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オンライン落語 古今亭駒治 新作噺の会

大好きな落語家古今亭駒治の独演会。新作落語を4席、うち3席が初めて聞く演目、しかも鉄道落語もありで、とても充実した内容だった。冒頭は「課長の災難」はセキュリティ管理課の辣腕課長の情報が流出してしまうという話で、その後人気シリーズ鉄道戦国絵巻の番外編のような作品のネタおろし、鉄道戦国絵巻3部作のうちの新幹線編と続き、お仲入りの後に新人ドライバーが首都高から降りられなくなるという「首都高怒りの脱出」で締めくくり。いずれも彼らしいハイテンポ、たたみかけるようなギャグの連続を満喫した。
(演目)
①課長の災難
②プロ野球戦国絵巻
③新幹線戦国絵巻
(お仲入り)
④首都高怒りの脱出
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オンライン講義 天文学13

今回のテーマは「人類と文明」ということで、地球外生命を探索す試行錯誤の歴史をわかりやすい解説。試行錯誤は1960年くらいからCETI(Communicatin with Extra-terrestrial Intelligence)という名称で始まり、その時にドレイク方程式というものが提唱された。これは地球との交信可能な文明がどのくらい存在するかを導く方程式で、1960年当時の知識ではおおよそ10個程度という結論だったという。その後、急速に宇宙に関する知識や情報が精緻化され、地球外生命探索の研究は、CETIからSETI(Search for Extra-Terrestrail Intelligence)として進化する。それに伴い、ドレイク方程式にも修正が加えられ、最新の研究では見つけられる可能性のある知的生命体のいる惑星の数は200個程度とされているそうだ。超巨大電波望遠鏡SKAを使うと、航空機レーダーや携帯電話を使っている生命体が200光年くらいの近さにいれば観測可能とのこと。
解説を聴いていて、交信しようという考えからとにかく見つけようという発想の転換が面白いなぁと感じた。

ドレイク方程式(当初)N=2
N=R*fp*ne*fl*fi*fc*L
N:交信可能な文明の数
R:年平均の恒星形成数(→10)
fp:恒星が惑星を持つ割合(→0.5)
ne:生命を宿しうる惑星の数(→2)(地球と火星)
fl:実際に生命を宿す割合(→1)
fi:知的生命の割合(→0.01)
fc:検出可能な信号を送る技術を獲得する確率(→0.01)
L:信号を出し続ける時間(10000年)

ドレイク方程式修正版 N=200
N=RGH*fs*fp*ne*fl*fi*fc*L
RGH:銀河系ハビタブルゾーンの恒星数(→1.25)新項目追加
fs:生命を育むに足る年数だけ安定である恒星の割合(→0.3)新項目追加
fp:恒星が惑星を持つ割合(0.5→0.5のまま)
ne:生命を宿しうる惑星の数(2→1に修正)(地球のみ)
fl:実際に生命を宿す割合(1→1のまま)
fi:知的生命の割合(0.01→0.1に修正
fc:検出可能な信号を送る技術を獲得する確率(0.01→1に修正)
L:信号を出し続ける時間(よく分からないので10000年のまま)

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表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 若林正恭

読書芸人として活躍している著者の紀行文。忙しい仕事の合間に一人旅の行き先として選んだのが、キューバ、モンゴル、アイスランドの3か国。タレントとして海外ロケで訪問したことのない国というチョイスなのだろうが、この3か国の紀行文だということが目次で明らかになった時点で、3か国とも行ったことのない自分のような読者としては面白いだろうなぁと期待が膨らむ。内容は、日本から飛行機に乗るところから始まり、入国の状況、順番に訪れる観光地、出会った人々、その時々で感じたことなどが丁寧に描かれている。別段冒険をしようとか知られていないような新しい発見をしようとか、そうした気負いのないところが、ゆったりとした旅の良さを実感させてくれる。アイスランドの大晦日の花火とオーロラは自分も一度見てみたいとずっと思っていたのだが、今はもうそんな気力もないし、行ける時に行っておけば良かったなぁとかなり後悔の念が沸き起こってしまった。(「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」 若林正恭、文春文庫)
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あの日、君は何をした まさかとしか

