プロポーズ大作戦
感動の最終回でした
安易に奇跡を起こしてハッピーエンドにするよりも、余韻を残して希望を
持たせたエンディングの方がずっとリアリティがあると思いました。
妖精さんに
「奇跡の扉を探し続けるんだよ。どうしても運命を変えたい。
そう願い続けることでしか奇跡の扉は開かないように出来てる。
奇跡の扉を開ける鍵はお前の心の中にしかないんだよ。
お前はそれに気づいてないだけだ」
と励まされて、健は最後の勝負に出た・・・のですけど
結局は、「別れ」というものを確認する事しか出来なかったんですね。
いや、過去のさまざまなやり直し努力は少しずつ礼の心の中にたまって
いっていたけど、健は自ら終止符をうとうとするわけです。
小学校の校庭で礼の言葉を聞く健・・・切なくて可哀想で。
でも健は「これで終わりにしよう」と思ってカメラに向ったのです
・・・と、思ったら妖精さんの配慮で、披露宴のスライドショー以前に
戻って来てしまいました
戸惑う健に
「過去ではなく、現在で勝負するって決めたんだろ」といいます。
そこで健はさまざまな過去の出来事を総ざらいしてありのままの「自分」を
認め、何が足りなかったのか、自分はどういう存在だったかという事に
気づき、反省したんですね
妖精さんは
「大事な事は過去を嘆く今ではなく、
今を変えようとする未来の意志だ」と
やたら哲学的なことをおっしゃったけれど、それって「今の自分」を
きちんと見つめつつ、今出来る事を精一杯やるって事よねーー
妖精さんから見て、健は最初に出会った時より、ものすごく人間として
成長したという事だったんです。
(三上博史さんの目が真っ赤になってて・・
それ見たら貰い泣きしちゃいました)
そして健は披露宴のスピーチで、切々と礼への思いを告げるのです
もうここのシーンは感動っていうか・・もう泣きじゃくりシーン?
(うちの姫ちゃんも大泣き)
特に教会で一人泣きじゃくる健を見ていると、本当の「失恋」というものの
痛みとか重みみたいなのが伝わって来て・・遥か昔の事なのに自分までもが
胸がぎゅっと痛くなりました
そうなんです・・・・「失恋」
この人と二度と歩みを共に出来ないのだ・・と実感する痛み 苦しみ。
悲しみ・・嘆き。それが「失恋」なんですよねーー 思い出したわーー
そんな時代もあったという事
でも、健が過去でやり直した事は決して無駄ではなかったの。
だってスライドショーを見る礼の目には大粒の涙が
今になって、健の存在がいかにして大きかったか、それに気づかなかったのは
自分自身ではなかったのか・・・とはっとしてしまったのよね
そしてそんな礼の気持ちを理解して、礼に「行きなさい」と言ってしまった
多田先生 ちょっと本当に人がよすぎるよーー
私が多田先生だったら、あんな風に礼を送り出したり出来ないってば
本当に大人なのね。そして本当に礼の事を愛しているのねーー
ここに来て多田先生の株は急上昇
礼は妖精さんに「今からでも間に合うと思わないか?」と後押しされて
健をおいかけるんです。
まるで「君の名は」のごときすれ違いばっかりの二人で、
「おいおい、タクシー止まれっ止まれってばっ」とイライラしつつ
テレビを見ていた私ですが・・・・・
最後の最後に礼の声が健に響く・・・・ もう・・大泣きですーー
二人のこれからは視聴者のみなさんの心に任せますという
心憎い演出で終わったのでした
このドラマを通して、自分自身の高校生活だの青春だの、恋愛だのを
随分振り返って考えてみたものです。
姫ちゃんと、そんな話をしたこともあります。
そういう意味では、今、青春の人達にとっても、それを通り抜けた世代の
人達にとっても味わい深いドラマであったと思います
まるで熟する前のオレンジのような・・ちょっと甘酸っぱいドラマでしたね。
視聴率も今期のドラマではダントツによかったです。
それは一重にさまざまな世代の人達への語りかけが出来ていたからでは
ないでしょうか。
月9にしては本当にいいドラマだったと思いますよーー