Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

スパイダーウィックの謎

2008-05-11 | 外国映画(さ行)
2008年/アメリカ 監督/マーク・ウォーターズ
<109シネマズ箕面にて観賞>
「ぴりっと小粒で」



人間を脅かす存在の妖精が森に住み、主人公の屋敷の周りには妖精たちの侵入を防ぐためにストーンサークルが敷かれている。本作のこの基本構造、日本で言うところの「鬼」と「結界」とそっくり。なので、感覚的な部分で日本の子供たちは全く違和感なくこの世界に張り込めるのではないでしょうか。その後展開される出来事も屋敷と家族にまつわることに終始していて、実にコンパクトで身の丈サイズのファンタジーと言えます。

開けてはならない本を開けてしまう、やんちゃな主人公の言うことをママが信じてくれない、などお決まりなパターン部分もありますが、グロテスクでリアルな妖精の造形が面白い。妖精と言うよりもクリーチャーと呼ぶのがふさわしいような生き物ばかり。ちょっと気味悪かったり、おバカだったりして、愛嬌があります。また、妖精の秘密を知ったスパイダーウィック氏は囚われの身になっているというビターな展開も、大人の観賞に堪えうるストーリーと言えるでしょう。原作を読んでいないと楽しめないということもないですし、老若男女、年齢を問わず、誰が子供と一緒に見ても楽しめるという点において、とても評価できる作品じゃないでしょうか。ラストのオチもなかなか面白いです。