中国の軍事力を背景とした海洋覇権拡大は、地域での米国への信頼を低下させるものだとし、中国側に代償や危険を意識させる具体的な対抗措置が必要だと、中国の弱点を突く5つの新政策が、米国の中国問題の超党派の権威とされるジョージ・ワシントン大学教授のロバート・サター氏によって提案されたのだそうです。
敵の弱点をみつけ、そこを攻撃するのは、戦いの常道ですね。
この花の名前は、キクタニギク
↓よろしかったら、お願いします。
敵の弱点をみつけ、そこを攻撃するのは、戦いの常道ですね。
中国の弱点突く5つの提案 (8/9 産経 【緯度経度】古森義久 )
中国の弱点を標的とせよ-。
中国のアジアでの軍事がらみの威嚇行動に対し、米国側の対中政策研究の有力専門家が潜水艦と弾道ミサイルの新配備や台湾、香港への支援の強化を主体とする新政策案を発表した。中国の南シナ海や東シナ海での挑発的な拡張は、米国の影響力や日本など米側同盟諸国の対米信頼を着実に侵食しており、その防止には中国側に代償や危険を意識させる具体的な対抗措置が必要だというのだ。
この新提案はジョージ・ワシントン大学教授のロバート・サター氏により7月末に発表され、ワシントンの対中政策形成の舞台で注視されるようになった。同氏は過去30年ほど歴代政権の国務省、国家情報会議、中央情報局(CIA)などの中国担当官として活動し、中国問題の超党派の権威として重視される。
サター氏はアジアでの中国の動きを「海洋領有権を軍事力を背景に少しずつ確実に広げ、米国の信頼性や影響力をサラミを削(そ)ぐように減らし、同盟関係を弱めている」と特徴づけ、「日本など米側同盟諸国の独立、主権、安定への懸念が深まるのに、オバマ政権は実効策をほとんど取っていない」と警告した。
そのうえで同氏は、米軍や議会の有力メンバーの意見をも含めて、中国の弱点や欠点を突く新政策として米国政府への以下の5つの提案を打ち出した。
(1)東シナ海と南シナ海の紛争海域で米軍の攻撃型潜水艦と弾道ミサイル搭載潜水艦を増強し、頻繁に浮上させて中国側の艦艇や地上基地への攻撃能力を誇示する。中国側は潜水艦戦力や対潜能力が米側よりずっと弱いため、対応策に苦慮するだろう。
(2)台湾当局が要望するF16戦闘機66機を新たに供与し、国民党政権の親中姿勢に反対する勢力への支持を表明する。中国側に自国の台湾制圧の軍事能力がまだ不十分であることを実感させる。
(3)香港での表現の自由などを求める反中抗議運動へのより強い支持を明示する。香港問題は中国共産党指導部が非常に神経を過敏にする対象であり、ここでの米国との摩擦はアジア一般の挑発的な行動への代償や危険となることを中国側に改めて意識させる。
(4)中国が危険な軍事挑発を続ける北朝鮮政権をなお支援し続けることへの非難を強める。中国が東シナ海と南シナ海で強引な拡張主義を強めることへの国際的な批判が、北朝鮮支援に対する米国の非難の強化で相乗効果を生み、中国に拡張の抑制を生みうる。
(5)中国が在日米軍基地や周辺地域の拠点を標的として配備した非核の中距離弾道ミサイルを破壊する能力を確保する。米側はそのために新たに多弾頭の弾道ミサイルを本土、あるいは中国周辺地域に配備する。中国は過去20年も中距離ミサイルでは一方的に優位に立ってきたが、米側によるこの不均衡の是正はミサイル防衛能力の弱い中国の攻勢への抑止となる。
以上の新しい政策や戦術をサター氏はインターネット論壇で発表したが、さらに米国の新たな対中政策について新著のなかで詳述するという。これらの提案がいずれも日本の安全保障にも密接にからんでいることは明白である。
どの提案もこれまでのオバマ政権の政策より積極果敢であることは、米中関係の新たな険悪化の反映だともいえよう。(ワシントン駐在客員特派員)
中国の弱点を標的とせよ-。
中国のアジアでの軍事がらみの威嚇行動に対し、米国側の対中政策研究の有力専門家が潜水艦と弾道ミサイルの新配備や台湾、香港への支援の強化を主体とする新政策案を発表した。中国の南シナ海や東シナ海での挑発的な拡張は、米国の影響力や日本など米側同盟諸国の対米信頼を着実に侵食しており、その防止には中国側に代償や危険を意識させる具体的な対抗措置が必要だというのだ。
