Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

にぎやかな花壇

2006-06-17 | 四季の草花と樹木
雨ですね。ということで、先週天気のよい日に撮っておいた花壇のお花をご紹介します。これはジニアという花です。近くでひと苗100円くらいで売っていたのですが、白、赤と交互に植えてその間に矮性のピンクのかすみ草を植えています。ここは赤白ゾーンです。

私が最近お気に入りなのが、こちら。


これは、アークトチスという花なのですが、花びらがベルベットみたいな感じで、とても豪華です。ひと苗しか購入しなかったの、ちょっと後悔。


ビオラやパンジーもまだまだがんばっています。でも、この雨がしばらく続くのなら、ちょっと弱ってしまうかも知れませんね。このあたりは、オレンジ&紫ゾーン。


これはチェリーセージ。ハーブのセージの仲間だと思って買ったんですけど、これはハーブじゃないらしい。がくっ。サルビアの仲間のようです。ただ斑入りの葉って、花壇ではアクセントになるので結構気に入ってます。

今日は雨で水やりしなくていいから、ちょっと嬉しいな。でも、あんまり雨ばかりだと、それはそれで花が弱るんですけどね。今日は朝からずっと降りっぱなし。もうそろそろ止んでくれてもいいんだけど。

でも、この雨で「蛍」の環境は整うかも知れませんね。例年なら今頃は蛍出没情報が出てくるのですが、今年はさっぱりで。やっぱりある程度雨が続いて、じめーっとした環境でないと出てこないんですよ。蛍は何度見てもいいですよ。「ほっ、ほっ、ほーたるこいっ!」



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白いボリジ

2006-06-16 | 四季の草花と樹木
ボリジといえば紫なんですが、春先に白いボリジというのをホームセンターで見つけました。そして今、たくさん開花してきましたよ。

ボリジもハーブの一種なんですが、これは花を食べるみたいなんですね。「砂糖漬け」にするとか書いてありますけど、正直よくわかんない(笑)。実は私の住む町は、いっときたくさんのハーブ園がありました。もちろん、まだされているところもあるのですが、やはり景気が悪くなって10年前ほど盛んではありません。

ただ私が引っ越した当時にハーブ園でいろんなハーブを見て、ハーブが大好きになったのは確かです。ボリジはそんな時、近くの方にひと苗頂いたら、みるみる増えた懐かしい思い出があり、ぜひ植えたいと探していたのです。結局白しか見つからなかったので、紫は種で育てることにしました。遅ればせながらこっちもすくすく成長中。


そろそろ花壇に移します。紫ボリジをアップできるのはいつになりそうかな。


写真撮るのが難しい、下向き開花(笑)。白と紫のコントラストが早くみたいな。


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博士の異常な愛情

2006-06-15 | 外国映画(は行)
★★★★★ 1964年/アメリカ-イギリス/93分
監督/スタンリー・キューブリック 主演/ピーター・セラーズ

「ひきつった笑い」


アメリカ軍基地の司令官が、ソ連の核基地の爆撃指令を発した。司令官の狂気を知った副官は、司令官を止めようとするが逆に監禁されてしまう。大統領は、ソ連と連絡を取って事態の収拾を図るが、迎撃機によって無線を破壊された1機が、ついに目標に到達してしまう…。

面白い。非常に面白いです。ちょっと頭がおかしくなった将軍の命令一つで、次々と悲劇的な展開になって、最終的には人類滅亡という最悪の局面を迎えるというブラックユーモア満載のコメディ。この映画の本当のタイトルは「博士の異常な愛情または私は如何にして心配するのを止め水爆を愛するようになったか」という、人を食ったようなタイトルでして、悪ふざけもいい加減にしろ、と言われるのを敢えて喜んでいるようなそんな感じすらします。

時代背景は「米ソ冷戦時代」なわけですが、正直今も全然変わってないな、というのを痛烈に感じます。この映画が作られたのが1964年で、すでに40年近く経っているわけですが、抑止力のためという大義名分のもと、軍事力をどんどん拡張していることは何ら変わらないですし、軍人は政治家に対してえばってますし、結局みんなご都合主義で本当に平和のことなんて誰も考えちゃあいない。

主演のピーター・セラーズは、英国大佐、大統領、マッド・サイエンティストの一人三役。特にストレンジラブ博士のキレっぷりは必見。「総統!」と叫んで車いすから立ち上がり歩けるようになっちゃうシーンは、もうそこまでやるか…ですね。また、やたらとソ連をバカにして、いつもガムばっか噛んでてトンデモ発言を繰り返すタージドソン将軍。確かにピーター・セラーズは怪演ですが、この人のキレっぷりもすごいです。