本屋さんでたまたま見つけた初めて読む作家のミステリー作品。時を隔てた2つの事件、その事件の1つに巻き込まれた少年ともう1つの事件の容疑者の青年、この2人を思うそれぞれの母親の行動、事件を追う刑事たちの行動によって事件の経緯が描かれる。関係者に共通点が見られない2つの事件の接点は何なのか、なかなか明らかにならないまま物語は終盤に。唯一の接点は2つの事件の謎を執拗に追い続ける1人の刑事だけという状況で、突然明らかになる真相に驚かされる。但し、この小説の真骨頂は、真相の意外性よりも2人の母親の行動の異常性、歪んだ母性愛のようなものの描写で、それが事件の真相と相俟って凄まじい迫力で迫ってくるところだ。個人的にはこのような本を2冊続けて読むのは厳しい気がするほど重たい話だが、すごい作品であることは間違いない。(「あの日、君は何をした」 まさかとしか、小学館文庫)
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オンライン講義 数学史6

数学史の講義は2回目。今回のテーマは中世におけるイスラム世界での数学の発展史。ギリシャ、ローマ、インドで発展した数学に関する書物の翻訳や研究の場としてイスラム帝国が設立した「知恵の館」を中心にして、10進法、位取り記数法といった今我々が使っている代数の基礎とも言える表記法が発明されるなど、彼の地における数学の進歩によって数学が特別なものではなくなっていったという説明を聞いた。「知恵の館」の代表的人物がアル・フワリズミーという数学者だそうで、その2次方程式を図形を使って解く考え方が面白かった。次回は、ヨーロッパからイスラムへ渡った数学がもう一度ヨーロッパに戻ってどのように発展したかを解説してくれるとのこと。
イスラムの「知恵の館」の学者
・アル・フワリズミー
・ウマル・ハイヤーム(詩人)
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オンライン講義 宇宙論15

今回は「そもそもブラックホールって何?」というお題で、ブラックホールについての基礎知識、物性などを学んだ。基礎知識のところでは、ブラックホールの撮影に成功したのが2018年とつい最近のことだと知ってびっくり、科学とは日進月歩だと改めて実感。ブラックホールの物性については、小さい、凸凹がない(ほぼ球)、色はほぼ黒、電荷なしなどの解説あり。肝心の組成分は実際に何か物質があるわけではなくホログラムのようなもの、要は真空だが時空の歪みで重力エネルギーがあり質量もあるという状態。星が潰れて重力崩壊により誕生し、ホーキング放射という現象により少しだけ光を出していていずれ蒸発するので寿命はあるが、何かに変化したりはしない(静かに消滅?)。物質の存在を仮定すると一般相対論によって特異点定理、宇宙の端っこの存在が証明されそれがビッグバンやブラックホール。次回は「ブラックホールは実在するのか」という題名でブラックホールの話の続き。
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オンライン講義 天文学入門12

今回は、前半が系外惑星の発見により太陽系の形成モデルにどのような調整が必要になったのか、後半は地球外生物探査についての話。巨大な木星型ガス状惑星が恒星の近くに存在していたり、細長い楕円軌道の惑星が発見されたりで、これらは今の太陽系形成モデルでは説明できないとのこと。但し致命的な矛盾ではないらしく、形成された後に移動したとか、惑星どうしが衝突したとか、色々な仮説か提示されている。後半の地球外生物については、まず太陽系の中に生物の痕跡があるかどうか、次に系外惑星に生命を探す試みがずっと続いているという話。直接の観測は無理なので、水、氷、海、砂漠、植物などの存在を間接的に確かめる様々な工夫がなされてきたが、まだ大きな成果はないようだ。面白かったのは、セーガンという学者の「地球に生命がいることを確認」という論文の話。地球外生命の立場に立って今の地球外生命探査の方法で地球を観測したら生命の存在を確認できるかという内容。要は今の探査方法が有効かどうかを検証するもので、見つかったのだから結論は有効。地球外生命がどこかで別の生命を探しているかもしれないと考えると、見つけるのが先か、見つけられるのが先か、他にも知的生命体がたくさんいるとすると見つけられる方が先のような気がする。そうなると今の天文学は宇宙人の襲来に対するリスク管理という役割を担うために再構築した方が良いかもなどと考えてしまった。
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