ONE
草野先生がイメージする宝塚って、乙女が夢見る恋やロマンス・・・その延長上に
宝塚があった・・・というものなんでしょう まさに古きよき宝塚だなあと思います。
が 龍真咲がこんな詩を唄いながら銀橋を渡っても「そうそう、そうよね」って
言えない自分がいました。
今時の乙女は夢を見ませんしロマンスに憧れる事もないわ。
あのイジメ事件や数々の不審な抜擢によって、宝塚自体が宝塚の夢とロマンスを
壊して来たんだもの。
ゆえに今回の草野先生が描いたものはノスタルジーとかオマージュとか、そんな感じで
決して「現在進行」形ではないって事です。
ネット上で「このショーはキリヤンのさよなら公演みたい」と書き込まれていましたが
本当にそうだと思います。
さよなら公演じゃないのにさよならっぽい作品を見せられるというのは、ちょっと
こそばゆいですね。しかも衣装が全部使いまわしで、「新調じゃないの?あ、
そういえばさよなら公演じゃなかったんだ」みたいな感じで。
どの場面もかつての草野ショーでみたような感じ?
衣装も知ってるものばかりでそれなりに思い入れのあるものばかり出て来たから
むしろそっちの思い出ががんがん蘇って来て困りました
「ピアノコンチェルト」「ユニコーン」はこれぞ霧矢大夢ですって踊りばかりで
決めポーズの度に「やった!」という感じで・・・そう、フィギュアで浅田真央が
トリプルアクセルを決めた瞬間に似てますね。
「世界一の・・・」はどこで笑ったらいいのかわからないシーンで。
これ、星組だったらもっと弾けて面白いのにねーー
桐生園加が最後なのでずっときりやんの後ろで踊ってくれてよかった。
(特に燕尾)
明日海りおの足の重さはトップ時代の一路真輝を彷彿とさせ、技術面は
檀れいとか彩輝直レベル・・・・本当にこの人、踊っちゃ駄目っ
ずっと銀橋で唄ってなさい。
出来すぎ君のトップスターがいると、下級生って育たないんですね。
誰もきりやんの歌唱レベル、ダンスレベルにおいつかない。
観客としても次第に「きりやんだけ見てればいいや」てな話になる
特にダンスの桐生がいなくなったらこの組、どうなっちゃうの?
群舞のもっさり感も一路時代の雪組っぽいし・・・・・
霧矢&蒼乃がベストコンビなのはすごくよくわかります。
それだけに二人だけの世界を作りすぎて下級生を置いていってるような気が。
どうあっても今の月には北翔が必要。彩吹真央レベルの二番手が必要。
でないと、いつまでたってもきりやんは退団出来ないよーー
(それはそれでいいけど、月組がこれ以上四季風になるのもなんだかな。
キリヤンにはぜひ帝劇で朗々と唄って欲しいし)