Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

顔たち、ところどころ

2020-05-11 | 外国映画(か行)
★★★★ 2017年/フランス 監督/アニエス・バルダ・JR

めちゃくちゃ良かった。田舎町を旅し、現地の人々を撮影して様々な場所に貼り付けていく。その芸術活動が市井の人々に自身の誇りを自覚させる。アートってすばらしい。それにしても、スタジオ付き移動カメラトラックすごい!これ発明!出力までできちゃうんだから。そりゃこんなの自分の街に来たらウキウキしちゃうよねえ。

年の離れたアーティストの友情物語のように帰結するんだけども、そのラストの展開を招いたのは、「あの」ゴダールの行動。このエンディングを予測してのあれかと思うと、若干腹が立つ。なんなんだよ、ゴダール。



アメリカン・アニマルズ

2020-05-11 | 外国映画(あ行)
★★★☆ 2018年/アメリカ 監督/バート・レイトン

非常に評価の高い1本なのだが、私には合わず。
ケーパーものとして、仲間の結託や裏切りという面ではなかなかにそれぞれの学生の苦悩が見えてきて人間ドラマとしてはそこそこ面白い。
しかし、学生たちの犯罪シナリオがあまりに杜撰で、ちょっとしたことで歯車が狂ってしまうのだが、そりゃそうなるよねと思わざるをえない。
実際の犯人のインタビューが挿入されるなど、トリッキーな作り方なんだけど、それが魅力かというとそうでもなく。実在の人物で映画を作り上げてしまったイーストウッドの「15時17分、パリ行き」の前にはこうした手法の作品が全て霞んでしまう。そういう意味ではあの映画、とても罪作りなのかもしれない。