撃」といったショッキングな体験が延々と続く。目的の「うなぎの採取」が先か、精神的に壊れてしまうのが先か、これが本書の主題である。数年前に「ウナギの産卵場所が突き止められた」というニュースがあったのは記憶している。そこにつながる研究のなかにこうしたとんでもない努力があったというのは本当に驚きだ。
このところサバイバル関連の本を続けて読んでいる。歴史に思いを寄せた冒険の旅や命を賭けた脱出行、様々なサバイバルの記録を読んでいると、おしなべて人間の生命力や意志の強さに感動させられる。作品によって背景・目的・深刻度は様々で、同じジャンルに括ることのできないものではあるが、それでもそこには「人間は意志の強さによって何を成し遂げられるか」という大きな共通の問いとその答えが提示されている。(「アフリカにょろり旅」青山潤、講談社文庫)
このところサバイバル関連の本を続けて読んでいる。歴史に思いを寄せた冒険の旅や命を賭けた脱出行、様々なサバイバルの記録を読んでいると、おしなべて人間の生命力や意志の強さに感動させられる。作品によって背景・目的・深刻度は様々で、同じジャンルに括ることのできないものではあるが、それでもそこには「人間は意志の強さによって何を成し遂げられるか」という大きな共通の問いとその答えが提示されている。(「アフリカにょろり旅」青山潤、講談社文庫)
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