![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/c7/98069d3458a72a22592652e7d80cc377.jpg)
武漢・華南海鮮市場が感染源とみられていた新型コロナウイルス。未だ呼称は定まっていませんが、「武漢肺炎」という言葉を使われる方が散見される様になっていますね。福島香織さんもそのうちのおひとり。
日本は、中国に次ぐ感染者数が発生している国となり、ミクロネシア連邦、太平洋島嶼国では、渡航制限の対象国に日本も含まれることになったのだそうですね。
世界に拡散し、経済での大きな影響が懸念されていますが、ここでは、福島さんが取り上げられている、習近平への「中国版グラスノスチ(情報公開)」の勧めの話に注目してみました。
着目の出発点は、“武漢肺炎”感染対策に関する会議を開くため政治局常務委員会が招集され、中央防疫工作指導小組が設置され、そのリーダーには習近平の委託を受けたという形で李克強が選ばれたこと。そして、以降、CCTVなど中央メディアで目立つのは李克強であることです。
今回の状況で、習近平の責任が不問に処されることはない、という気がしてきた。新型肺炎が落ち着くころ、習近平氏の権力はまだ安泰なのかと懸念される福島さん。
政治局常務委員会が招集された。これは習近平が議長の会議なのだが、国営テレビ局CCTVの映像には習近平が映されなかったと。
欧米、日本メディアは、習近平の弱気な発言に、「政府の初期の対応に問題があったことを初めて認めた」と驚きをもって報じたが、習近平が反省しているとは言い難いと福島さん。
ただ、指導部の間で誰かがババを引かざるを得ないくらいの深刻な状況であるという認識がチャイナ7の間に広まっているとも。
もともと、習近平は主導権を自分で独占しないと収まらない性格で、自分がテレビメディアに一番に映りたがる人だった。
ところがCCTVでは李克強が英雄的に取り上げられ、逆に習近平の顔はほとんどメディアに映らない。これは、メディアの意図なのか、習近平の指示なのか。
習近平の指示だとすれば、新型肺炎封じ込め作戦が失敗に終わり、地方官僚の何百人、何千人を処分したところで庶民の怒りが収まらない場合、中央官僚の誰かが詰め腹を切らされる。習近平にはそれを李克強にしようという意図があるのではないか、ということだと福島さん。
同感です。急に李克強の映像に接する機会が増え、すぐに頭に浮かんだのは、政敵李克強に責任を押し付けようとしている習近平の顔でした。
そういう習近平の意図に沿うように見せながら、メディアとしては“李克強アゲ”をしている、という可能性もある。もちろん、何の意図もないかもしれないと福島さん。
福島さんが強く感じるのは、新型肺炎という公共衛生大事件に際して、中央メディアを含む中国メディア、末端の官僚、医療現場などの、習近平に対する見せかけの“忠誠”が崩れかけてきているのではないかということだと。
習近平政権になってメディアは厳しい統制下で独自取材の禁止を徹底されていた。
しかし、しかし、財新や北京青年報や新京報は新型肺炎について独自取材を始めている。
CCTVが、「中央の指示がないと情報公開できなかった」という中央に対する武漢市長の非難めいた言い訳をそのまま流したのも驚きだった。指示待ち官僚しか出世させてこなかった習近平政権の問題が、武漢市長の会見やインタビュー報道に醸し出されている気がすると。
そして、武漢公安警察がネット上にデマを流したとして拘束した8人が実は、武漢の現場の医師たちで、デマや捏造ではなく、彼らの情報がいち早く社会に共有されていれば感染拡大はもっと防げたかもしれないという観点で、北京青年報はじめ中国メディアも報じ、世論はデマと情報隠蔽の問題に触れ始めているとも。
ネット上での、公民記者や医療関係者たちによる現場の情報。ネット企業家や医者が、武漢にあるウイルス研究所からのヒューマンエラーによるウイルス流出の説明要求。
習近平政権では、これまで、こうしたSNS上の発信を徹底的に削除し、厳しく統制してきたのだが、ここにきてそういう情報統制が崩れ始めていると福島さん。
武漢市内の状況は、一見してパニックである。
こうした社会の混乱、機能不全、パニックにとって一番の特効薬は「正しい情報」である。逆にいえば、情報開示、透明性、メディアの自由な取材がなければ、政府の信頼は取り戻せないと。
専制国家の末期に体制が解体される3大きっかけというのが、経済の崩壊、軍事的統治の失敗、そして公共衛生に関わる大事件だという見方を、在米華人民主化活動家の王軍涛がボイス・オブ・アメリカで指摘しているのだそうです。
ソ連崩壊の一因とされるのが、1986年のチェルノブイリ原発事故という公共衛生大事件だったと福島さん。
ソ連共産党のゴルバチョフ書記長はグラスノスチ(情報公開)によってメディア統制、言論統制を解除することでパニックを鎮めようとした。2003年のSARSの情報隠蔽に始まった混乱も、中国メディアに対する取材制限の解禁によって4月、5月に収まっていったのだそうです。
習近平政権の厳しい統制下で長年鬱屈してきたメディアのジャーナリズム魂がもし一気に開放されれば、中国版グラスノスチに行くのではないか。そして旧ソ連が崩壊したシナリオとよく似た道をたどるのではないか、と私などはかすかに期待するのだが、いやいや習近平政権はそんなに甘くない、と自分を戒めるのであると福島さん。
米中の貿易戦争に端を発した「新冷戦時代」で、経済成長が低下し、国内でピンチの習近平氏。
そこへ「武漢肺炎」で、信頼を失墜の追い打ち。
