Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

午後8時の訪問者

2020-05-13 | 外国映画(か行)
★★★★ 2016年/ベルギー・フランス 監督/ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ

時間外で応対しなかった患者が翌日変死体で見つかる。責任を感じた女医は彼女の身元を割り出すために奔走するが。
地味な社会派に見えがちだけど、ダルデンヌ作品はどれもサスペンスとして凄く優秀。サンドラの週末然り、結末がどうなるかハラハラしつつ最後まで見入ってしまう。

女医のジェニーは自分に誠実であるために行動する。恐ろしい目にも遭うが意思を曲げない。それは取り立てて正義感が強いわけではなく、単純に言うと筋を通す、ごまかさない生き方を選ぶということだが、それがいかに難しいかを私たちは知っている。だから自分ならどうすると問うてしまうのだ。

足取りを追うごとに徐々に露わになる社会の闇。犯人が明らかになる瞬間も全くドラマティックではなく、却ってそれがとてつもなくリアル。そして、意外な人物の証言による悲しいエンディング。社会の陰に隠れた人々を浮き彫りにする、さすがダルデンヌという作品。

フォードvsフェラーリ

2020-05-13 | 外国映画(は行)
★★★★ 2019年/アメリカ 監督/ジェームズ・マンゴールド

スポーツカーの爆走と爆音、最高の気分転換映画。65インチ4Kテレビでの鑑賞を満喫(画面のでかさは正義)。
車と双璧の見どころはクリスチャンベールの顔。この人、顔だけでキャラの性格表現できるのホントすごい。役によって骨格とか筋肉とか変えてる!?と思わざるを得ない。

現場と上層部の対決という触れ込みだったけど、それほどやきもきはせず。結果がわかってるからね。ラリー車を開発するために飛行場に作られた制作現場が壮観!ラリーシーンしかり、お金かかってんなあ!ってのをストレートに感じるのも映画の醍醐味だよなとつくづく思わされる。予算も正義。