戦争を描いた映画というのは、それこそいろんなものがあります。もちろんその大半が「戦争をしてはならない」というもので、それを表現するために兵士とその家族を描いたり、大規模な戦闘シーンを撮影したりするわけですが、その手の映画ばかり見ていると、本当にこの映画の手法が新鮮に映ります。道義的に考えて、これ笑ってもええんかいな、というシーンの連続です。ブラックユーモアという言葉でもまだ軽いですね。でも、かといって戦争を扱った感動大作よりも、深く心に残らないかというと、全くそうではない。中途半端に泣かせる映画よりも、よっぽど人間の愚かさというのをまざまざと感じさせます。

それにしてもまあ、「よくもここまでやったな」と思いますね。今見ても強烈なのに、公開当時はさぞや反響が大きかったに違いありません。マイケル・ムーアの「華氏911」も結構突っ込んでますが、ここまで徹底的に政治家や軍人を馬鹿にして、よくもまあキューブリックはその後も仕事が続けられたものだと思います。
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つい収穫

2006-06-15 | 野菜作りと田舎の食
まだまださやも太っておらず、数自体もとても少ないのだけれど、とりあえず「食べたい」気持ちが先走り、収穫してしまいました、スナップえんどう。(どうやら正式名称はスナックではなくスナップらしいので、スナップで統一)

よく育てばそれこそ鈴なりに、という感じなのでしょうが、今年はまだこんな感じ。


まだ、実はちらほらといった感じです。もう少し太らせた方が実も食べ応えがあるのは重々承知しているのですが、もうかなり待たされていますので(笑)とうとう採っちゃいました。


正直、少ないです。1カ所に2本の植え付けで、計5カ所植えているのですが、あまりにも生育が遅い。さっとゆがいて塩かけて、食べました。あまり太っていないのでゆで時間は2,3分ぐらいかな。


とっても甘くておいしいです。あっという間になくなりました。ああ、物足りない!これじゃ、おやつにもなんないよ!しかし、もう6月半ば。果たしてこれからもっとできるのだろうか。返す返すも今年の野菜作りは先行き不安です。

野菜の高騰、ニュースでもやってますね。しょうがないですよ。もともとスーパーに並べるような野菜は、虫食いもなく形もキレイなものでしょ。それをこの少ない収穫の中から選別して卸すわけですから、高くなるのも当然でしょうね。もっと形が悪かったり、小さくてもいい、という風になればきっと卸せる野菜はもっとありそうな気もします。なすときゅうりも、ホント育ちが悪いです。大丈夫かなぁ。



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ドクダミ

2006-06-14 | 四季の草花と樹木
ドクダミって、聞いたらもう「薬草」!ってイメージなんだけど、この草の繁殖力は本当にすごくて、敷地に生えだしたらとんでもないことになる。

根も深いし、抜くのはたいへんだし、じゃあ薬草なんだから抜いた草を有効活用すればいいじゃんっ!ってとこなんだけど、いやいやそこまでするのは何ともたいへんなんですよね…。

まめな人は葉を乾燥させてドクダミ茶にしているようです。とっても体に良さそうだなぁ。でも、まだそこまでやる余裕が私にはありません。時々販売所に出ていますが、私は飲んだことがない。聞くところによると、やっぱりおいしくないらしい(笑)。ただこうやって写真に撮ると、この白い花は本当に独創的な形で被写体としてはすごくおもしろい。


一面にこの白い花がにょきにょきと生えているところは、なかなか壮観な眺めです。もちろん、自分ちの庭は勘弁してほしいぞ(笑)。


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下妻物語

2006-06-13 | 日本映画(さ行)
★★★★★ 2004年/日本 監督/中島哲也

「新しい、と感じたのはいつ以来だろうか」


これだけ多くの作品が生み出される映画というメデイアで、「なんだこれは!?」という新鮮な驚きを感じることは、めったにない。だって、突き詰めれば基本的に創作するというのは、どっかでパクリであってさ。何だかこのシーン、観たことあるなあ、とか、この展開はどっかにあったなあ、とかそういうのの集合体が今の映画。これは、何も悲観的に言っているわけでなく、それは全ての創作活動にあてはまることだと、リアリスティックな私は常々普通にそう思っている。が、この下妻物語は、私を含めそういういじけた人々に強烈なパンチを喰らわせてくれる。新しいもんなんて、なんぼでも作れるんだよ!と。