習近平総書記は、ここで中国版グラスノスチに踏み切り、自分の権力延命のためではなく、人民の生命の安全のために働く指導者を最後に演じて歴史に名を残してはいかがだろうかと福島さん。
定年制を廃止し、専制政治体制を確立したかに見えた習近平。その座が揺らいでいるのは事実ですね。
国賓として来日。それに対する儀礼としての天皇訪中。
天安門事件での、世界からの包囲網を破るきっかけとなった天皇訪中。
八方ふさがりの習近平の活路の有力な一手と考えるかもしれませんね。
# 冒頭の画像は、武漢入りした李克強首相
新型肺炎、李克強首相が武漢入り 最高指導部で最初に (写真=共同) :日本経済新聞
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/59/33455314b82cd83bfba1838ea1191175.jpg)
竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube
ザゼンソウ
↓よろしかったら、お願いします。
![](http://www.dff.jp/pix/dfflinkbanner9.24.2.gif)
![写真素材のピクスタ 写真素材のピクスタ](https://pixta.jp/img/affiliate/banner/photo/468x60.gif)
![Fotolia](http://static.fotolia.com/pics/jp/banners/static/468x60.gif)
![](//ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&ASIN=4898318169&Format=_SL160_&ID=AsinImage&MarketPlace=JP&ServiceVersion=20070822&WS=1&tag=yuujiizakki07-22&language=ja_JP)
![](//ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=4198649871&ServiceVersion=20070822&ID=AsinImage&WS=1&Format=_SL160_&tag=yuujiizakki07-22)
![](//ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=4847098153&ServiceVersion=20070822&ID=AsinImage&WS=1&Format=_SL160_&tag=yuujiizakki07-22)
![](//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=yuujiizakki07-22&l=am2&o=9&a=4847098153)
日本は、中国に次ぐ感染者数が発生している国となり、ミクロネシア連邦、太平洋島嶼国では、渡航制限の対象国に日本も含まれることになったのだそうですね。
世界に拡散し、経済での大きな影響が懸念されていますが、ここでは、福島さんが取り上げられている、習近平への「中国版グラスノスチ(情報公開)」の勧めの話に注目してみました。
着目の出発点は、“武漢肺炎”感染対策に関する会議を開くため政治局常務委員会が招集され、中央防疫工作指導小組が設置され、そのリーダーには習近平の委託を受けたという形で李克強が選ばれたこと。そして、以降、CCTVなど中央メディアで目立つのは李克強であることです。
中国に必要な「メディア統制の解除」という処方箋 新型コロナウイルス封じ込めに失敗、中国は情報公開で信用回復を | JBpress(Japan Business Press) 2020.2.6(木) 福島 香織
1月末に行く予定であったソロモン諸島の取材がとりやめになった。ミクロネシア連邦、太平洋島嶼国が日本を含む感染関連地域からの渡航制限に踏み切ったからだ。小さな島国が感染症から身を守るための当然の対応とは言え、やはり残念である。ちなみに4月末にはパラオ取材を入れているのだが、パラオはどうなるだろう。
今さら言っても遅いのだが、日本は自国の感染対策と公共衛生水準の高さを過信したのか、米国が中国からの全面渡航禁止を宣言した1月30日時点でさえ、中国からの渡航者を受け入れており、やはり危機管理が甘かったといわざるをえない。
コロナウイルスなんてよくある風邪の原因の1つで、インフルエンザの方が危険、という認識かもしれないが、統計上でも致死率2~3%の新型コロナウイルスの致死率はけっして低いとは言えないし、中国の統計自体はあまり信用されていない。たとえば農村部で医療機関にかかれないまま一家ごと感染して冷たくなって発見されるケースなんていうのも、あるかもしれない。農村エイズの感染現場を取材したとき、そんな悲惨な話は掃いて捨てるほどあった。
後出しじゃんけんのように出てくる様々な情報
この新型コロナウイルスは未知のウイルスで、わからないことが多すぎる。最初は華南海鮮市場が感染源とみられていたが、12月10日までの感染例4人のうち最初の1人を含む3人は市場とは無関係であることが、最初の患者を診た金銀潭医院の医師たちのリポートに記されており、感染源は1つではないようだ。潜伏期間が2週間に及び、症状の出ない人でも感染性をもつことや、結構タフなウイルスでドアノブやエレベーターのボタンの上、大便の中でも数日間生きているので、手指からの経口感染も用心しなければいけないということも最近警告されるようになった。
