Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

チャーリーとチョコレート工場

2006-03-28 | 外国映画(た行)
★★★★☆ 2005年/115分
監督/ティム・バートン 主演/ジョニー・デップ

「子どもをあざけるその毒が好き」

4人の祖父母、両親とボロ小屋に住んでいるチャーリー。近くにある、ウォンカさんのチョコレート工場は、人の出入りが全くないのに毎日稼働中で、街中の人が不思議に思っていた。ある日、そのチョコレート工場に入れるゴールデンチケットが入ったチョコレートを5枚だけ発売すると発表があり、めでたくチャーリーもその1枚を手に入れる。さて、ウォンカさんの工場には驚くべき秘密があり、4人の子供たちがウォンカさんの言うことも聞かず、ハチャメチャなことをやりだして…。

つい数日前、ダンサー・イン・ザ・ダークのミュージカルシーンについて話したけれども、こちらのウンパ・ルンパのダンスシーンは最高。ビョークの歌と踊りは、観ているこちらも不幸のズンドコまで落ちちゃうのだが、ウンパ・ルンパは、もう一緒になって笑っちゃえ~って感じ。アフリカン、ソウル、ウエストコーストミュージック、ロックと全部イカしたナンバーで、ウンパ・ルンパのシーンだけ、後から何度も見て大笑い。息子も「何べん見んねん!」ってくらいウンパ・ルンパばっかり見てる。(笑)しまいにゃ、一緒に踊りだしてるよ、まったく。

原作は絵本作家のロアルド・ダール。タイトルは「チョコレート工場の秘密」でこの作品以外もブラックユーモア満載のものばかり。この風味を映画化できるのはティム・バートンしかいないでしょう。悪さをする子供たちが次々と痛い目に会うシーンがあって、「子供と見るのはちょっと…」なんて意見を言う人もいるみたいだが、それはおかしい。そんな時だけ、偽善者ぶった意見を言う大人こそ、たぶんティム・バートンは許さない。(と、思う)ウンパ・ルンパに関しても、西欧人がアフリカの人々を奴隷にしていることを皮肉ったものらしいが、そのウンパ・ルンパがアホウな子どもたちをこれでもかとバカにするのを見ていると、スッキリ溜飲が下がる。

面白いのは、工場のオーナー「ウィリー・ウォンカ氏」の描き方が原作と映画では異なる点。原作ではウォンカ氏の過去については一切触れられず、工場にやってきた子供を「ようこそ!」と抱きしめる気さくな人物だ。ところが映画のウォンカ氏は、触られるのも嫌なほどの子供嫌い、家族という言葉も口にできないほどのトラウマを抱えている。そんなウォンカ氏がチャーリーとの出会いを通して、自分の過去のトラウマも乗り越えてしまうという大きなオマケまでついている。これは、ジョニー・デップという演技派俳優をキャスティングしたことで思いついたアイデアなのだろうか。ウォンカ氏のキャラクター作りを深めたことで、チャーリーとの友情物語という一面も持つことにも成功している。

それから美術や小道具がめちゃくちゃイカしてる。近未来的工場をほんと、カッコよく見せてます。デザインがすごくいい。あのでっかいメガネ、ほしいです。「2001年宇宙の旅」の宇宙船に似てるなあと思って見てたら、やっぱりパロディしてる場面が出てくるし、ウォンカ氏登場シーンでは、手が「シザーハンズ」になってるし。映画好きな大人こそ、本当のターゲットなのでは?と思ってしまいます。子どもの映画と思わないで大人だけでもぜひ見てほしいな。

<追記>このウンパ・ルンパって荒井注に似てると思いませんか。


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全然、勝てん

2006-03-28 | 木の家の暮らし
昨日天気が良かったのでデッキでご飯を食べた後、息子と将棋。と言っても、私は将棋は全くわからないので、息子に教えてもらいながら打つ。いやはや、全く勝てません。まずもって、駒の動きが覚えられない。そして、次の手しか考えられない。まあ、勝てるわけがありませんね。

こういったら、こうなって、そしたら相手はこう打ってくるから…と考え始めただけで、頭がキィーッ!となります。オセロも苦手。とりあえずたくさんひっくり返るところに打つことにしか能がないのです。「先のことを考える」ということができない、どうしようもない大人なんだ、私は。そう思うと何か自己嫌悪に陥ってしまいました。