2008年6月18日 皇太子ブラジル訪問見送り
それは皇太子様がブラジルにご出発される日。まさにその時に起こりました。
愛子様は、その日は朝からご機嫌がよろしくありませんでした。
何となくお父様が出かけてしまう事をご存知だったのでしょう。
それでも今までは、大してぐずる事もなかったのですが、その日は癇癪を起こし、大暴れしてしまったのです。
殿下も雅子様も、マスコミが玄関前に来る事はわかっていたので焦りました。
「愛子様のお見送りはなしで」と侍従長は申し上げましたが、その時、愛子様は皇太子様の足に腕を回して絶対に動けないようにしながら泣いていたので、そうもいかず。
仕方なく雅子様が、無理やり愛子様をひっぺがして「いい加減にしなさいよ」と怒鳴りつけたので、愛子様はびくっとなさり、動かなくなったところで、皇太子様は玄関前に出ました。
でも、普通に出る事は出来ず、思わず入り口を見つめながらになってしまい、集まったマスコミ各社は「何が起こったのか」と驚いてかたずをのみました。
雅子様は、何事もなかったかのように愛子様の手を引っ張って見送りに出て来たのですが、なんと愛子様は皇太子様を反対側から回り込んでぐいぐい、入り口に押し戻してしまうではありませんか。
マスコミは愕然としました。
人前でヒステリーを起こして泣きじゃくる内親王。
それに対して怒るでもなく、笑ってなされるがままになっている皇太子。
まるで「3人で遊んでいるだけなの」というように歯を見せて笑う雅子さま。
3人がまた戻ってしまった所で、
「見送りなし?飛行機に遅れるんじゃないの?」と他人の記者がおろおろする所。
楽屋裏はもっと悲惨で、「ちょっと愛子、ちゃんとしなさいよ」と怒る雅子様と「愛ちゃん、すぐに帰って来るから待っててね」となだめる皇太子様。
愛子様はどなりつける母を怖がって、どうしても皇太子様にくっついてしまう。
「愛子様離れて・・・離れて・・・」
福迫出仕と新しい小山女官が何度も抱き上げてはなだめすかし、ようやく泣き止みそうなところで
「殿下、いそぎませんと」と侍従の声が聞こえ、皇太子様は再び、玄関に出ました。
今度は雅子様の腰にくっついた愛子様がしゃくり上げながら出て来ました。
皇太子様は何事もなかったかのように車に乗り込み、雅子様も無理に笑顔を作って
「ほら、アイちゃん、パパにばいばい」と促すのですが、愛子内親王は、どうしてもぐずって言葉も出ませんでした。
取り合えず、マスコミは「お父様と離れるのがよほど悲しかったのだろう」と好意的に取り上げましたけど、実際は「小学生でこの態度?」と呆れられていました。
雅子様も非常に不機嫌で、皇太子様が行ってしまわれた時は、愛子様を放り出してご自分の部屋にこもってしまう程でした。
「もう・・・本当にどうしてこうなるわけ?愛子はまるで猛獣みたい。私はこんな子嫌い。大嫌いよ」
感情をあらわに周囲に八つ当たりする雅子様と、何がきっかけで癇癪を起こし始めたのかわからない愛子様。ある意味二人はよく似ています。
そんな愛子様ですが、食堂でジュースを飲み、プリンを食べ始めると静かになりました。
「福迫さん。子供を食べ物でつるような事はよろしくないのでは」と小山女官が注意をするよ、出仕は女官の方を見ずに言いました。
「愛子様の事は私が一番よく知っていますから」
2008年6月27日 皇太子帰国出迎え
さすがにお出迎えの時は、愛子様は大そう上機嫌でお父様の帰りを待ちわびていらっしゃったのですが。
実はブラジルではちょっとした事が起きていました。
本来であれ、両殿下お揃いで訪問すべきところ、雅子様は「病気療養中」という事で単独訪問になってしまったわけですが、殿下は式典で
「雅子もブラジル政府からの招待を大変うれしく思っており、私達夫妻の訪問を願っていた方々に心からのお礼の気持ちをお伝えしたい」と言付かっております」と挨拶をされたのです。
みなは驚いてしまいました。
皇太子様が妃殿下のお言葉を言付かるなど、前代未聞。
まるで殿下はメッセンジャーで、お偉いのは妃殿下の方じゃないかとの批判が起きたのです。
事はそれだけではすみまえんででした。
昼食会では、両殿下も心酔しておられる学会の長男と一緒に写真におさまり、されが学会の新聞に載ってしまったのです。
これには宮内庁も予想外であったのですが、殿下は何知らぬ顔でした。
日系人が沢山いるブラジルで、誰に会っても「お元気で」しかおっしゃらない殿下のロボットぶりは、次第に高まっていた日系人の魂を静かにさせてしまったのです。
2008年7月1日 菊栄親睦会昼食会
2008年7月2日 国立新美術館「エミリー・ウングワレー作品展」
この頃、どこへ行くにも雅子様は髪をハーフアップにして白い服しか着ませんでした。
それは「白」というのが発色がよくて、顔が綺麗に見えると言われたからであり、おでこを出した方が品がいいと言われたからです。
とはいっても、僅かな鑑賞公務以外は、一切の活動をせず、雅子様はだらだらとした毎日を過ごしていました。
何かに出ようとすれば、かつての屈辱が蘇って来る。
誰かが近づいてくると「喋らなくちゃ」という思いで、身体が緊張してこわばってセリフが出てこない。
そんな恐怖感と向き合うのはまっぴらごめんです。
2008年7月15日 スペイン訪問の皇太子見送り
2008年7月31日 トンガの戴冠式に行く皇太子見送り
2008年7月20日 那須御用邸に
唯一自分らしくいられる場所。それは御用邸での静養時。
子供のようにはしゃぎながらメリーゴーランドに乗ったり馬を見たり・・そういう時は際限なく元気になる雅子さま。
8月26日 りんどう湖ファミリー劇場
8月29日 那須どうぶつ王国
9月3日 那須ステンドグラス美術館
毎年同じ所に同じだけ滞在する・・・という安心感が大事なのです。
「同じ事やっていたら何も言われないでしょ」ってな感じですね。
一般人の結婚式に紛れ込んで邪魔をするのも
「私がいたらハクがつくでしょう」と本気で思っているからです。
優越感にひたりつつも、自分らしく遊ぶというのが、今の雅子様には大事な事なのでした。