米中貿易戦争は、両国の協議が決裂して約 1ヶ月が経過しましたが、制裁合戦が続いていて、出口は見えてきていません。
特に、中国側は、習近平も、李克強首相等幹部も国民に対して事情と情勢を説明したことは一度もない。
中国の国運を左右する貿易戦争への対応においては、中国共産党政権の統治集団は無責任な最高指導者の個人独裁の下で、まさに集団的無責任状態に陥っていて、中共政権が成立して以来、陥った最大の内部危機に面しているといえると解説するのは石平氏。
米国は、制裁関税の引き上げを断行した上に、華為技術(ファーウェイ)に対する厳しい制裁措置の発動にも踏み切って、中国との貿易戦争を「技術戦争」の領域にまで広げ、対する中国は、一定の報復関税を発動する一方、国内の官製メディアを動員して、すさまじい対米批判キャンペーンを始めているのですね。
石平氏が注目するのは、熾烈化する両国の対立の中での習近平の態度。この嵐の中で習主席は、この問題について一言も発せず、完全なる沈黙を保っていると。
習主席は、協議がうまく「進展」しているときには顔を出して自らの指導力をアピールするのだが、一旦協議が決裂して対立が深まると、ただだんまりを決め込み、人ごとであるかのように「傍観」する。
あたかも、この問題とは無関係であるかのような振る舞いで、一国の最高指導者としてはあまりにも無責任だと石平氏。
こうした無責任な態度は、李克強首相や貿易協議担当以外の副首相たちも同様で、李首相たちはむしろ、「ざま見ろ」のような気持ちで習主席の失敗を遠くから眺めているようだとも。
まさに集団的無責任状態に陥っていて、それは中国共産党政権が成立して以来、最大の内部危機だと。
追い詰められた習近平は、アメリカに対するレアアースの輸出制限あるいは禁輸を検討し始めた。
中国がこの禁断の「切り札」を本当に使ってしまえば、米中貿易戦争のより一層の激化と本格化はもはや避けられない。
それは、中国の経済破綻が早まって、政治と社会はますます混迷を深めていくことになると石平氏。
現状では中国のレアアースが価格が安い事から米国の輸入割合が高いのですが、埋蔵量はアフリカも多く、世界各地にもあります。
安全保障意識の強い米国。中国は、脅しのカードとしてちらつかせたつもりかもしれませんが、米国はこれを機に、中国以外の入手ルートの開発加速に踏み切っただろうと、遊爺は素人推測をします。
中国は米国に強いけん制をして対米圧力を高めたつもりでしょうが、虎の尾を踏んでしまったのかもしれない。
それは習近平でも当然解っていること。それで゛もあえてカード化してちらつかせねばならないほど追いつめられているということの証なのですね。
追い詰められた中国の経済破綻が早まって、政治と社会はますます混迷を深めていくとの石平氏の指摘に同感です。
# 冒頭の画像は、天安門事件30周年で、警戒を強めた中国
この花の名前は、ミチノクコザクラ
↓よろしかったら、お願いします。
特に、中国側は、習近平も、李克強首相等幹部も国民に対して事情と情勢を説明したことは一度もない。
中国の国運を左右する貿易戦争への対応においては、中国共産党政権の統治集団は無責任な最高指導者の個人独裁の下で、まさに集団的無責任状態に陥っていて、中共政権が成立して以来、陥った最大の内部危機に面しているといえると解説するのは石平氏。
【石平のChina Watch】習政権の「集団的無責任体制」 - 産経ニュース 2019.6.6
米中貿易協議が事実上決裂して約1カ月がたった。
その間、アメリカ政府は2000億ドル分の中国製品に対する制裁関税の引き上げを断行した以外に、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)に対する厳しい制裁措置の発動にも踏み切って、中国との貿易戦争を「技術戦争」の領域にまで広げた。
それに対し、中国政府は米国製品に対する一定の報復関税を発動する一方、国内の官製メディアを動員して、すさまじい対米批判キャンペーンを始めた。人民日報や新華社通信は連日のように米国の「横暴」や「背信」を厳しく糾弾する論評や記事を掲載し、テレビ局は朝鮮戦争を題材とする古い映画を再放送して、「抗米」の気勢をあげた。