なるほど、この人はトヨエツと山崎努のピンポンCMを作った人なんだね。あのCM私も大好きだったよ。先日、めざましテレビにこの人、出ててさ。言った言葉に、実は私すごく衝撃を受けたんだ。「目標は持たないことにしてます。」ってあっけらかんと言ったんだよね。確か、目標を持っちゃうといろいろ縛られちゃうし、自由でなくなるみたいなことを言ってたんだけど、そういう考えもアリだな。なんてまじめ人間の私は感心しちゃった。社会も企業も学校も、「まず、目標を立てよう!」な世界の日本だから、新しい発想が出てこないのかな、なんてミョーに考え込んでしまったよ。

さて、さて、映画に戻って。オンナの子の友情物語って、なかなか感動作にはできないもんですぜ。やっぱね、女同士ってのは、お互い計算し合って、牽制し合ってるもんなのよ、悲しいかな。だけども、桃子とイチゴは、ものすごくピュアな人間だよね。だから、感動できる友情物語が成立する。でも、そのピュアっぷりを徹底的に描くやり方が、実に新しかった。ここまでやるか、と思うものをさらに超えてやる!、そんな意気込みを感じる。実際「くだらん!」と思えることを徹底的に作り込めば、ここまで面白いもんになるのか、というのは驚きを通り越して、感動したよ。
主人公のふたりがね、他の奴なんて気にしない。私は私の道を行く!ってメッセージがホント気持ちよくって、それはそのまま中島監督にも当てはまるんじゃないかなって気がした。

で、脇役が登場するところは、もう爆笑しまくり。好きな場面がありすぎて、困るな。やっぱ一番笑ったのは、生瀬勝久から阿部サダオ登場のくだりかな。生瀬は、さすがやりまくり三助。で、阿部サダオのステップも最高。篠原涼子もいいねえ。カンにさわるヘンな関西弁がこの映画にはめちゃめちゃ合ってたわ。こういう監督のセンスもすごいな。宮迫博之、岡田義徳に樹木希林、極めつけはジャスコの荒川良々。もう、文句なし。つっこみどころ全くなし!「見終わってあそこがなあ…」と思うところがホントにない!

フカキョンのおフランス妄想シーンも、茨城の自宅のセットも、非常にていねいに作り込んでる。始まってから、終わるまで、びしーっと一つの世界観がある。蘊蓄たれたり、説教くさい世界観ではなく、ひーひー笑って泣ける世界観。これは、なかなか作れるもんではおまへんで。

ひどすぎるよ…

2006-06-13 | 子育て&自然の生き物
昨日の日本VSオーストラリア戦、あんまり悔しくて、ようやく寝付いたのは3時ごろ。それにしても負け方が悪すぎる。そりゃ、気持ちを切り替えてクロアチア戦にのぞむだろうけど、それにしてもひどい負け方でした。

オーストラリアは当たりが強いね。まるで、ラグビー選手みたいな感じ。次回はアジア枠に入るんだよ~。そのためにも、アジアチャンピオンとして勝っておかねばならなかったのに。

坪井の負傷交代が、ケチのつき始め。嫌な予感が、どんどん広がる。で、ヤナギに代えてなんで小野投入?大黒入れるのいいけど、茂庭外して大丈夫?何もかもが裏目に出てしまいました。

後半39分から3点も取られるなんて、ここ最近の代表の試合であったかな?なかなか2点目が入らなかったのも、原因のひとつだけど、ドイツ戦で見せてくれたようなパス回しがほとんど見られなかった。ドイツ戦と同じ布陣なのに、なぜ?昨日はあまり中盤が生きてなかったなぁ。

中澤、宮本はすごいショックだろうね。1-0で守りきる戦い方って難しいんだとは思う。「しのぐ」ってのは精神的な強さがないとだめだし、日本代表はそこまでのレベルにまだ至ってないってことなのかな。ちょっと今回はつらいワールドカップになりそうです。次の4年後を見据えて、あとの2試合を観戦したいと思います。あーがっくし…えっ?まだ可能性は残ってるって?わかってはいるんですけどね、私の気持ちの切り替えはもう少しかかりそうです。



