ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
毎日更新しています。

バラの国の王子・ONE  3

2011-05-06 09:07:13 | 宝塚コラム

 ONE 

 

草野先生がイメージする宝塚って、乙女が夢見る恋やロマンス・・・その延長上に

宝塚があった・・・というものなんでしょう まさに古きよき宝塚だなあと思います。

 龍真咲がこんな詩を唄いながら銀橋を渡っても「そうそう、そうよね」って

言えない自分がいました。

今時の乙女は夢を見ませんしロマンスに憧れる事もないわ。

あのイジメ事件や数々の不審な抜擢によって、宝塚自体が宝塚の夢とロマンスを

壊して来たんだもの。

ゆえに今回の草野先生が描いたものはノスタルジーとかオマージュとか、そんな感じで

決して「現在進行」形ではないって事です。

 

ネット上で「このショーはキリヤンのさよなら公演みたい」と書き込まれていましたが

本当にそうだと思います。

さよなら公演じゃないのにさよならっぽい作品を見せられるというのは、ちょっと

こそばゆいですね。しかも衣装が全部使いまわしで、「新調じゃないの?あ、

そういえばさよなら公演じゃなかったんだ」みたいな感じで。

どの場面もかつての草野ショーでみたような感じ?

衣装も知ってるものばかりでそれなりに思い入れのあるものばかり出て来たから

むしろそっちの思い出ががんがん蘇って来て困りました 

ピアノコンチェルト」「ユニコーン」はこれぞ霧矢大夢ですって踊りばかりで

決めポーズの度に「やった!」という感じで・・・そう、フィギュアで浅田真央が

トリプルアクセルを決めた瞬間に似てますね。

 

「世界一の・・・」はどこで笑ったらいいのかわからないシーンで。

これ、星組だったらもっと弾けて面白いのにねーー

桐生園加が最後なのでずっときりやんの後ろで踊ってくれてよかった。

(特に燕尾)

明日海りおの足の重さはトップ時代の一路真輝を彷彿とさせ、技術面は

檀れいとか彩輝直レベル・・・・本当にこの人、踊っちゃ駄目っ

ずっと銀橋で唄ってなさい。

 

出来すぎ君のトップスターがいると、下級生って育たないんですね。

誰もきりやんの歌唱レベル、ダンスレベルにおいつかない。

観客としても次第に「きりやんだけ見てればいいや」てな話になる

特にダンスの桐生がいなくなったらこの組、どうなっちゃうの?

群舞のもっさり感も一路時代の雪組っぽいし・・・・・

霧矢&蒼乃がベストコンビなのはすごくよくわかります。

それだけに二人だけの世界を作りすぎて下級生を置いていってるような気が。

どうあっても今の月には北翔が必要。彩吹真央レベルの二番手が必要。

でないと、いつまでたってもきりやんは退団出来ないよーー

(それはそれでいいけど、月組がこれ以上四季風になるのもなんだかな。

キリヤンにはぜひ帝劇で朗々と唄って欲しいし)

 

 

 

 

コメント (5)
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バラの国の王子・ONE  2

2011-05-06 08:31:09 | 宝塚コラム

 ずさんなセット、安易な衣装

この所のキムシンの舞台は簡易セットなんですよねーー 後は背景とかムードで

ごまかす・・みたいなちょっと中劇場風?

でも、今回は節約しすぎじゃない?何でもかんでも説明して終わり。

「馬車の中の沢山の財宝」が全く出てこない。

野獣の屋敷も玄関前と庭園のみ。屋敷内が全くない。

これがクリエ程度の広さなら「仕方ないか」ですむけど、宝塚の大劇場でこれを

やられたらたまったもんじゃありません ゴージャスが売りの宝塚なのにそういうシーンが

一つもないんですよ。

また、野獣と一緒に鳥や獣に変えられた人達。

これは手に持っている面としぐさで表現・・・キムシンとしては斬新なアイデアだったかも

しれませんが、面がどれも同じ色ですから最前列以外は区別がつかないのでは

しかも全員同じ服を着ているし・・・・四季の「ライオンキング」風にしたかったのかも

しれませんが、だったらいっそ着ぐるみでも着ればよかったのでは?