症状の重篤化は少なく、高齢者や既往歴が死者の中心だといわれていたのに、香港での初の死者(39歳男性、既往症なし)は抗ウイルス薬で症状が改善されたと思ったら、ウイルスによる心筋梗塞で急死亡。中国「財新」誌も、症状が出ておらず普通に街中にいる青壮年が心不全とみられる症状でバタバタ倒れている状況が各省で報告されていることを報じている。さらに中国衛生当局は、この新型コロナウイルスは多臓器不全を起こすケースや、治癒後に免疫ができないために再感染するケースもあると注意を促している。
症状はHIVウイルスのように免疫力低下を引き起こしやすく、HIV治療薬の投与に効果があることは、タイの医師や、自ら新型肺炎中央対策チームのメンバーとして武漢に赴き感染してHIV薬で治癒した北京の医師、王広発が公表している。それを裏付けるように、デリーのインド工科大学のチームがコロナウイルスの遺伝子のS蛋白質の中にHIVウイルスと同様のアミノ酸配列が4カ所あるとの査読前の論文をネットに一時上げた(だが、このウイルスが中国によって人為的につくられたものではないかという陰謀論に悪用されかねないということで、論文はすぐに取り下げられた)。
後出しじゃんけんのように情報が出てくるのが未知のウイルスの怖いところだ。いずれにしろ、わからないことは過剰に怖がる方が正しい対応といえるだろう。
メディアで目立つのは李克強
さて、新型コロナウイルスの感染拡大で私の出張は取りやめになったが、習近平のこの春の国賓訪問も延期されるかもしれない。延期だとしたら、中国国内の感染状況が落ち着いたらどうぞ、ということなのだろうが、果たしてこの新型肺炎が落ち着くころ、習近平氏の権力はまだ安泰なのか。
というのも、さすがに今回の状況で、習近平の責任が不問に処されることはない、という気がしてきたからだ。
1つは中国メディアの動きである。
2月3日、中国政府内で新型コロナウイルス“武漢肺炎”感染対策に関する会議を開くため政治局常務委員会が招集された。これは習近平が議長の会議なのだが、国営テレビ局CCTVの映像には習近平が映されなかった。
この会議では習近平が「統治システムは大きな試練に直面している」「今回明るみに出た政府の対応の欠陥や至らなかった点を教訓とし、危機管理の体系を改善して緊急対応の能力を高めなければならない」と弱気な発言をして、欧米、日本メディアは「政府の初期の対応に問題があったことを初めて認めた」と驚きをもって報じた。もちろん、この発言には「誰にどんな対応の問題」があったというところまでは含まれていないので、習近平が反省しているとは言い難い。だが、指導部の間で誰かがババを引かざるを得ないくらいの深刻な状況であるという認識がトップセブン(中国共産党の最高指導部の7人)にも共有されてきたということではないか。こういう重要なニュースで、習近平の映像が映らなかったということに、チャイナウォッチャーとしては何かの意図を感じるところだ。
中国共産党の中央政治局が新型コロナ肺炎対策の表舞台で指揮をとるようになったのは1月20日。この日、習近平国家主席、李克強首相がそれぞれ指示を飛ばしたのだが、このとき防疫工作は習近平主導で行われるのではないか、とみられていた。だが1月25日の政治局会議で新型コロナウイルス肺炎に対する中央防疫工作指導小組が設置され、そのリーダーには習近平の委託を受けたという形で李克強が選ばれた。
以降、CCTVなど中央メディアで目立つのは李克強だ。李克強は1月27日、新型肺炎で医療崩壊が起きている現場に乗り込み、医師たちをねぎらい、力強く指導。この映像がCCTVで流されると、その映像はSNSの微博上であっというまに4000万回以上リツイートされ、50万回「いいね!」が押された。CCTVのプロパガンダ映像がここまでもてはやされるのも、李克強がここまで脚光を浴びるのも、おそらく初めてだろう。
河南省長時代、李克強が売血で感染拡大した農村エイズ問題に対応した手腕や、2009年の副首相時代に新型インフルエンザ防疫工作を主導した経験からいっても、李克強がこうした公共衛生事件対応の責任者に選ばれる人選自体は妥当である。
だがこれまでは、習近平は主導権を自分で独占しないと収まらない性格で、自分がテレビメディアに一番に映りたがる人だった。実際、1月20日は、「俺が!」という感じで指示を出していた。1月28日にWHOのテドロス事務局長と会談したとき「自分がみずから指揮し、自分がみずから配置した」と2度も「親自」(自分がみずから)という言葉を繰り返し、肺炎対応の指揮権が自分にあることをアピールした。
ところがCCTVでは李克強が英雄的に取り上げられ、逆に習近平の顔はほとんどメディアに映らない。習近平の談話が放送されるときですら、李克強の映像が流れていたりする。これは、メディアの意図なのか、習近平の指示なのか。
習近平の指示だとすれば、こんな思惑が考えられる。新型肺炎封じ込め作戦が失敗に終わり、中国経済が少なく見積もってもGDPにして2%ダウンし、国際社会から感染防止を口実に半年から1年は締め出しを食らうことで、「一帯一路」戦略も「中国製造2025」もとん挫しかねない状況となってしまった。たとえ地方官僚の何百人、何千人を処分したところで庶民の怒りが収まらない場合、中央官僚の誰かが詰め腹を切らされる。習近平にはそれを李克強にしようという意図があるのではないか、ということだ。
一方で、そういう習近平の意図に沿うように見せながら、メディアとしては“李克強アゲ”をしている、という可能性もある。もちろん、何の意図もないかもしれない。
メディア統制が崩れ始めた?
