うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

〈東京電力廃炉資料館〉に行く。

2023年02月26日 04時56分35秒 | 東日本大震災のこと
短い2月ももうすぐ終わり、わたしは先日、福島県双葉郡富岡町にある〈東京電力廃炉資料館〉に行ってきた。この日は、春晴れで終日強風気味だったが、車高のあるわが軽自動車も揺さぶられておぼつかいが国道の下道をトコトコ進む。昨年には双葉町内にある〈東日本大震災・原子力災害伝承館〉には人も連れてだが、合計して、二度ほど拝観してきた。
 ここで、数年来、原発の問題について私なりに考究してきたものである。それを以下に記していきたい。
 位置は第一原発の1,2,3,4号機は大熊町内で今回、全部被災した、5,6号機は双葉町にある、(7,8号機は建設が中止された。)いづれも太平洋の外洋に面しているのだ。ちなみにここで付け加えると日本の原発はすべて外洋の海岸に沿って作られている。 
 当初から、国と東京電力は30年から40年かけて、廃炉作業とは燃料に次いで燃料デブリ取り出すことを目的としている。最終段階は第二原発も含めて廃炉にし施設を解体し更地にする計画だ。
 また、近くに設置されている汚染土壌の中間処理施設も同じタイムラグにある。
 わたしは最初の2号機の水素爆発の映像はテレビ画像で覚えている。3月12日、この時の天候つまり風向きが東北や関東圏内に放射能汚染を広めた。それが一箇月以上にわたった。このことは当時の天気図の風配図で確認できる。実は遠く離れたわが故郷の岩手県南部にも被害を受けたものである、今でも地元では過敏になっているありさまだ。ほとんど、悲しい話だが、結果的には現実的に風評被害が多いと思われる。
 当地や常磐高速道路でよく見かける放射能モニタリングポストは悲しい指標である。

 ALPS(アルプス)処理水とは、放射能にも色々種類があるが、ここの多核種除去設備で再三にわたり浄化処理されたものである。特に強い放射能の中でも自然状態ではなくなるまでに30年とされる セシウム137、(ストロンチウム) の除去が最大の課題になっている。自然界に多いトリチウム(三重水素)については現代でも除去技術が確立されておらず、そのままでも被害は少ないとされる。
 放射能汚染された燃料の除去、次に燃料デブリが残っている場合その発熱を冷やす目的で水道水を用いるが、加えて立地地盤内の地下水や海水が流入する。それを遮断するために陸側遮水壁(凍土壁)や海側遮水壁(鋼管杭か)が設けられた。その処理水の量は、対策前は540㎥/1日であったが、現在は140㎥/1日とされて、溶接型タンクへ貯められる。それを薄めて海洋に排出する。タンクは満杯に近くその先の処分がもとめられているのだ。
 一昨年の日本政府の決定事項である処理水の海への放出は近々始める予定になっている。
 実は現場近くでわたしは働いているが、この日の資料館での説明では廃炉作業での危険な作業労働者は一日あたり3,000人から4,000人とされているが、夥しい数の大型の観光バスで搬送されているのを日常的に見かける。それは出身が地元というよりも他県からの派遣労働者が多くを占めるだろう。またついでに言うと、同町内の坂下ダムからの冷却用の350Φの埋設した導水管が現場を通過している。

 以上、東日本大震災の発生以来、わたしは個人的に若干の現地踏査、色々な資料やレポートを収集し読んできた。それでもなおかつ、ここでの内容は極めて上っ面な理解で恐縮するが、事実誤認や言い方がおかしいのであればご指摘願いたい。
今回の参考資料:【廃炉の大切な話】 経済産業省資源エネルギー庁 編集発行
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