宝塚的には「ソロモンの指輪」に出て来た動物達・・・衣装だけでそれとわかって

しまう。こっちが正解だと思います。

ゆえに・・・ディズニー版ミュージカル「美女と野獣」の方が華やかに思います。

 

台詞等については次回見た時に細かく書いていきたいですが、ただ一つだけ。

ヨーロッパの話なのに「仙女」はおかしいでしょ 「魔女」でしょ。

 

 出演者について

霧矢大夢・・・野獣

        そうか・・キリヤンはスーツよりもキンキラ衣装よりもコスプレが似合う

        人だったのねと納得。野獣とユニコーンが最高に素敵でした

        最初は学芸会と思っていたのに彼女が出て来ただけで四季に早代わり。

        あとはひたすら「キリヤンでてこないかな」と待つばかり。

        彼女と蒼乃の演技を見ている時だけ「芝居」を見ている気分になれました。

        歌唱力もダンスも抜群。でもショーにおいて「素」で何かやれと言われると

        途端に求心力を失うのね。ゆえにユニコーンのような「役柄」を与えられた

        方が出来がいい。という事はまさしく霧矢大夢は「役者」です。

        宝塚にとっては異色中の異色トップですね。

蒼乃夕妃・・・ベル

        こんなに安心して見ていられる娘役はいません。顔をアップで見さえ

        しなければ。ベルとしてはみかけがいささか老けているのでは?と

        思ったけど演技を見る限りはそうではない。でも赤いドレス姿はあまり

        似合ってなかったかも 台詞のせいで檀れいや舞風りらが喋っている

        ように聞こえたのが残念。

龍真咲・・・王様・先代の王様

       あからさまな格下げだなあ・・・と気の毒に思いました。きんきら衣装つけて

      王冠を被ってはいるものの、やりようがないのよねーー こんな中途半端

      な造形にしたのはキムシンでしょうけど。悪役にもベルに恋する男にも

       わがままな王様にすらなってなかった気がします。

明日海りお・・・家臣(虎)

         見た目が可愛いし、踊りまくるシーンもなかったので非常に目立つ

         あいしい役どころでした でももうちょっと下の学年にやらせたい

         役ですよね?

青樹泉・・・アンリ

       随分と安易にやらせているなーーと感じましたが、最後になって漸く

      感情が爆発してよかったーー でも青樹泉をこういう風に使うのって

      人材の無駄遣いですよね。

星条海斗・・・ベルの姉

         いきなりドレス着てキャピキャピに出て来た時は驚きましたが

         コメディエンヌぶりを見せられて一番面白かったです

               芸達者な人だなあと感心しました。

花瀬みずか・・・よき仙女

         相変わらずお美しい 私が野獣なら母に恋をしてしまいそう。

彩星りおん・・・・悪い仙女

         かなりの抜擢ですよね?頑張って悪女になりきってたなあと思いました。

         先行きが楽しみな人ですね。

 

今回で退団する桐生園加が家臣の一人ってどーよ

最後なんだもの。ベルのお父さん役にくらいつかせてあげればよかったのに。

また、いつもの事だけど下級生がいっしょくたにされててかわいそうでした。

 

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バラの国の王子・ONE   1

2011-05-06 07:55:58 | 宝塚コラム

貸切公演でもないのに終演後にトップスターさんの挨拶があるって。子供の日だから?

GWだから?気を遣ってるなーーという感じです。

 

 バラの国の王子 

これ・・・合計3回見る予定です

最初、「学芸会」が始まったのかと思いました。そしたら霧矢が出て来た瞬間

「劇団四季」のこどもミュージカル風になって・・・以後、最後まで四季風こどもミュージカル。

子供の日にはふさわしい演目?