私自身が強く感じるのは、新型肺炎という公共衛生大事件に際して、中央メディアを含む中国メディア、末端の官僚、医療現場などの、習近平に対する見せかけの“忠誠”が崩れかけてきているのではないかということだ。
習近平政権になってメディアは厳しい統制下で独自取材の禁止を徹底されていた。しかし、財新や北京青年報や新京報は新型肺炎について独自取材を始めている。CCTVが「中央の指示がないと情報公開できなかった」という中央に対する武漢市長の非難めいた言い訳をそのまま流したのも驚きだった。武漢市長の周先旺はヒラメのような地方官僚の典型で確かに指示待ち人間だが、そうした指示待ち官僚しか出世させてこなかった習近平政権の問題が、武漢市長の会見やインタビュー報道に醸し出されている気がする。
武漢公安警察がネット上にデマを流したとして拘束した8人が実は、武漢の現場の医師たちで、デマや捏造ではなく、彼らの情報がいち早く社会に共有されていれば感染拡大はもっと防げたかもしれないという観点で、北京青年報はじめ中国メディアも報じ、世論はデマと情報隠蔽の問題に触れ始めている。
公民記者や医療関係者たちも、SNSで院内に遺体と患者が一緒に収容されている様子や、コントロールされていない医療現場、不眠不休で体力の落ちた医療関係者に院内感染が広がっていることなどを訴え始めた。
また、中国のネット企業家や医者が、武漢にあるウイルス研究所からのヒューマンエラーによるウイルス流出の噂についてきちんと説明せよと訴えはじめた。かつてネイチャーなどにコロナウイルス実験についての論文を寄稿したことでも知られる武漢のウイルス研究所副主任のウイルス研究者・石正麗は、微信のグループチャットで今回の感染拡大と研究所の関与を否定しているのだが、ある医者は、このウイルス研究所の動物実験の管理がいい加減で、実験動物の遺体の処理がいい加減だったり、実験動物がペット用に持ち出されていたり、実験用の鶏の卵がゆで卵にして食べられているといった問題を指摘して反論。これを受けて著名ネット企業家の徐波は実名で、ウイルス研究所を疑う理由を挙げて告発するといい出した。
習近平政権では、これまで、こうしたSNS上の発信を徹底的に削除し、厳しく統制してきたのだが、ここにきてそういう情報統制が崩れ始めている。武漢の実情をSNSで発信し続けている、公民記者の方斌はいったん逮捕されても世論の力で釈放され、釈放された後も発信を続けている。
習近平が取り組むべきは中国版グラスノスチ
武漢市内の状況は、一見してパニックである。都市機能はダウンし、医療は崩壊、市民は疑心暗鬼になり、周辺では湖北や武漢から来た人間に対してリンチを伴う排除を行っている村や地域もある。国際社会から支援が寄せられても、武漢赤十字は機能せず、物資は公正に分配されず、湖北省赤十字幹部3人が職務怠慢などで免職となった。
こうした社会の混乱、機能不全、パニックにとって一番の特効薬は「正しい情報」である。逆にいえば、情報開示、透明性、メディアの自由な取材がなければ、政府の信頼は取り戻せない。
専制国家の末期に体制が解体される3大きっかけというのが、経済の崩壊、軍事的統治の失敗、そして公共衛生に関わる大事件だという見方を、在米華人民主化活動家の王軍涛がボイス・オブ・アメリカで指摘しており、なるほどと思った。たとえばソ連崩壊の一因とされるのが、1986年のチェルノブイリ原発事故という公共衛生大事件だった。
公共衛生大事件が引き起こすパニックを鎮めるには「正しい情報」が不可欠だ。ソ連共産党のゴルバチョフ書記長はグラスノスチ(情報公開)によってメディア統制、言論統制を解除することでパニックを鎮めようとした。2003年のSARSの情報隠蔽に始まった混乱も、中国メディアに対する取材制限の解禁によって4月、5月に収まっていった。
ただし、SARSのときは混乱が比較的速やかに収束したので7月に入ると再びメディア統制が厳しくなったが、今回の新型肺炎の場合、規模が大きすぎる。しかも習近平政権の厳しい統制下で長年鬱屈してきたメディアのジャーナリズム魂がもし一気に開放されれば、もう簡単には後戻りはできないのではないか。とすると、このまま中国でメディア統制・言論統制の解除、報道の自由化が進むのではないか、つまり中国版グラスノスチに行くのではないか。そして旧ソ連が崩壊したシナリオとよく似た道をたどるのではないか、と私などはかすかに期待するのだが、いやいや習近平政権はそんなに甘くない、と自分を戒めるのである。
