今日は一杯書いてるぞーー
書けるうちに書いておかないと、うちのヨンジュナが・・・・
ほんと、命がけのブログです
明治大正翻訳ワンダーランド
(鴻巣友季子・新潮社)
私、小さい頃は日本文学よりも翻訳物ばっかり読んでたんです
「小公子」「小公女」から始まった、いわゆる「少女小説」シリーズ
(「赤毛のアン」とか「若草物語」なんかも入りますよね)
アンシリーズは勿論、村岡花子訳で楽しませて頂きました
高校時代はクリスティにはまり、延々と読みつづけてしまいましたっけ・・
同級生が「青春の門」とか芥川龍之介だ、太宰治だ夏目漱石だ・・・と
言っていた頃、ひたすら外国文学ばかり読んでいたというわけ。
(だから日本文学がめちゃ弱いの)
日本の純文学って暗いし、貧しい印象があるのね
でも、外国のお話はお姫様が出てきたり、貴族が出てきたり
綺麗なお庭に大きなお家・・とか、とにかくあまり暗くないし
ロマンも多かったわけです
後々、「翻訳物」っていうのは、翻訳する人によってものすごく
読みやすかったり読みづらかったりするものなんだって事が
わかりましたけど・・・・
で、この「明治大正翻訳ワンダーランド」なんですが、
日本に外国文学を紹介しようと一生懸命だった人たちがいるんですね
その当時の、面白いエピソードが沢山かかれています。
例えば、
トルストイの「復活」を紹介する時の文章には
「こんな面白くない小説はない」と訳者自身が言っていたとか・・・
「関東大震災のあとにヒットしたのが
「ポンペイ最後の日」だったとか・・・
「小公子のタイトルはもしかして「小公達」だった?・・・とか。
まだ、開国してまもない時期に、フランス語や英語に精通した人が
いたって事もすごい事ですけどね
原文で読みふけっていた人がいたって事すらすごい事だな・・と。
だから「ぜひ日本にも紹介しなくちゃ」って事で翻訳が始まるわけです。
なんて言うか・・・明治・大正時代の文学者の情熱のほとばしる
訳を読んでいると、
「ああ、日本ってこんなに教養が高く、面白い国だったんだな」と
いう事がわかります。
ぜひご一読を・・・・・・