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猟犬 ヨルン・リーエル・ホルスト

海外ミステリーに詳しい人に薦められて読んだ北欧ミステリーの一冊。緻密な警察小説だが、これが滅法面白かった。真相らしきものは、途中で薄々予想がつくのだが、追い詰められていく主人公が制限の多い環境下で一つ一つ積み上げていく捜査にハラハラしながら、最後まで読んでしまった。錯綜するいくつかの事件が一つにつながった時に、ああこれは北欧ミステリーだったと合点がいく。これが日本のミステリーであればご都合主義ということになるのだろうが、これこそが、人口も少なく、凶悪な事件も少ない北欧だからこそ成り立つミステリーなのだと感心させられた。(「猟犬」 ヨルン・リーエル・ホルスト、ハヤカワ・ミステリー)

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