ハルジオン

2006-06-12 | 四季の草花と樹木
どこにでも咲く花、ハルジオン。田舎の人にとっちゃあ、本当に「ただの草」でしかないかも知れない。そんなハルジオンを、仕事を辞め大阪から越してきたばかりの10年前の私は、切って部屋に飾っていた。

別に当時の私が精神的にすさんでいたというわけではない(笑)。ただ、周辺に花が咲いていることが嬉しかっただけだ。それがどのような種類であろうと、目にする「花」は「花」だったのだ。花屋に売っている花ではなく、土から生えた花なら何でもかんでも新鮮に見えた。それだけ仕事にどっぷりつかってたんだろうな、と今更ながらしみじみ思う。

で切った飾ったハルジオン、すぐに元気がなくなる。今思えばそりゃそうだよ、と思うが、あの時の私はそんなこと全然わかんない。なんで、すぐしおれるの?なんて普通に疑問に思っていた。「草花なんてそんなもんだよ、花屋で売ってる花じゃないんだからね」と今の私なら、あの時の私の肩をぽんぽんと叩いてこう言うだろう。


でもね、今でも結構好きですよ、この花。ほんとに何てこたぁない花なんですけれども。

(オマケ)散歩中、ウチの犬が一心不乱に草を食べる。いつも食べるのは、細いツンツンした草で決まっているんですけれども、今日はやたらに食べるなぁ。



まさに「フゴフゴ」状態。よっぽど胃の調子が悪いのだろう。

さあ、いよいよ今晩は、日本VSオーストラリア戦。
気合入れていきましょーっ!


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レンジでジャム

2006-06-11 | 野菜作りと田舎の食
第二回イチゴ収穫祭を執り行いました。

前回採ったイチゴはほとんど生で食べたり、イチゴジュースにしたので、今回はイチゴジャムを作りました。ネットでレシピを探していると、なんと「電子レンジで作れるジャム」というのを発見!これは、ずぼらな私にぴったりではないか!ということで早速やってみました。

イチゴはへたを採り、砂糖を加えます。で。砂糖はイチゴの半分の量というレシピがほとんど。え~、絶対に多いって~!と思い、イチゴの3分の1の量を加えました。後はレモン汁を大さじ2杯ほど加える。レモンがないので、ポッカレモンで代用。


はい、ラップをしてレンジにかけますよ~。500Wに設定して1~2分加熱。出して、いったんかき混ぜます。これを3回ほど繰り返しますと、


こーんな感じになりました。ええっと、すごいシャブシャブですよ。ジャムみたいにねばっとしてませんよ。大丈夫か??

ううむ、どうやらイチゴはつぶさない方が良い、と書いてあるレシピも。いいのよ、きっとこれで、いいのよ!と強く自分に言い聞かせ、あんまり甘いいい匂いが部屋に充満しているので、たまらず食べてみた。

おおっ!甘さも丁度いいじゃあないですか。良かった、砂糖減らしておいて。ああっ!パンがないっ(泣)。ええっとクラッカーがあったはずだ!


のっけてみました。おいしいです。サラサラしてるけど(笑)。たぶんね、冷蔵庫に入れたらジャムっぽくなるんだと思うよ。(また言い聞かせる)


結構な量ができました。明日の朝は必ずジャムパンにするのだ!


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ハンモックでゆらゆら

2006-06-10 | 木の家の暮らし
昨年ハンモックを買った。できれば庭に大きな木を植えてそこに吊り下げたかったのだけれど、庭が手付かず、ということで、とりあえず子ども部屋に。で、そのまま子どもたちのお気に入りになってしまった。

近所の子供たちが代わる代わるブランブラン乗っては体当たりしたり、足蹴りしたり。この部屋に来たら、やたらとこれに乗りたがる子がいて面白い。

このハンモックは確か南米のものでインターネットで買ったのだけれど、これで大人二人まで寝れる。早く庭に大きな木を植えて、木陰の下で読書でもしたいところ。そうでないと、その内子供に穴でも開けられてしまうかも知れない(笑)。


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ノアザミ、やっと

2006-06-09 | 四季の草花と樹木
ようやくノアザミの花をアップ。5月ごろからちらほら咲いていたのだけれど、どうもきれいに咲いているのを見つけられなかった。

道路脇やあぜに咲いていることが多いので、すぐに草刈機で刈られてしまう。やっと家の裏手にたくさん咲き始めた、と思ったらダンナが週末に草刈をすると言ったので、これはイカンと撮っておきました。



