つい先日、私のバッグに暁千星のワッペンがあるのを発見した全く知らない人が「あ、ありちゃん」と言ったので、「もしかしてヅカファン?」と聞きました。
「デイミトリ」から星組を見て、礼真琴のファンになり、今回の「記憶にございません」は「かっこよくない礼真琴様はダメです」と言いつつ5回も見たんですって。
どうやってチケットとったんだろう。
宝塚におけるチケット事情はひどくなるばかりです。
けれど、大劇場はそうでもない。「見たければ兵庫県までおいで」って事なんでしょうけど、阪急は意地悪だなと思います。
大切なお披露目やさよなら公演に高校生や農協の団体を入れる。席は埋まるかもしれないけどファンを増やす事にはなりません。
少子化で若い人はK-POPに流れる昨今、新しいファンの発掘は重要ではないかと思うのです。
宝塚を見ると言えば真っ先に浮かぶのが「タカラヅカスカイステージ」です。
ケーブルテレビに入っている人はスカステが入っていたり、あるいはオプションでついていたり。料金は毎月2970円。3000円くらいはかかります。
我が家の場合はケーブルテレビのオプションで入っています。
朝から晩まで宝塚三昧ですからファンにとってはいいけど、初心者にいきなり3000円は高い。
その知らない人も「スカイステージは高いので入ってません」といいました。
それからWOWOWでも月に1本、宝塚の放送があります。他にも映画もみれるしドラマもあるし、決して損ではないけどやっぱり2000円強。
我が家はオプションで入っています。
これらはケーブルテレビやスカパー加入者にとってはちょっとお得かもしれないけどそう言うのがない人が宝塚を見る事は出来ないのか・・・というと、そうでもないらしい。
Amazonプライムに加入中の姫は、アマプラの中でタカラヅカ・オンデマンドにさらに入る事によって、古い宝塚の作品をレンタルする事が出来ます。
ショーや芝居だけなら500円くらい。2幕物は800円くらい。
でも月に一度、無料で見る事が出来る作品があります。
今月、つまり1月には、月組、明日海りお版「ロミオとジュリエット」と星組のショー「ジャガービート」を見る事が出来ます。
無料ならまあ・・・見てやってもいい?
期間中なら何度見ても無料なので、ショーを初めて見るなら3回は見て欲しい。最初はなんだこれ?2回目は音楽が耳になじみ、3回目は目を引く人が出来るという感じですね。
「ジャガービート」は東京で2023年のお正月から公演が始まりました。
星組の礼真琴をトップに据えた作品です。
宝塚にはトップスター制度があって、
トップスター・・・礼真琴
トップ娘役・・・舞空瞳
二番手・・・瀬央ゆりあ
3番手・・・暁千星
4番手・・・極美慎
2番手娘役・・・有沙瞳・小桜ほのか
3番手娘役・・・詩ちづる
ここらへんまで名前を覚えておけばOK。基本、舞台に出て来る順はこの順になります。
このショーは、礼真琴演じるジャガーが舞空瞳演じる蝶?に恋してそれが無残に終わるも最後はハッピーエンドのデュエットダンスというストーリーです。
ブラックパピヨン(暁千星)に羽根をもがれたクリスタ(舞空瞳)は羽根を探すのですが、一目ぼれのジャガーがそれを追いかけていく。
1枚の羽根が各舞台で人の手に移る事で連続性を示しています。
秀逸なのは、サーカスの団長(暁千星)に誘われるままそこに入り込んだジャガーが翻弄され、仲良くなった女の子が実は機械仕掛けのお人形だったというシーン。
詩ちづるの目をあいたままの倒れた姿がさすがっ!と言われたシーンです。
そこから各スターが出て来る中詰めへの入り口に入るのですが、夜の世界で明るく歌い踊る瀬央ゆりあを始めとするスターたちの流れが最高に盛り上がります。
衣装がド派手で、みんな髪型にも創意工夫がみられ、その派手さに目がちかちかしてしまう程です。
中詰めの後は、「ナルキッソス」のシーンで、これを姫に解説させると
「有沙瞳がカッコいい暁千星に惚れて仲良くなるけど、ふと鏡を見たら「なんて綺麗な僕」と暁が思ってしまい、もう一人の自分(極美慎)に夢中になって有沙瞳を捨ててしまう。怒った有沙瞳は魔法をかけて二人を石にしてしまう」
というストーリーなんですけど、この暁・極美のダンスの高度な技術とカッコよさと色気。見ている方は全然有沙瞳に感情移入するんじゃなくて、自分に酔っている二人に「素敵」と思うんだからすごい。
最近の宝塚ではこういうBLシーンが多用されていますが、その中でも秀逸なシーンです。
さて、クリスタを追っていたジャガーはようやく羽根をみつけ、彼女の元にかけつけますが、クリスタは車椅子で歩けない。でもジャガーが羽根の花束を上げると魔法がかかって歩けるように。二人の束の間の楽しい時間。
そこにバッファロー(瀬央ゆりあ)が現れ、戦いになりクリスタはジャガーを庇って死んでしまう。
そこでジャガーが初めて流した涙。それが「愛」を知った瞬間と言う事になります。
ここでもやたらかっこいい歌やダンスが出てさらに礼真琴の驚異的な早変わりにびっくりし、生き返ったクリスタとデュエットダンス。
本当はデュエットダンスが出ると、次はもうフィナーレのパレードなんですけど、ここでは「ジャガーとクリスタの話は終わり」で、いよいよ本当のフィナーレが始まります。
紫色の衣装に着色のモールをまとった極美慎が西城秀樹の歌を熱唱。
それから瀬央ゆりあがこれまた西城秀樹。
斎藤吉正は秀樹が大好きなんですよね~~~
大階段のダンスでも礼真琴は歌って踊って大活躍。
これでもかっ!と歌い踊り、さらに瀬央ゆりあと暁千星を従えて踊り、ラストは舞空瞳とデュエットで締めます。
画面で見てても気持ちが上がっていくとうか、東京の千秋楽なのでお遊びや掛け声、振りが半端ではなく力が入っているのがわかります。
損はさせません。
これ見たら絶対次も見たいという気分になります。
色々お金がかかる部分も有料動画配信にはあるけど、でも今回は無料ですので、ぜひ見た事のない方には見て頂きたいです。