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ラオスにいったい何があるというんですか? 村上春樹

著者の軽めの紀行文が年代順に並んでいる。最初の1篇が書かれたのが1995年ということでさすがにそこまで古いと読む気が薄れてしまうが、それ以降の文章は大体7年くらいの前からものなので、楽しく読むことができた。アメリカのNY・ボストンといったメジャーなところの文章は、普通の軽めの紀行文という感じで、著者ならではのものや特筆すべき内容は見当たらないが、アイスランド、フィンランド、ラオスといったマイナーなところの文章は、すぐにも行きたくなってしまうような魅力ある文章が続く。特にアイスランドの鳥のコミカルな話やラオスの何もないところの細やかな描写には心を大きくゆすぶられた。(「ラオスにいったい何があるというんですか?」 村上春樹、文藝春秋社)

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