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見えないアメリカ 渡辺将人

最初の章で、アメリカの「保守」と「リベラル」との違いは、政治信条や政策の違いだけでなく、「ライフスタイル」の違いでもあるのだということが書かれており、まずは「目からうろこ」だ。さらに、そうした「保守」と「リベラル」という区分けをした場合、ある意味でアメリカの深層が「見えなくなる」という見方が述べられており、本書ではその「見えなくなってしまったアメリカ」の断片が詳しく書かれている。アメリカでスタッフとして選挙運動を実際に経験した著者ならではの話ばかりで面白い。なんとなく理解していた「ポリティカル・インコレクト」「ポピュリズム」といった用語に対する理解も格段に深まった気がする。随所に映画やTVドラマから垣間見られるアメリカの断片が解説されており、それもこの映画にはこんな背景があったのかと驚くことが多かった。(「見えないアメリカ」渡辺将人、講談社新書)

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