私は結構この花が好きで、紫の鮮やかな色がとても気に入っているのです。切花として部屋に飾ったりもするんだけど、どうもよそのお宅では、そんな風にしているところ見かけないなあ。そこいらの草っぱらの花、というポジションで、飾るような花でもない…というところなんだろうか。私は好きだけどなぁ。

5月から咲いていたとはいえ、やはりたくさん咲き始めたのは例年よりも遅かったと思う。今年は寒いんですね。

というわけで、私も風邪を引いてしまいました…。みなさまもお気をつけ下さい。


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2001年宇宙の旅<物語編>

2006-06-08 | 外国映画(な行)
文句なし★★★★★ 1968年/アメリカ-イギリス/148分
監督/スタンリー・キューブリック 主演/ケア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド

「モノリスが何だって、いい」


私が一番最初にこの映画を観たのは高校生の時です。その時の感想は「何が何だかさっぱりわからない」というものでした。しかし、あれから何度見たことでしょう。さっぱりわからないものを、人間何度も見ようとするものでしょうか?私にとっては、謎だからこそ何度も見たくなる、ドラッグのような映画です。

私はこの映画のストーリーについて「自分なりの」結論を持っています。でも、それが正しいかどうかはわかりません。もしかして、再び見たら違う結論が出てくるかもしれない。この映画をキューブリックと共に制作したアーサー・C・クラーク博士が書いた原作では、映画の中の謎に対してより具体的な答が提示されているようです。でも、私はなぜか原作を読む気には、なれない。そこで何かしら一つの結論に達してしまえば、もうドラッグの効果が薄れてしまいそうで嫌なんです(笑)。



とはいっても、です。
この映画の最大の議論点は「登場する3枚の謎の黒石板(=モノリス)はいったい何物か」ということでしょう。これが、「神の形」をしていたり、「美しい光」や「宇宙人」だったらば、イメージしやすいものを、ただのでかい石なもんだから、その唐突さにわけがわからなくなる。しかし、映画でモノリスの存在が明らかになっていない以上、モノリスについて観客は推測するしかありません。科学者が推測するモノリスと宗教家が推測するモノリスは違うだろうし、高校生が推測するモノリスと老人が推測するモノリスは違う。その違いを生むことこそが、この映画の一番の面白さではないでしょうか。わからないなりにも、「自分なりの結論」を出せばいいし、そこを楽しむのだ、と。まさに「ただのでかい石」であることがそれを物語っているんではないでしょうか。

映像美に優れた映画というものは、えてして「感じる」映画などと称されたりします。でも、私はこの映画は「感じる」映画ではなく「考える」映画だと捉えています。セリフも非常に少なく、説明的な描写も極力廃している。そういう極めてシンプルな構造だからこそ、「考え、推測する」ことこそが、唯一の楽しみになるのです。

宇宙の大星雲を頭に思い浮かべつつ、一体モノリスはどこからやってきて、何をしようとしているのか想像していると、脳内にドーパミンが放出されていくような感じさえします。考えることが快感になる。私の場合、そんな映画は後にも先にも、この映画しかありません。ヒトザルが放り投げた骨が宇宙船に取って代わるあのシーンは、多くの方が語っているように映画史上に輝く名シーン。ただ骨が宇宙船になった、それだけのことでここまでイマジネーションをかき立てられるんですから。次にもう一度見たら、きっとまた違うレビューが書けるでしょう。何度見ても、いろんな見方ができる、すごい映画です。


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野菜の花

2006-06-08 | 野菜作りと田舎の食
私の大好きな小説に、宮本輝の「流転の海」というのがあります。野菜の花の写真を撮りながら、主人公松阪熊吾が息子の伸仁に心斎橋の居酒屋で耳にした話を聞かせてやる回想シーンを思い浮かべました。

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「こないだ心斎橋の飲み屋で、誠に含蓄のある話を聞いた。人相とか、その人間がもっちょるたたずまいというものの大切さについての話じゃった。」と熊吾は言い、田園を見渡して、遠くにキュウリの畑とおぼしきところをみつけてそれを指差した。
「野菜の花っちゅうのはじつに可憐で品があって美しいもんじゃという話題から始まってのぉ…」とつづけた。
 居酒屋の主人は、その野菜の花の美しさは、人々に季節の味や栄養をもたらし、人々の役に立つ働きとか使命を担っているが故に天から与えられた徳のような気がすると言った。
 そうとでも解釈しなければ、あの野菜の花の可憐な品の由来は説明できない、と。
 すると客は強く同意し、人々を楽しませ、人々の役に立ち、人々を癒すために生まれたからこその品格が小さな花にも厳と存在するならば、人間もまた同じではあるまいかと言った。そしてそれは見事なまでに人相にあらわれるのではないだろうか、と。(中略)
 人間の相、そして目の深さは、その人の心根や教養や経験や修練や、とりわけ思想や哲学といったものに培われていくもので、決して生まれつきのまま不変であったり、また毀誉褒貶によって変化するものでもない。品も徳も、それによってもたらされる人相も目の深さや力も、野菜の花と同じく、人々のためになるかならないかの、その存在の意義に依っているのかもしれない……。