米中間の貿易戦争と政治的対立はますます熾烈(しれつ)化する様相を呈しているが、その中で一見、不思議なのは、中国の最高指導者である習近平国家主席の態度である。米中貿易協議の決裂から始まったこの嵐の中で習主席は、この問題について一言も発せず、完全なる沈黙を保っているのだ。
習主席が米中貿易協議に最後に言及したのは2月15日、北京訪問中の米国側交渉団と会談したときであった。会談の中で彼は、「重要な段階的進展を遂げた」と協議結果を評価したうえで、「トランプ大統領と良好な関係を築き、さまざまな方法で連絡を取り合いたい」と述べ、米中首脳会談に意欲を示した。
つまり習主席は、協議がうまく「進展」しているときには顔を出して自らの指導力をアピールするのだが、一旦協議が決裂して対立が深まると、ただだんまりを決め込み、人ごとであるかのように「傍観」するのである。
現在進行中の貿易戦争は中国経済と国民生活に多大な打撃を与えていくはずだ。そしてファーウェイに対する封じ込めは、この国策会社にとっての生死問題ともなるであろう。にもかかわらず、米中協議を潰した張本人であったはずの習主席が、公の場で国民に対して事情と情勢を説明したことは一度もなければ、被害を受けている民間企業や当事者のファーウェイを激励したこともない。
ましてや国民に対して、今後の対応策や方向性を示すようなことも一切していない。あたかも、この問題とは無関係であるかのような振る舞いだ。一国の最高指導者としては、それはあまりにも無責任ではないのか。
無責任なのは李克強首相や貿易協議担当以外の副首相たちも同様だ。彼らはそもそも、最初から蚊帳の外に置かれていて責任の取りようもないが、協議が決裂し深刻な状況となっている今も、彼らはやはり対岸の火事でも見ているかのように沈黙を保ち、習主席を助けて善後処理に動いたり、対応策を講じたりする気配はない。李首相たちはむしろ、「ざま見ろ」のような気持ちで習主席の失敗を遠くから眺めているようだ。
言ってみれば、中国の国運を左右する貿易戦争への対応においては、中国共産党政権の統治集団は無責任な最高指導者の個人独裁の下で、まさに集団的無責任状態に陥っているわけだ。それはある意味では、中共政権が成立して以来、陥った最大の内部危機であるといえよう。
こうした中で、習政権は窮余の一策としてアメリカに対するレアアースの輸出制限あるいは禁輸を検討し始めたようだが、もし中国がこの禁断の「切り札」を本当に使ってしまえば、米中貿易戦争のより一層の激化と本格化はもはや避けられない。それでは中国の経済破綻が早まって、政治と社会はますます混迷を深めていくのであろう。
米中貿易協議が事実上決裂して約1カ月がたった。
その間、アメリカ政府は2000億ドル分の中国製品に対する制裁関税の引き上げを断行した以外に、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)に対する厳しい制裁措置の発動にも踏み切って、中国との貿易戦争を「技術戦争」の領域にまで広げた。
それに対し、中国政府は米国製品に対する一定の報復関税を発動する一方、国内の官製メディアを動員して、すさまじい対米批判キャンペーンを始めた。人民日報や新華社通信は連日のように米国の「横暴」や「背信」を厳しく糾弾する論評や記事を掲載し、テレビ局は朝鮮戦争を題材とする古い映画を再放送して、「抗米」の気勢をあげた。
米中間の貿易戦争と政治的対立はますます熾烈(しれつ)化する様相を呈しているが、その中で一見、不思議なのは、中国の最高指導者である習近平国家主席の態度である。米中貿易協議の決裂から始まったこの嵐の中で習主席は、この問題について一言も発せず、完全なる沈黙を保っているのだ。
習主席が米中貿易協議に最後に言及したのは2月15日、北京訪問中の米国側交渉団と会談したときであった。会談の中で彼は、「重要な段階的進展を遂げた」と協議結果を評価したうえで、「トランプ大統領と良好な関係を築き、さまざまな方法で連絡を取り合いたい」と述べ、米中首脳会談に意欲を示した。
つまり習主席は、協議がうまく「進展」しているときには顔を出して自らの指導力をアピールするのだが、一旦協議が決裂して対立が深まると、ただだんまりを決め込み、人ごとであるかのように「傍観」するのである。
