Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女

2013-02-03 | 外国映画(ま行)
★★★☆ 2009年/スウェーデン  監督/ニールス・アルデン・オプレヴ
(DVDにて鑑賞)


「ミカエル、普通のおっさんやんか」


フィンチャーによるリメイク版を先に見てしまったのがいけなかった。
ミカエル、イケてないただのオッサンやん。ダニエル・クレイグと色気が違いすぎるぜ。
そこで、すでにテンション下がり気味。
ヴァンゲル一家の黒い闇もオリジナルの方が描き込まれているという評が多かったんですけど、
それほどでもないんじゃ?という印象。
むしろ、デヴィッド・フィンチャーのリメイク力をまざまざと感じさせられました。
スウェーデンの孤島という舞台設定ですが、
フィンチャー版はミカエルが初めて島に入るときに、びゅーびゅーと横殴りの雪を降らせているんですね。
これは後でCGで入れたらしいんですけど、孤島に漂う不穏な空気、悪い予感、そういったものが立ちこめている。
リズベットがミカエルの調査報告を言うシーンでも、フィンチャー版ではミカエルのある性癖が暴露されるんですね。
これは、男に陵辱され続けたリズベットがミカエルに好感を持つきっかけなのかも知れないという伏線なのですが、
それもオリジナル版にはありませんでした。
オリジナルの原作も映画版もすでにヒット済みという中でフィンチャーが加えた彼なりの味付けをみると、
やっぱ観客を惹きつけるテクニックがあるなあと感心。
リズベットを演じるノオミ・ラパスですが、オリジナルの方が迫力アリと聞いていましたがさすがにそこに異論はありません。
しかし、これまたフィンチャー版のルーニー・マーラは線が細い分、余計に痛々しさが感じられてこっちの方が私は好みかも。
というわけで、オリジナルの感想になっていなくてすみません。