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表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 若林正恭

読書芸人として活躍している著者の紀行文。忙しい仕事の合間に一人旅の行き先として選んだのが、キューバ、モンゴル、アイスランドの3か国。タレントとして海外ロケで訪問したことのない国というチョイスなのだろうが、この3か国の紀行文だということが目次で明らかになった時点で、3か国とも行ったことのない自分のような読者としては面白いだろうなぁと期待が膨らむ。内容は、日本から飛行機に乗るところから始まり、入国の状況、順番に訪れる観光地、出会った人々、その時々で感じたことなどが丁寧に描かれている。別段冒険をしようとか知られていないような新しい発見をしようとか、そうした気負いのないところが、ゆったりとした旅の良さを実感させてくれる。アイスランドの大晦日の花火とオーロラは自分も一度見てみたいとずっと思っていたのだが、今はもうそんな気力もないし、行ける時に行っておけば良かったなぁとかなり後悔の念が沸き起こってしまった。(「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」 若林正恭、文春文庫)
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