現在進行中の貿易戦争は中国経済と国民生活に多大な打撃を与えていくはずだ。そしてファーウェイに対する封じ込めは、この国策会社にとっての生死問題ともなるであろう。にもかかわらず、米中協議を潰した張本人であったはずの習主席が、公の場で国民に対して事情と情勢を説明したことは一度もなければ、被害を受けている民間企業や当事者のファーウェイを激励したこともない。
ましてや国民に対して、今後の対応策や方向性を示すようなことも一切していない。あたかも、この問題とは無関係であるかのような振る舞いだ。一国の最高指導者としては、それはあまりにも無責任ではないのか。
無責任なのは李克強首相や貿易協議担当以外の副首相たちも同様だ。彼らはそもそも、最初から蚊帳の外に置かれていて責任の取りようもないが、協議が決裂し深刻な状況となっている今も、彼らはやはり対岸の火事でも見ているかのように沈黙を保ち、習主席を助けて善後処理に動いたり、対応策を講じたりする気配はない。李首相たちはむしろ、「ざま見ろ」のような気持ちで習主席の失敗を遠くから眺めているようだ。
言ってみれば、中国の国運を左右する貿易戦争への対応においては、中国共産党政権の統治集団は無責任な最高指導者の個人独裁の下で、まさに集団的無責任状態に陥っているわけだ。それはある意味では、中共政権が成立して以来、陥った最大の内部危機であるといえよう。
こうした中で、習政権は窮余の一策としてアメリカに対するレアアースの輸出制限あるいは禁輸を検討し始めたようだが、もし中国がこの禁断の「切り札」を本当に使ってしまえば、米中貿易戦争のより一層の激化と本格化はもはや避けられない。それでは中国の経済破綻が早まって、政治と社会はますます混迷を深めていくのであろう。
米国は、制裁関税の引き上げを断行した上に、華為技術(ファーウェイ)に対する厳しい制裁措置の発動にも踏み切って、中国との貿易戦争を「技術戦争」の領域にまで広げ、対する中国は、一定の報復関税を発動する一方、国内の官製メディアを動員して、すさまじい対米批判キャンペーンを始めているのですね。
石平氏が注目するのは、熾烈化する両国の対立の中での習近平の態度。この嵐の中で習主席は、この問題について一言も発せず、完全なる沈黙を保っていると。
習主席は、協議がうまく「進展」しているときには顔を出して自らの指導力をアピールするのだが、一旦協議が決裂して対立が深まると、ただだんまりを決め込み、人ごとであるかのように「傍観」する。
あたかも、この問題とは無関係であるかのような振る舞いで、一国の最高指導者としてはあまりにも無責任だと石平氏。
こうした無責任な態度は、李克強首相や貿易協議担当以外の副首相たちも同様で、李首相たちはむしろ、「ざま見ろ」のような気持ちで習主席の失敗を遠くから眺めているようだとも。
まさに集団的無責任状態に陥っていて、それは中国共産党政権が成立して以来、最大の内部危機だと。
追い詰められた習近平は、アメリカに対するレアアースの輸出制限あるいは禁輸を検討し始めた。
中国がこの禁断の「切り札」を本当に使ってしまえば、米中貿易戦争のより一層の激化と本格化はもはや避けられない。
それは、中国の経済破綻が早まって、政治と社会はますます混迷を深めていくことになると石平氏。
現状では中国のレアアースが価格が安い事から米国の輸入割合が高いのですが、埋蔵量はアフリカも多く、世界各地にもあります。
安全保障意識の強い米国。中国は、脅しのカードとしてちらつかせたつもりかもしれませんが、米国はこれを機に、中国以外の入手ルートの開発加速に踏み切っただろうと、遊爺は素人推測をします。
中国は米国に強いけん制をして対米圧力を高めたつもりでしょうが、虎の尾を踏んでしまったのかもしれない。
それは習近平でも当然解っていること。それで゛もあえてカード化してちらつかせねばならないほど追いつめられているということの証なのですね。
追い詰められた中国の経済破綻が早まって、政治と社会はますます混迷を深めていくとの石平氏の指摘に同感です。
# 冒頭の画像は、天安門事件30周年で、警戒を強めた中国
この花の名前は、ミチノクコザクラ
↓よろしかったら、お願いします。