この新提案はジョージ・ワシントン大学教授のロバート・サター氏により7月末に発表され、ワシントンの対中政策形成の舞台で注視されるようになった。同氏は過去30年ほど歴代政権の国務省、国家情報会議、中央情報局(CIA)などの中国担当官として活動し、中国問題の超党派の権威として重視される。
サター氏はアジアでの中国の動きを「海洋領有権を軍事力を背景に少しずつ確実に広げ、米国の信頼性や影響力をサラミを削(そ)ぐように減らし、同盟関係を弱めている」と特徴づけ、「日本など米側同盟諸国の独立、主権、安定への懸念が深まるのに、オバマ政権は実効策をほとんど取っていない」と警告した。
そのうえで同氏は、米軍や議会の有力メンバーの意見をも含めて、中国の弱点や欠点を突く新政策として米国政府への以下の5つの提案を打ち出した。
(1)東シナ海と南シナ海の紛争海域で米軍の攻撃型潜水艦と弾道ミサイル搭載潜水艦を増強し、頻繁に浮上させて中国側の艦艇や地上基地への攻撃能力を誇示する。中国側は潜水艦戦力や対潜能力が米側よりずっと弱いため、対応策に苦慮するだろう。
(2)台湾当局が要望するF16戦闘機66機を新たに供与し、国民党政権の親中姿勢に反対する勢力への支持を表明する。中国側に自国の台湾制圧の軍事能力がまだ不十分であることを実感させる。
(3)香港での表現の自由などを求める反中抗議運動へのより強い支持を明示する。香港問題は中国共産党指導部が非常に神経を過敏にする対象であり、ここでの米国との摩擦はアジア一般の挑発的な行動への代償や危険となることを中国側に改めて意識させる。
(4)中国が危険な軍事挑発を続ける北朝鮮政権をなお支援し続けることへの非難を強める。中国が東シナ海と南シナ海で強引な拡張主義を強めることへの国際的な批判が、北朝鮮支援に対する米国の非難の強化で相乗効果を生み、中国に拡張の抑制を生みうる。
(5)中国が在日米軍基地や周辺地域の拠点を標的として配備した非核の中距離弾道ミサイルを破壊する能力を確保する。米側はそのために新たに多弾頭の弾道ミサイルを本土、あるいは中国周辺地域に配備する。中国は過去20年も中距離ミサイルでは一方的に優位に立ってきたが、米側によるこの不均衡の是正はミサイル防衛能力の弱い中国の攻勢への抑止となる。
以上の新しい政策や戦術をサター氏はインターネット論壇で発表したが、さらに米国の新たな対中政策について新著のなかで詳述するという。これらの提案がいずれも日本の安全保障にも密接にからんでいることは明白である。
どの提案もこれまでのオバマ政権の政策より積極果敢であることは、米中関係の新たな険悪化の反映だともいえよう。(ワシントン駐在客員特派員)
5つの策の中で、遊爺が最も効果的だと賛同するのは、1番目の、潜水艦を増強し、頻繁に浮上させて中国側の艦艇や地上基地への攻撃能力を誇示する策です。中国の、AD/A2(接近阻止・領域拒否)への逆手をとった作戦ですね。
中国が南シナ海、東シナ海での覇権拡大を進める理由のひとつに、AD/A2の推進の為にこの海域で潜水艦を潜ませておき、米国艦船へのミサイル攻撃を強固にしようとして来ました。この潜水艦の活動を封じるものとなりえますね。
その次は3番目の香港での反中抗議運動への明確な支持です。人権無視の中国政権の行動には、かねがね抗議をしてきた米国政府ですが、挑発する中国には耐えてきた一面がありました。中東に注力していて、苦しい財政のなかアジアに手が回せなかったのですね。しかし、アジア重視に転換したのですか、中東情勢の変遷で中途半端な実績に留まっています。
また、イラク空爆再開せざるをえなくなり苦しいオバマ政権ですが、この5つの政策を是非採用・実施していただきたい。
無人潜水艦、日米で研究へ…30日間自律航行 : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
冒頭の画像は、オハイオ級戦略ミサイル原子力潜水艦pedia
この花の名前は、キクタニギク
↓よろしかったら、お願いします。