遊爺雑記帳

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中国「ゼロコロナ」の代償、経済の痛みじわり

2021-12-17 06:00:33 | 中国 全般
 中国の徹底した新型コロナウイルス対策の経済的代償がここにきて鮮明になってきた。
 先週には、中国の長江デルタ地域で感染が広がったことを受けて、多くの工場が閉鎖。
 浙江省の紹興および寧波市内の複数の地区では、急きょロックダウンが導入され、地元の事業者が納品の遅れによる顧客の苦情対応に追われている。上場企業は想定損失額について株主への謝罪を迫られていると、Liyan Qi氏。
 強硬なコロナ対策による経済への影響が出始めている様子。

 
中国「ゼロコロナ」の代償、経済の痛みじわり - WSJ

 ロックダウンを受け、製造拠点の中国・長江デルタ地域で多くの工場が閉鎖 By Liyan Qi 2021 年 12 月 16 日

 
中国の徹底した新型コロナウイルス対策の経済的代償がここにきて鮮明になってきた。先週には、中国の長江デルタ地域で感染が広がったことを受けて、多くの工場が閉鎖された

 
浙江省の紹興および寧波市内の複数の地区では、急きょロックダウン(都市封鎖)が導入されたことで、地元の事業者が納品の遅れによる顧客の苦情対応に追われているほか、上場企業は想定損失額について株主への謝罪を迫られている。

 
中国政府は、2年前に武漢市でコロナ感染が最初に確認されて以降、感染が広がる度にロックダウンや大量検査、隔離措置など徹底した対策でウイルス封じ込めを図ってきた。こうしたコロナに対する「ゼロ寛容」政策により、地元のビジネスや市民の生活には幾度となく支障が生じており、景気への逆風がさらに強まる構図となっている

 
昨年はこの厳格なロックダウンが奏功し、中国は他国に先駆けて経済再開に踏み切ることができた。だが今年については、厳しい封じ込め対策には大きな経済的損失を伴うことが明白になりつつある。

 
中国ではここ数カ月、複数の業界で経済活動が冷え込んでいる。15日公表された11月の経済指標によると、鉱工業生産は持ち直したものの、投資と消費は依然として弱まっており、エコノミストからは厳格なコロナ対策が一因だとの指摘が出ている。

 浙江省では過去10日に200人以上の市中感染が確認された。このうち約3分の2は紹興市の1区に集中している。浙江省の年間GDP(省内総生産)は約1兆ドル(約114兆円)規模と、昨年の中国経済全体の約6%を占めた。

 感染が集中している上虞区(人口84万人)は伝統的な繊維からハイテクまでさまざまな産業の工場が集積しており、輸出規模は地元経済の4分の1以上を占める。

 当局への届け出によると、少なくとも上虞区の上場企業14社が、同区政府が9日に突然ロックダウンを導入したため、生産を停止したと明らかにした。

 発端は、ある葬式に関連して十数人の感染者が出たことだ。それ以降、地元住民は全員、自宅待機を命じられ、車の運転も禁止された。コロナとの闘いに必要なものか、食料・医薬品など生活必需品の供給を確保する以外は、すべての工場が閉鎖された。上虞区政府がソーシャルメディアの公式アカウントに声明を掲載した。

 結婚式は中止となる一方、葬式は当局の許可が必要で、人数も制限される。また先週以降、3回にわたる大量検査が実施された。

 
中国では今年、相次ぐロックダウンで港湾や国境沿いの地域が特に深刻な打撃を受けている

 
8月には、コロナ感染者がたった1人出ただけで、寧波舟山港の大型コンテナターミナルが閉鎖され、西側諸国向けの積み荷を待つ数十隻の貨物船で大渋滞となった

 中国北部の港湾都市、
天津市の当局は13日、中国本土で初となる変異株「オミクロン株」による感染が確認されたと明らかにした14日には、南部の広州市でオミクロン株による感染が見つかった

 
ロシアとの国境沿いにある内モンゴル自治区の満州里市では先月下旬以降、十数回にわたる大量検査が実施され、500人以上のコロナ感染者が確認された。地元の事業者や住民は11月28日以降、生活が止まったままだと話している。航空便、鉄道、公共交通機関はほぼ全面運休となっており、国内外の交易に影響が出ている。それから数週間が経過するが、なお同市の大半でロックダウンが敷かれている

 
ミャンマーとの国境沿いにある宝石取引拠点の雲南省瑞麗市でも、1年余りにわたって断続的にロックダウンが導入されており、地元経済が大きな打撃を受けている。昨年は貿易や観光が追い風となり、瑞麗市は8.1%の高成長を遂げていたが、直近の公式データによると、今年1-9月は前年同期比8.4%のマイナス成長に陥った。

 ネット上では封じ込め対策を巡って
地元住民から反発の声が上がり、雲南省政府は先月、隔離や検査の費用を免除するほか、コロナ対策で移転を余儀なくされた世帯に補助金を支給し、地元企業には減税を実施すると明らかにした。

 中国国家衛生健康委員会(NHC)によると、14日に報告された市中感染者は50人で、このうち45人が浙江省となっている。


 昨年は厳格なロックダウンが奏功し、中国は他国に先駆けて経済再開に踏み切ることができた。だが今年については、厳しい封じ込め対策には大きな経済的損失を伴うことが明白になりつつあると、Liyan Qi氏。

 中国ではここ数カ月、複数の業界で経済活動が冷え込んでいると。
 鉱工業生産は持ち直したものの、投資と消費は依然として弱まっており、エコノミストからは厳格なコロナ対策が一因だとの指摘が出ていると。
 当局への届け出によると、少なくとも上虞区の上場企業14社が、同区政府が9日に突然ロックダウンを導入したため、生産を停止したのだそうです。

 中国では今年、相次ぐロックダウンで港湾や国境沿いの地域が特に深刻な打撃を受けているとも。
 ネット上では封じ込め対策を巡って地元住民から反発の声が上がり、雲南省政府は先月、隔離や検査の費用を免除するほか、コロナ対策で移転を余儀なくされた世帯に補助金を支給し、地元企業には減税を実施すると明らかにしたのだそうです。

 強力な封じ込めで、一時は感染拡大が収まって経済も回復するかに見えた中国。
 その強力な封じ込め策の弊害が出始めて、経済的代償が問われている。
 
 中国は、ロックダウンや大量検査、隔離措置など徹底した対策でウイルス封じ込めを図ってきた。こうした政策により、地元のビジネスや市民の生活には幾度となく支障が生じており、景気への逆風がさらに強まる構図となっている。
 しかも変位を続けるウイルス。厄介なウイルス。この先、どうなるのでしょう。



# コロナ感染者が1人出ただけで封鎖された寧波舟山港 (8月)




  マヤマシキミ


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