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「流転の海」シリーズには、我が意を得たり!と思わず膝をぽんっと打ってしまう人生論がたくさん出てきます。この一節を読み、なるほど世の中が野菜の花のような人間ばかりならよいのになぁとつくづく感じました。最後にトマトの花と茄子の花を。(冒頭はじゃがいもの花です)可憐ということでは、スナックえんどうの花もぴったり来ますね。






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ニゲラ

2006-06-07 | 四季の草花と樹木
じいーっと見ると、不思議な花。真ん中の造形がとてもユニークですね。トケイソウと雰囲気似てませんか。

私はこの花のふわ~とした雰囲気が好きですね。葉も細くて、ふわふわしてるし、涼やかです。
ニゲラと言えば八重咲きのものをすぐに思い浮かべるんですが、一重もあるんですね。


こちら薄青色の一重のニゲラ。まだ中心部分が咲ききってません。
この中心部が、ビヨヨヨヨーンと開くとですね、


このようになるのですね。なんか昆虫の足みたいだな。こちらは八重咲きの白です。

さて、もともと二ゲラという花について、私はハーブ図鑑でお目にかかったのが最初でした。でも、どこがハーブなんだ!?と思い、今回ちょっと調べてみると、種の香りが強いので、ドライハーブにしたりするようです。ニゲラと同種のものにブラッククミンというものもあり、これは種をすりつぶしてスパイスにするようですね。確かにクミンって、カレーに入ってますよね。和名が「クロタネソウ」ですから、とにかく種がポイントってことですね。種ができるまで、じっくり観察しようっと。



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イチゴ、キターーー

2006-06-06 | 野菜作りと田舎の食
 昨夕、第一次収穫祭を執り行いました(笑)。やっと、やっと赤くなったイチゴたち。5月は本当に冷え込む日が多かったので、なかなか赤くなりませんでしたが、6月に入ってようやくです!

思い起こせば、花が咲いたのが4月19日。結構、かかったなあ。

「畑一面、真っ赤な宝石箱や~by彦麻呂」といきたかったのですが、そこまでには及ばず。でも、いいのです。採れただけで。


遠めに見るとこんな感じ。緑の中にちらほら真っ赤なイチゴが見え隠れ。もっと熟してから採った方が甘いのかなーと思いましたが、鳥などの動物に食べられたらかなわん!というわけで、とりあえず第一陣出動させることに。

もともと「とよのか」だか「女蜂」だか、ひと苗300円くらいするいい苗を植えたので、上手に育ったところは、ほらこんなにイチゴ、イチゴしたきれいな実がなっております。



あー、息子早く学校から帰ってこないかな~。やっぱり先に取ったらがっかりするやろうしなぁ。と夕方になるのが待ち遠しい。

で、帰宅したのもつかの間、ランドセルを玄関に置いて、速攻野球しに出かけてしまった…。そこいらの野っぱらでえんえん野球をし、ああ、もう日が暮れちまうぜ~という時間になってようやく帰宅。

「イチゴ狩りするぞ!」というオカンの号令の元ようやく開始。


「結構よーけー、あんなー」と二人で黙々と採り続ける。で、とりあえず赤くなっているものだけ採って、「182個」ありました!(数えたんかいな、笑)

早速、みぞこで洗ってもぐもぐ食べる。う~ん、旨い!酸っぱいのもあれば、甘いのもあって、味はまちまち。でも、無農薬で採れたてですから、ビタミンCもたっぷりだわ!散々楽しんでから、家に持って入り、流しで洗う。


おおー、なかなか豪華じゃのぉ。甘さは、お店で売っているものと比べると、まだまだ足りない。ということは、ジャムかな?ううむ。でも、このまま食べる方がなんか贅沢気分満喫って感じじゃない?しばらくこのまま、置いておこうっと。もっともっと甘くなるかも知れないしね~。


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