だが、情報公開に踏み切らないことには、習近平政権に対する中国人民の不信感も、官僚の機能不全も修復されず、「新型肺炎を情報隠蔽によって拡大させ、世界に輸出する中国」という国際社会からの不信感も回復しまい。そうなれば中国はグローバル経済からも国際社会からも切り離されていくしかなくなるだろう。
どちらを選択しても、習近平政権にとって厳しい結果しかないのだが、感染の恐怖におののく中国の人々にとってより良いのは、国際社会が連携して積極的に救済の支援に取り組みやすい前者である。やはり習近平総書記は、ここで中国版グラスノスチに踏み切り、自分の権力延命のためではなく、人民の生命の安全のために働く指導者を最後に演じて歴史に名を残してはいかがだろうか。
1月末に行く予定であったソロモン諸島の取材がとりやめになった。ミクロネシア連邦、太平洋島嶼国が日本を含む感染関連地域からの渡航制限に踏み切ったからだ。小さな島国が感染症から身を守るための当然の対応とは言え、やはり残念である。ちなみに4月末にはパラオ取材を入れているのだが、パラオはどうなるだろう。
今さら言っても遅いのだが、日本は自国の感染対策と公共衛生水準の高さを過信したのか、米国が中国からの全面渡航禁止を宣言した1月30日時点でさえ、中国からの渡航者を受け入れており、やはり危機管理が甘かったといわざるをえない。
コロナウイルスなんてよくある風邪の原因の1つで、インフルエンザの方が危険、という認識かもしれないが、統計上でも致死率2~3%の新型コロナウイルスの致死率はけっして低いとは言えないし、中国の統計自体はあまり信用されていない。たとえば農村部で医療機関にかかれないまま一家ごと感染して冷たくなって発見されるケースなんていうのも、あるかもしれない。農村エイズの感染現場を取材したとき、そんな悲惨な話は掃いて捨てるほどあった。
後出しじゃんけんのように出てくる様々な情報
この新型コロナウイルスは未知のウイルスで、わからないことが多すぎる。最初は華南海鮮市場が感染源とみられていたが、12月10日までの感染例4人のうち最初の1人を含む3人は市場とは無関係であることが、最初の患者を診た金銀潭医院の医師たちのリポートに記されており、感染源は1つではないようだ。潜伏期間が2週間に及び、症状の出ない人でも感染性をもつことや、結構タフなウイルスでドアノブやエレベーターのボタンの上、大便の中でも数日間生きているので、手指からの経口感染も用心しなければいけないということも最近警告されるようになった。
症状の重篤化は少なく、高齢者や既往歴が死者の中心だといわれていたのに、香港での初の死者(39歳男性、既往症なし)は抗ウイルス薬で症状が改善されたと思ったら、ウイルスによる心筋梗塞で急死亡。中国「財新」誌も、症状が出ておらず普通に街中にいる青壮年が心不全とみられる症状でバタバタ倒れている状況が各省で報告されていることを報じている。さらに中国衛生当局は、この新型コロナウイルスは多臓器不全を起こすケースや、治癒後に免疫ができないために再感染するケースもあると注意を促している。
症状はHIVウイルスのように免疫力低下を引き起こしやすく、HIV治療薬の投与に効果があることは、タイの医師や、自ら新型肺炎中央対策チームのメンバーとして武漢に赴き感染してHIV薬で治癒した北京の医師、王広発が公表している。それを裏付けるように、デリーのインド工科大学のチームがコロナウイルスの遺伝子のS蛋白質の中にHIVウイルスと同様のアミノ酸配列が4カ所あるとの査読前の論文をネットに一時上げた(だが、このウイルスが中国によって人為的につくられたものではないかという陰謀論に悪用されかねないということで、論文はすぐに取り下げられた)。
後出しじゃんけんのように情報が出てくるのが未知のウイルスの怖いところだ。いずれにしろ、わからないことは過剰に怖がる方が正しい対応といえるだろう。
メディアで目立つのは李克強
