年末年始、録画したドラマを見切れずにたまる一方・・・どうする。
今年も私が見た範囲で面白い中国ドラマを紹介しようと思います。
実は先日、姫とちょっと議論したのですが、中韓ドラマのよい所というのはやっぱり盛り上げ方が上手である事や、途中まではものすごく面白いということ。
しかしながら結末がめちゃくちゃだったり、設定はどうした?いつの間に変わったんだ?とか、そういう感想を持つことがおおいということ。
特にタイムスリップ物。これが華流では流行っているようなんですけど、特に脚本家や作家がタイムスリップするという話が多く、それはそれで面白いけど、わざわざ時代を超える必要性がどこにあるんだ?的なものが多いんですね。
日本のドラマ「仁」を超えるものはないです。
ワンパターンでもいい、ラブシーンにドキドキしたいなら華流だし、どこまでもドロドロをみたいなら韓流。
でもちゃんとした筋立てを好むなら日本。医療ドラマはアメリカって感じです。
マスコミは一生懸命に「韓流ブーム!」を言い募りますが、NETFLIXに入ってない人は「イカゲーム」も「愛の不時着」も見れないわけで、それでブームと言われても困るなと。
このままだと4・5年はネットでしか見る事が出来ないドラマがブームとして報道されるわけですよね。
「イカゲーム」は設定が「カイジ」そっくりでぞっとしたし、アメリカではハロウィンで仮装してはいけない事になったし、悪影響しかないドラマのよう。
華流は完全におば様達の心をとらえていますね。
でもみんなきっと、ドラマを見ながら「中国人って食事のマナーが悪いわね」と思っていそう。何ていうか、お箸の国の筈なのにお箸を使えない人多すぎ。
「海棠が色づく頃に」(2017年)
キャスト
ダン・ルン・・・朗月軒
リー・イートン・・顧海棠
イン・ハオミン・・・朗月明
「海棠」というのは日本でいう所の「桜」ですね。
舞台は恐らく・・蒋介石とかが統治していた頃の中国で、いわゆる外人租界などがあってわりとハイカラモダンな時代の中国。
確かに戦前の上海などはそんなイメージはあるけど、いわゆる中国人が大金持ちになって洋服を着て闊歩するイメージがわかず、少々戸惑ってしまいました。
ストーリーは昆陽という街の老舗の化粧品屋である「朗家」と「施家」の争い、そこに軍の長官竜徳水をまきこんでのラブストーリーです。
「朗」家の次男で養子の月軒と天才的な香料技術を持つ顧海棠が恋に落ちるのですが、二人の過去には両家の親達が絡み因縁が付きまとい、やけどが原因で長男でありながら影でいた月明が海棠によってやけどの跡が消えると彼女を愛し、支配したくなり弟を陥れるとか、次から次へと壁が襲ってくる印象です。
でも頬紅を入れる器の美しさとか、あの時代のファッション、リー・イーチンの奥ゆかしさとダン・ルンの純粋さが面白いというか、あっという間に見てしまえる作品です。
ダン・ルンは「霜花の姫」でブレイク。その前は結構色々出ているようですが日本には中々・・
リー・イートンは「晩眉と影」という暗殺者集団のお話に出てまして。この作品も全部見ましたけど暗かったなあ・・・
イン・ハオミンは最近よくドラマで見る顔です。悪役でもよい役でもどっちでも見ることが出来る顔ですね。
「独狐伽羅 皇后の願い」(2018年)
フービンチン・・・独狐伽羅
チャン・ダンフォン・・・楊堅
アン・アン・・・独狐般若
リー・イーシャオ・・・独狐曼陀
シュー・ジェンシー・・・宇文護
イン・ハオミン・・・宇文邕
こおの作品は、2014年の「蘭陵王」と比較してみるのがよいかもしれません。
蘭陵王は北斉から描いた作品、そして「独狐伽羅」は周の国から描いた作品だからです。
斉と周は日本とよく似ています。
鳥居や門松を飾ったり、仏教が盛んだったり日本人にはなじみ深い習慣があります。
中でも中国では珍しい「2文字」の名字が闊歩してたんですね。
その一つが「独狐」氏で、この物語は「独狐」氏を持つ長女・般若、次女・曼陀。3女・伽羅を中心に描かれています。
物語の中心として「独狐氏と縁組をすると天下が取れる」という言い伝えか何かがあり。
般若は周の皇后に、伽羅は隋の皇后に、漫陀は唐の高祖の母となるすごい姉妹です。
「独狐」という名字はとても珍しいですが西魏の匈奴系の名前という事なので漢人ではないんですよね。
この物語の大きなエピは長女・般若と宇文護の恋です。
ドロドロ、ギトギト、そして残酷。
シュー・ジェンシー演じる宇文護のかっこいい事と言ったらありません。
稀代の悪役登場!って事ですね。でも「蘭陵王」ではおじさんだったけど・・・・
さらに曼陀のが最悪の女で、この人が何かやる度にこのやろう!って気持ちで見てました。
賢いキャラと堅物な楊堅の恋愛も見ものっていうか・・・最後まで面白かったです。
ほとんど同じ名称「独狐皇后」っていう作品もあるけど、こちらは全然面白くありません。
こっちは宇文家を中心に描かれているようですが。
「瑠璃」(2020年)
チョン・イー・・・禹司鳳
ユエン・ビンイエン・・・褚璇璣
その他諸々イケメン揃い踏みです。
ストーリーは仙界・神界、異界の三つ巴のお話。
主役のセンキちゃんは大元は神界の軍神だったんだけど罪を犯して人間界に9回生まれ変わり、今度が10度目。10度目はいわゆる「五識」を失くしたまま生まれた彼女は喜怒哀楽がよくわからない状態。そんな彼女と恋に落ちるシホウ君は加固回、彼女と出会い尽くし尽くして最後は彼女に殺されるという運命を持っている。
今回が最後のチャンス!
人の気持ちを慮る事を知らないセンキちゃんと慮ってばかりいるシホウ君のじれったいけど可愛い恋愛話。
テーマとしては「自分達以外の人種を悪と決めつけていいのか?」
一般的に善と呼ばれている側が悪に回ったり、悪が善だったりと考えさせられる名作です。