遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ウルムチ大規模爆発事件 4月に続き習氏の行動に連動

2014-05-23 23:49:26 | 中国 全般

 習近平が、4月に新疆ウイグル自治区を視察した日程の最終日にウルムチ南駅での爆発で82人が死傷していましたが、習近平政権にとって、今年の外交イベントで最も力を入れる国際会議の一つ、「アジア相互協力信頼醸成措置会議」(CICA)の閉幕翌日の今月22日に、国際的な反テロ協力を打ち出したばかりの習近平政権に挑戦するかのように、ウルムチで爆発事件が発生しました。
 3月には、昆明駅で武装集団が172人を死傷させる事件が起きていて、このところ毎月テロ事件が発生しています。そして、4月と今月の事件は、習近平の言動を見計らって、嘲笑ううように起こされています。しかも、一般市民を巻き込んでの無差別攻撃のテロが連続発生し、巨額の軍事費以上の治安費を予算化させている習近平の威信を揺るがす容で発生いしています。
 

ウルムチ爆発 習政権へ挑戦的犯行 「反テロ」宣言直後に (5/23 読売朝刊)

 【北京=牧野田亨】中国新疆ウイグル自治区ウルムチで22日に発生した大規模な爆発事件は、中国が上海で主催し、今年の外交イベントで最も力を入れる国際会議の一つ、「アジア相互協力信頼醸成措置会議」(CICA)の閉幕翌日に起きた。会議で国際的な反テロ協力を打ち出したばかりの習近平政権に挑戦するかのようなタイミング
となった。

 習主席は21日の会議での演説で、テロ対策の重要性を強調し、「テロには一切容赦しない」と宣言。22日にイランのロバニ大統領と会談した際にもテロ対策での協力を呼びかけた。それだけに、125人の死傷者を出した
事件は習氏の権威を大きく傷つけた

 習氏は22日午後、新華社通信を通じ、「連鎖反応を必ず防ぎ、徹底的な制圧態勢を取り、全力で社会の安定を維持しなければならない」との声明を発表し、断固対処する方針を表明した。
 今年3月には昆明駅で武装集団が172人を死傷させ、4月にはウルムチ南駅での爆発で82人が死傷。
4月の事件は、習氏が2012年11月に党総書記就任後、初めて新疆ウイグル自治区を視察した日程の最終日に起きた
。今回の事件のタイミングも含め、習政権への明確な敵意が感じられる。
 習氏は4月に開いた中央国家安全委員会の初会合で、国内外の安全を統括する同委を新設した理由について、?国家の管理能力の向上?国家安定を長期にわたって実現するとの切迫した要求?中華民族の偉大な復興という「中国の夢」━━の実現のためだと説明した。
 だが、現実は正反対の事態が起きている。中国で「テロ事件」が毎月起きるのは、改革・開放政策を本格化させた1980年代以降、初めてのことだ。
 ある北京の知識人は「
力では『テロ』は抑え込めない。それがわからず、さらに力で抑え込もうとしても、事態は好転しないだろう」と警告する。習政権は深刻な危機に直面している。

  無差別に一般人を巻き込んだ爆発テロは、いかなる理由を唱えようが、けっして許されないものです。
 そして、記事でも、北京の知識人の警告として載せられているように、「力では『テロ』は抑え込めない。それがわからず、さらに力で抑え込もうとしても、事態は好転しないだろう」との指摘は、まさに大正解ですね。
 何故テロが発生しているのか。 

ウルムチ爆発 「炎、2階の高さまで」 にぎやかな朝市の風景一変 - MSN産経ニュース

<前略>
 当局はこれまで、刀を取り上げたり、一部の地域であごひげを禁止したりしてウイグル族のイスラム文化を抑圧してきた。
今月には伝統衣装の「標準化」を推進することを決めた。
 同自治区政府系ニュースサイト「天山網」によると、同自治区の6地区・州の中級人民法院(地裁)は事件発生2日前の20日、テロに関する映像を流布したなどの罪で、ウイグル族ら計39人に対し、最高で懲役15年の判決を言い渡した。判決が今回の事件の引き金の一つになった可能性も否定できない。
 一方、米政府系放送局ラジオ自由アジアによると、同自治区クチャ県では20日、ウイグル族の女子中学生らがスカーフをかぶっていたとして逮捕されたことに抗議するため、地元政府庁舎に行った女性ら数百人と当局が衝突、計12人が負傷したという。


 中国政府の民族差別と弾圧が原因なのです。
 今回も、習近平の対策は、弾圧の強化です。
 
ウルムチ、テロの死者31人 習主席、徹底封じ込め指示 中国新疆 - MSN産経ニュース

 民族の文化を差別・否定し消滅させようと弾圧する方法が、成功すると考える習近平。近隣諸国との現状を、力で変更しようとしている姿勢と変わりはありません。
 近隣諸国も、自国民も、力で従えさせるのが、習近平の政策なのです。
 そんな考えが、世界に通用するはずはありません。
 やがて、国内でも通用しなくなるはずです。
 民族の文化を尊重し、同じ国民として共存する道、近隣諸国とは、国際法に則り共存共栄を進める。それが、真の世界の一流国です。

 札束をちらつかせて諸国を集めてリーダーになろうとしても、真のリーダーにはなれません。



 # 冒頭の画像は、ウルムチの爆発現場






  この花は、ペンタスの白花


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