さて、新型コロナウイルスの感染拡大で私の出張は取りやめになったが、習近平のこの春の国賓訪問も延期されるかもしれない。延期だとしたら、中国国内の感染状況が落ち着いたらどうぞ、ということなのだろうが、果たしてこの新型肺炎が落ち着くころ、習近平氏の権力はまだ安泰なのか。
というのも、さすがに今回の状況で、習近平の責任が不問に処されることはない、という気がしてきたからだ。
1つは中国メディアの動きである。
2月3日、中国政府内で新型コロナウイルス“武漢肺炎”感染対策に関する会議を開くため政治局常務委員会が招集された。これは習近平が議長の会議なのだが、国営テレビ局CCTVの映像には習近平が映されなかった。
この会議では習近平が「統治システムは大きな試練に直面している」「今回明るみに出た政府の対応の欠陥や至らなかった点を教訓とし、危機管理の体系を改善して緊急対応の能力を高めなければならない」と弱気な発言をして、欧米、日本メディアは「政府の初期の対応に問題があったことを初めて認めた」と驚きをもって報じた。もちろん、この発言には「誰にどんな対応の問題」があったというところまでは含まれていないので、習近平が反省しているとは言い難い。だが、指導部の間で誰かがババを引かざるを得ないくらいの深刻な状況であるという認識がトップセブン(中国共産党の最高指導部の7人)にも共有されてきたということではないか。こういう重要なニュースで、習近平の映像が映らなかったということに、チャイナウォッチャーとしては何かの意図を感じるところだ。
中国共産党の中央政治局が新型コロナ肺炎対策の表舞台で指揮をとるようになったのは1月20日。この日、習近平国家主席、李克強首相がそれぞれ指示を飛ばしたのだが、このとき防疫工作は習近平主導で行われるのではないか、とみられていた。だが1月25日の政治局会議で新型コロナウイルス肺炎に対する中央防疫工作指導小組が設置され、そのリーダーには習近平の委託を受けたという形で李克強が選ばれた。
以降、CCTVなど中央メディアで目立つのは李克強だ。李克強は1月27日、新型肺炎で医療崩壊が起きている現場に乗り込み、医師たちをねぎらい、力強く指導。この映像がCCTVで流されると、その映像はSNSの微博上であっというまに4000万回以上リツイートされ、50万回「いいね!」が押された。CCTVのプロパガンダ映像がここまでもてはやされるのも、李克強がここまで脚光を浴びるのも、おそらく初めてだろう。
河南省長時代、李克強が売血で感染拡大した農村エイズ問題に対応した手腕や、2009年の副首相時代に新型インフルエンザ防疫工作を主導した経験からいっても、李克強がこうした公共衛生事件対応の責任者に選ばれる人選自体は妥当である。
だがこれまでは、習近平は主導権を自分で独占しないと収まらない性格で、自分がテレビメディアに一番に映りたがる人だった。実際、1月20日は、「俺が!」という感じで指示を出していた。1月28日にWHOのテドロス事務局長と会談したとき「自分がみずから指揮し、自分がみずから配置した」と2度も「親自」(自分がみずから)という言葉を繰り返し、肺炎対応の指揮権が自分にあることをアピールした。
ところがCCTVでは李克強が英雄的に取り上げられ、逆に習近平の顔はほとんどメディアに映らない。習近平の談話が放送されるときですら、李克強の映像が流れていたりする。これは、メディアの意図なのか、習近平の指示なのか。
習近平の指示だとすれば、こんな思惑が考えられる。新型肺炎封じ込め作戦が失敗に終わり、中国経済が少なく見積もってもGDPにして2%ダウンし、国際社会から感染防止を口実に半年から1年は締め出しを食らうことで、「一帯一路」戦略も「中国製造2025」もとん挫しかねない状況となってしまった。たとえ地方官僚の何百人、何千人を処分したところで庶民の怒りが収まらない場合、中央官僚の誰かが詰め腹を切らされる。習近平にはそれを李克強にしようという意図があるのではないか、ということだ。
一方で、そういう習近平の意図に沿うように見せながら、メディアとしては“李克強アゲ”をしている、という可能性もある。もちろん、何の意図もないかもしれない。
メディア統制が崩れ始めた?
