毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

別々でもありひとつでもある意識の不思議

2018年08月26日 16時20分50秒 | 貴秋の視点、すなわち偏見


貴秋が初めて意識の共有というものを体験したのは、あるワークショップでのこと。

集まったメンバーが家族問題や内的葛藤などを互いに演じ合いながら 事の根源に迫る 「ロールプレイング」 が中心だったのですが、そこでのワークは、問題を客観的に見つめたい参加者が 講師の指示に従い メンバーの中から演じ手を選んで立ち位置を決め、あとは自由に動いてもらうというもの。

貴秋が初めて演じたのは 離婚した元夫へのわだかまりに悩む女性の 「本来のその人」 役でしたが、いきなり 「好きなように動いてください」 と言われても きょう会ったばかりの人の 「本来」 などわかるはずもなく、さしあたってはただ立ち尽くすのみだったのですが。

そこでなぜか笑いがこみ上げてきたのです。

悩みを抱え暗い顔の相談者さん、困惑する自分、笑いの入り込む余地などおよそないはずなのに、いったいどこからそんな衝動が。。。。

この深刻な状況で笑うなんて不謹慎に思え とりあえず手で顔を覆ってごまかそうとしましたが、笑いたい欲求は増すばかり、ついに爆発したようにげらげら笑い出し、やがてもう一人の演者である 「その人のネガティブな感情」 役の女性の肩をバンバン叩きながらなおも笑い転げる始末。

そんな様子を硬い表情で眺めていたネガ役さんも しまいにはつられていっしょに笑い出し、「ネガな感情」 と 「本来のその人」 が肩を組み ご当人と向き合って大笑いするさまに、相談者さんは何らかのメッセージを感じ取られたようでした。

その後も何度か参加したこのワークショップで いろいろな役を演じましたが、そのたびに不思議でならなかったのは、会ったこともない人の氣持ちだの相談者さんの精神状態だのが なぜか役に入るとすっと感じ取れること。

自分の心の内と同じようにごく自然に感じるのですが、貴秋本人の意識はまた別にちゃんとあって、そんな状況に違和感も氣味悪さもないのです。

このときの様子を書いた過去記事がいくつかありますので、ご参考までに。

        「ネガが教えてくれたこと」     「2/10縄文ワークのご報告をさせていただきます」     「仲良くね(^^)」




あのとき かつて一度もなかった 「他者の意識がわかる」 という不思議体験を可能にしてくれたのは 講師さんの才能や力あってのこととしか思えませんが、貴秋にとって あの体験の何よりの意味は、そういう状態 ・ 境地がほんとうにあるんだということを 身をもって知ったということ。

その否定しようのない事実がいまにつながり、いっそう大きな意味をもつようになっています。




少し前の記事で 庭仕事をしながらどうやら植物と意識を共有して 植物のしてほしいことを感じ取ったらしいという話を書きましたが、あの後 意識の共有というのは こちらが氣づかないだけで 実はしょっちゅう起きているのではないかという氣がしてきました。

イライラしている人のそばにいるとこちらもイライラしてきたり うわべは愛想いい人の本心がふと垣間見えたりするのは、これまで氣分が移ったとか伝わったとか解釈していたけれど、実は意識がひとつになっていることの表れなのかもしれない。




私たち人間のありようは、よく手の形に例えられます。

指一本一本は別々に分かれているけれど、手のひらでひとつにつながってもいる。

普段は指である個々の自分しか意識していないけれど、そのときも手のひらはひとつであることに変わりはない。

個である自分がどうあろうと 意識の共有はつねに起こっていて、あとはそれに氣づくかどうかだけ。

そう見ると、あのワークで講師さんが導き出したのは 意識をつなげることではなく もとから意識はひとつなんだと氣づかせることだったんだなぁとうなずけます。




これまでさんざんワンネスの境地にたどりつこうたどりつこうとがんばってきたけれど、実はこれまでワンネスでなかったことなどただの一度もなく、私たちを個別のマインドに分ける 「考える」 を 「感じる」 に切り替えるだけで、つねにワンネスである自分をあっさり思い出すことができる、そんなふうに見方を変えると、悟りだのなんだのと難しいことを成し遂げねばと思い込んでいた力みがすっと抜けてゆくようです。

言葉が止まらない ・ ひとつである自分を感じられないとウンウン悩んでいるあいだずっと 周囲の動植物たちは同じその意識を感じながら、「あの人間また重たい波動出してる」 「今だってひとつなのにね」 なぁんて思っていたかも。。。。などと想像すると、さんざん探し回った幸福が実はすぐ目の前にあったというあの 「青い鳥」 の話を思い出します。