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鳥類学はあなたのお役に立てますか? 川上和人

著者待望の新刊だが、今回もとにかく読んでいて面白かったの一言。いつも通り鳥類学に関する解説の途中で脈絡なくアニメ、コミック、娯楽映画になぞらえた比喩的な文章がでてくるのだが、その辺りにあまり強くない自分には半分くらいは何のことだかわからない。そうした比喩が解説内容に対する理解を深めるためとか読者のイメージを明確にしてもらうためとかに役立っているかどうかとかとは無関係に、とにかくファンにはこうしたマニアックな比喩が楽しくてしょうがない。本書も面白い話の連発だが、特にセグロミズナギドリ命名の経緯、「自分はある鳥を絶滅させてしまったことがある。」で始まる一連の学問的な考察の話、恐竜カナズチ仮説の検証などが、面白かった。(「鳥類学はあなたのお役に立てますか?」 川上和人、新潮社)
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