私自身が強く感じるのは、新型肺炎という公共衛生大事件に際して、中央メディアを含む中国メディア、末端の官僚、医療現場などの、習近平に対する見せかけの“忠誠”が崩れかけてきているのではないかということだ。
習近平政権になってメディアは厳しい統制下で独自取材の禁止を徹底されていた。しかし、財新や北京青年報や新京報は新型肺炎について独自取材を始めている。CCTVが「中央の指示がないと情報公開できなかった」という中央に対する武漢市長の非難めいた言い訳をそのまま流したのも驚きだった。武漢市長の周先旺はヒラメのような地方官僚の典型で確かに指示待ち人間だが、そうした指示待ち官僚しか出世させてこなかった習近平政権の問題が、武漢市長の会見やインタビュー報道に醸し出されている気がする。
武漢公安警察がネット上にデマを流したとして拘束した8人が実は、武漢の現場の医師たちで、デマや捏造ではなく、彼らの情報がいち早く社会に共有されていれば感染拡大はもっと防げたかもしれないという観点で、北京青年報はじめ中国メディアも報じ、世論はデマと情報隠蔽の問題に触れ始めている。
公民記者や医療関係者たちも、SNSで院内に遺体と患者が一緒に収容されている様子や、コントロールされていない医療現場、不眠不休で体力の落ちた医療関係者に院内感染が広がっていることなどを訴え始めた。
また、中国のネット企業家や医者が、武漢にあるウイルス研究所からのヒューマンエラーによるウイルス流出の噂についてきちんと説明せよと訴えはじめた。かつてネイチャーなどにコロナウイルス実験についての論文を寄稿したことでも知られる武漢のウイルス研究所副主任のウイルス研究者・石正麗は、微信のグループチャットで今回の感染拡大と研究所の関与を否定しているのだが、ある医者は、このウイルス研究所の動物実験の管理がいい加減で、実験動物の遺体の処理がいい加減だったり、実験動物がペット用に持ち出されていたり、実験用の鶏の卵がゆで卵にして食べられているといった問題を指摘して反論。これを受けて著名ネット企業家の徐波は実名で、ウイルス研究所を疑う理由を挙げて告発するといい出した。
習近平政権では、これまで、こうしたSNS上の発信を徹底的に削除し、厳しく統制してきたのだが、ここにきてそういう情報統制が崩れ始めている。武漢の実情をSNSで発信し続けている、公民記者の方斌はいったん逮捕されても世論の力で釈放され、釈放された後も発信を続けている。
習近平が取り組むべきは中国版グラスノスチ
武漢市内の状況は、一見してパニックである。都市機能はダウンし、医療は崩壊、市民は疑心暗鬼になり、周辺では湖北や武漢から来た人間に対してリンチを伴う排除を行っている村や地域もある。国際社会から支援が寄せられても、武漢赤十字は機能せず、物資は公正に分配されず、湖北省赤十字幹部3人が職務怠慢などで免職となった。
こうした社会の混乱、機能不全、パニックにとって一番の特効薬は「正しい情報」である。逆にいえば、情報開示、透明性、メディアの自由な取材がなければ、政府の信頼は取り戻せない。
専制国家の末期に体制が解体される3大きっかけというのが、経済の崩壊、軍事的統治の失敗、そして公共衛生に関わる大事件だという見方を、在米華人民主化活動家の王軍涛がボイス・オブ・アメリカで指摘しており、なるほどと思った。たとえばソ連崩壊の一因とされるのが、1986年のチェルノブイリ原発事故という公共衛生大事件だった。
公共衛生大事件が引き起こすパニックを鎮めるには「正しい情報」が不可欠だ。ソ連共産党のゴルバチョフ書記長はグラスノスチ(情報公開)によってメディア統制、言論統制を解除することでパニックを鎮めようとした。2003年のSARSの情報隠蔽に始まった混乱も、中国メディアに対する取材制限の解禁によって4月、5月に収まっていった。
ただし、SARSのときは混乱が比較的速やかに収束したので7月に入ると再びメディア統制が厳しくなったが、今回の新型肺炎の場合、規模が大きすぎる。しかも習近平政権の厳しい統制下で長年鬱屈してきたメディアのジャーナリズム魂がもし一気に開放されれば、もう簡単には後戻りはできないのではないか。とすると、このまま中国でメディア統制・言論統制の解除、報道の自由化が進むのではないか、つまり中国版グラスノスチに行くのではないか。そして旧ソ連が崩壊したシナリオとよく似た道をたどるのではないか、と私などはかすかに期待するのだが、いやいや習近平政権はそんなに甘くない、と自分を戒めるのである。
だが、情報公開に踏み切らないことには、習近平政権に対する中国人民の不信感も、官僚の機能不全も修復されず、「新型肺炎を情報隠蔽によって拡大させ、世界に輸出する中国」という国際社会からの不信感も回復しまい。そうなれば中国はグローバル経済からも国際社会からも切り離されていくしかなくなるだろう。
どちらを選択しても、習近平政権にとって厳しい結果しかないのだが、感染の恐怖におののく中国の人々にとってより良いのは、国際社会が連携して積極的に救済の支援に取り組みやすい前者である。やはり習近平総書記は、ここで中国版グラスノスチに踏み切り、自分の権力延命のためではなく、人民の生命の安全のために働く指導者を最後に演じて歴史に名を残してはいかがだろうか。
今回の状況で、習近平の責任が不問に処されることはない、という気がしてきた。新型肺炎が落ち着くころ、習近平氏の権力はまだ安泰なのかと懸念される福島さん。
政治局常務委員会が招集された。これは習近平が議長の会議なのだが、国営テレビ局CCTVの映像には習近平が映されなかったと。
欧米、日本メディアは、習近平の弱気な発言に、「政府の初期の対応に問題があったことを初めて認めた」と驚きをもって報じたが、習近平が反省しているとは言い難いと福島さん。
