女帝の歴史を裏返す (永井路子・中央公論社)
永井さんはですね、その昔大河ドラマ「草燃える」の原作者として
有名になられて、その原作本「北条政子」を読んでからファンです
もう30年近く前って事ですか?いやー長いわ。
日本史を「女性」の立場から見るというのは、当時としては新しい
発想だったと思いますし、視点を変えるとおのずと見えるものも
違ってくるということで、非常に面白いわけです
今回は、過去に存在した「女帝」8人10代を一人一人紐解いていく・・
一般に言われるように「中継ぎ」の存在でしかなかったかどうか・・
そんなことを検証しています
この本によりますと、「女帝」というのは、自分の母方の実家を
背負っている立場なんですね。
例えば推古天皇なら蘇我氏を、孝兼天皇なら藤原氏を。
その母方の実家の権力を守る為、血筋を守る為に存在したのが
女帝であるということを踏まえ、彼女達の政治的な手腕がどの程度
発揮されるかがわかるわけです。
(敬宮の場合はだから即位すると小和田家の野望を背負うことに
なるわけ)
本当の中継ぎ的に即位したのは明正天皇と後桜町天皇のみ。
この2人が中継ぎだったので、「女帝」は「中継ぎ」という
イメージが生まれてしまった。
つまり、「女帝」が出てくる時代というのは、皇室にとって、あるいは
政治的な面で非常に大きく変わっていくということ。そこにはドロドロした
ものが一杯つまっているという事ですね。
そういう難しい話は別にして、各女帝の「女性」としての思いを
中心に読み進めていくと本当に面白くて、あっという間に読み終わって
しまいます。頭が固いなーーと思ったらどうぞ。
挑戦的平和論 (小林よしのり・幻冬舎)
サブタイトルが「戦争」の反対語は「平和」だと思っていませんか?
というのがあります。
私はそう思っていたけど、そうじゃないんですね。
「戦争」の反対は「交渉」です。つまり「外交」です。
この視点に立って「日本における平和」とは何かと考えていくと
小泉政権のアメリカに頼りっぱなし政策がいかに変かがわかります。
今回は天皇制などにも触れられていて、ある意味「なるほど」と
思えることしきりです
ただねーー
「韓流ブーム」に関しては一言言わせて欲しいです。
ペ・ヨンジュンに夢中になってるおばさん達は単に「自己愛」が
深いだけじゃありません。
彼女達の歴史の中でいかに「夫」に虐げられてきたかというものが
あるのです
小林氏が尊敬する「父」が「母」の目にどう映っていたか・・なんて
考えないでしょう?
ただ真面目にこつこつと家族のために尽くして来た女性達が
ほんの少しヨン様に夢中になったからといって
「エネルギーがあまっているなら日本男児を育ててくれ」とまで
言われる筋合いはありません
そもそも、今時のマザコンでニートでフリーターな男達を育てた
責任は全部「母親」にあるとでもいうわけ?
「夫」である男がもっと「妻」を大事にしていれば、息子に擬似恋愛
したりはしませんよーー
「結婚」はお互いに尽くしあうことでしょ?
戦争になって男が戦場で戦うのは「国家」のためでなく「妻」「子」の
為でしょう?
女が銃後の守りを引き受けるのは、そういう男を尊敬するからじゃないの?
一日中会社にこもりきりで帰って来たら自室にこもってゲーム三昧の
夫、子育ては「君に任せた」といって子供を見ない夫、結婚記念日も
誕生日も忘れているのが「常識」の夫にどうして一方的に
尽くさなければならないわけ?
それすら「女性」のせいだとでもいうのかーーー
「ごーまんかましてよかですか?」
女性は「ペ・ヨンジュン」と「韓国」という国を切り離して考える
事が出来るんです。政治と文化は一緒じゃないの。
「竹島問題?関係ない」と言ってるおばさんの心の中にだって
本当はぐざっと響いているもんなのっ
でも、だからって「韓国が嫌いだからヨン様も嫌い」と言ったら
それこそかの国と同じじゃないの
日本のおじさん達よ、くやしかったら「平和論」を唱える前に
「女子供」の住みやすい国家を作って守ってくれよ
小林よしのり様、小林家の繁栄を考えるならぜひお子様を。
血筋に拘らず養子をとってでも「お家」大事を考えるのが日本・・・って
自分で書いていなかった?
現在の「非婚化」「少子化」は、男達に虐げられてきた女達の
「復讐」である。
「ひきこもり」「ニート」「性犯罪者」を生み出したのが全て「母親のせい」
と考える男達への・・・・・