だとは思いますがファンタジーにしてはかなり理屈っぽい イメージでした。

 

 ディズニーの解釈が全うに見えるわけ

キムシンは原作に忠実に作ろうとしたんですよね。ゆえに野獣を「愛」、ベルを

」という風に解釈しました。

この「愛」と「心」という対極にならない解釈・・・私にはよくわかりませんでした。

例えば「愛」「死」とか「善」「悪」ならわかりやすいけど、「愛」「心」うーん・・・

理解できない私が馬鹿なんでしょう。きっと

ディズニー版で野獣は非常に未熟な男として描かれいます。それがベルによって

優しく愛情深い男に成長していく。その最たるシーンがベルを家に帰すシーンですね。

野獣は初めて「相手の心を思いやる」事を知った・・・それゆえベルもまた愛したと。

しかし、キムシン版では野獣は元々慈悲深く親切な男です

ベルの父親を助けて食事と寝床まで与えた・・・そんな男がバラを一本手折られた

だけで「命の大切さを無視した」と言って怒り狂う気持ちがわからない。

野獣にとってはバラも人間も同じ「命」なんでしょうけど、人間の命がバラよりも

劣るとか、バラ一本で「お前の娘を連れて来い」という事になる過程が変ですよね。

 

またベルはシンデレラのように二人の姉に苛められつつも親孝行な娘として

描かれますが、でも本当の自分はそうじゃない・・何一つ自分では決められないと

唄いますが、父の身代わりになると決めたのは自分じゃん みたいな?

ここは「私はなんて偽善者なのかしら」と歌うべきじゃないかと・・・・・・

野獣を「可哀相」と同情する心こそ偽善そのものなのですから。

 

という事で、野獣とベルの間はぎくしゃくしたままでお互いに影響を受け合うという

事はないまま一旦別れます。

その後、野獣が絶食っていうか、ハンストっていうか・・・それをしている事を知った

ベルが教えてくれた小鳥達に「馬鹿、何で私を信じてくれなかったの」って怒るシーンが

ありますが、だって1週間の約束を反故にしているのはベル自身じゃんみたいな?

 

ディズニー版ではガストンという屈強で強要のない男がベルに言い寄り、

父親をだまし、野獣を殺そうとします。それも村人達を扇動して。

それって「人間でないもの」「異端」であるものに対する偏見の象徴と言えますね

ベルも本ばかり読む「変わり者」でそんな変わり者を矯正するのは自分だと

ガストンは思っているわけですし、自分達に何の害を及ぼしているわけでもない

野獣を「殺しに行く」というのもそうですね。

ここに明確に「悪役」が存在する事でストーリーは引き締まり、わかりやすいのです。

今回、この悪役に相当するのは「王様」です。

しかし、この王様は「わがまま」だ「自分の欲求を我慢した事がない」などと

唄われてはいますが、とりたてて悪い人物ではないようです

ゆえにラスト、アンリが殺そうとする程憎まれているとは思えません。

本当の暴君ならベルを見た瞬間に拉致しているのでは

また、この王様は野獣にとっては半分血が繋がった弟であり、王様からすれば

「兄」です。その事実を両者が全く知らないというか、問題にしないって事が

話を浅薄にしました

自分を王にする為に兄は母によって野獣に変えられた・・・・

自分が正式な王位継承者であったのに腹違いの弟にその地位を奪われた。

ここに葛藤がないわけがなく、母親同士が戦えばすむという問題ではありません。

韓国ドラマじゃないけど、二人がベルを間に取り合う・・・というような話の方が

面白かったかも

 

とにかく理屈っぽいんです。

バラを愛でること → 命を大切にすること

親孝行な娘 → 内心は葛藤

私はこの国の王子でありもうすぐ王になります。私を愛してくださいますか」

→ 元野獣は驕っている

単純に言えばいい台詞をわざと複雑に大仰に言うので、みているこっちはとても

ファンタジーに浸れないんですよねーー

 

 

 

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