ただ、指導部の間で誰かがババを引かざるを得ないくらいの深刻な状況であるという認識がチャイナ7の間に広まっているとも。
もともと、習近平は主導権を自分で独占しないと収まらない性格で、自分がテレビメディアに一番に映りたがる人だった。
ところがCCTVでは李克強が英雄的に取り上げられ、逆に習近平の顔はほとんどメディアに映らない。これは、メディアの意図なのか、習近平の指示なのか。
習近平の指示だとすれば、新型肺炎封じ込め作戦が失敗に終わり、地方官僚の何百人、何千人を処分したところで庶民の怒りが収まらない場合、中央官僚の誰かが詰め腹を切らされる。習近平にはそれを李克強にしようという意図があるのではないか、ということだと福島さん。
同感です。急に李克強の映像に接する機会が増え、すぐに頭に浮かんだのは、政敵李克強に責任を押し付けようとしている習近平の顔でした。
そういう習近平の意図に沿うように見せながら、メディアとしては“李克強アゲ”をしている、という可能性もある。もちろん、何の意図もないかもしれないと福島さん。
福島さんが強く感じるのは、新型肺炎という公共衛生大事件に際して、中央メディアを含む中国メディア、末端の官僚、医療現場などの、習近平に対する見せかけの“忠誠”が崩れかけてきているのではないかということだと。
習近平政権になってメディアは厳しい統制下で独自取材の禁止を徹底されていた。
しかし、しかし、財新や北京青年報や新京報は新型肺炎について独自取材を始めている。
CCTVが、「中央の指示がないと情報公開できなかった」という中央に対する武漢市長の非難めいた言い訳をそのまま流したのも驚きだった。指示待ち官僚しか出世させてこなかった習近平政権の問題が、武漢市長の会見やインタビュー報道に醸し出されている気がすると。
そして、武漢公安警察がネット上にデマを流したとして拘束した8人が実は、武漢の現場の医師たちで、デマや捏造ではなく、彼らの情報がいち早く社会に共有されていれば感染拡大はもっと防げたかもしれないという観点で、北京青年報はじめ中国メディアも報じ、世論はデマと情報隠蔽の問題に触れ始めているとも。
ネット上での、公民記者や医療関係者たちによる現場の情報。ネット企業家や医者が、武漢にあるウイルス研究所からのヒューマンエラーによるウイルス流出の説明要求。
習近平政権では、これまで、こうしたSNS上の発信を徹底的に削除し、厳しく統制してきたのだが、ここにきてそういう情報統制が崩れ始めていると福島さん。
武漢市内の状況は、一見してパニックである。
こうした社会の混乱、機能不全、パニックにとって一番の特効薬は「正しい情報」である。逆にいえば、情報開示、透明性、メディアの自由な取材がなければ、政府の信頼は取り戻せないと。
専制国家の末期に体制が解体される3大きっかけというのが、経済の崩壊、軍事的統治の失敗、そして公共衛生に関わる大事件だという見方を、在米華人民主化活動家の王軍涛がボイス・オブ・アメリカで指摘しているのだそうです。
ソ連崩壊の一因とされるのが、1986年のチェルノブイリ原発事故という公共衛生大事件だったと福島さん。
ソ連共産党のゴルバチョフ書記長はグラスノスチ(情報公開)によってメディア統制、言論統制を解除することでパニックを鎮めようとした。2003年のSARSの情報隠蔽に始まった混乱も、中国メディアに対する取材制限の解禁によって4月、5月に収まっていったのだそうです。
習近平政権の厳しい統制下で長年鬱屈してきたメディアのジャーナリズム魂がもし一気に開放されれば、中国版グラスノスチに行くのではないか。そして旧ソ連が崩壊したシナリオとよく似た道をたどるのではないか、と私などはかすかに期待するのだが、いやいや習近平政権はそんなに甘くない、と自分を戒めるのであると福島さん。
米中の貿易戦争に端を発した「新冷戦時代」で、経済成長が低下し、国内でピンチの習近平氏。
そこへ「武漢肺炎」で、信頼を失墜の追い打ち。
習近平総書記は、ここで中国版グラスノスチに踏み切り、自分の権力延命のためではなく、人民の生命の安全のために働く指導者を最後に演じて歴史に名を残してはいかがだろうかと福島さん。
定年制を廃止し、専制政治体制を確立したかに見えた習近平。その座が揺らいでいるのは事実ですね。
国賓として来日。それに対する儀礼としての天皇訪中。
天安門事件での、世界からの包囲網を破るきっかけとなった天皇訪中。
八方ふさがりの習近平の活路の有力な一手と考えるかもしれませんね。
# 冒頭の画像は、武漢入りした李克強首相
新型肺炎、李克強首相が武漢入り 最高指導部で最初に (写真=共同) :日本経済新聞
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/59/33455314b82cd83bfba1838ea1191175.jpg)
竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/17/6149471648ac96a17401ed02f4fe13e6.jpg)
ザゼンソウ
↓よろしかったら、お願いします。
![](http://www.dff.jp/pix/dfflinkbanner9.24.2.gif)
![写真素材のピクスタ 写真素材のピクスタ](https://pixta.jp/img/affiliate/banner/photo/468x60.gif)
![Fotolia](http://static.fotolia.com/pics/jp/banners/static/468x60.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/c8/f4e2c13dc34ae2c7c520626c68563f52.png)