隣の町に熟女バンドがいるというので、昨夜はスケベ心を出して練習を見学してきました♪
おぉ、かなり上手いんですねぇ~。予定されているイベントでは共演することになりますが、またまた下心をミエミエにして、ジョイントも提案しておきました、ふっふっふっ♪
ということで、本日は――
■Basie One More Time / Count Basie (Rorlette)
カウント・ベイシーのオーケストラは何時の時代の演奏もゴキゲンですが、私が特に好きなのは、1950年代からの所謂モダンベイシー期です。
フレディ・グリーンのリズムギターを要にした強靭なリズムセクションに、一騎当千のブラス&リード陣、さらに優れたアレンジャーを起用した当時のバンドは、名盤をどっさり残していますが、本日の1枚はクインシー・ジョーンズが全篇に作編曲を担当した必殺の出来栄え♪
録音は1958年、メンバーはジャケットに記載が無いので、あくまでも推定ですが、カウント・ベイシー(p) 以下、ジョー・ニューマン(tp)、サド・ジョーンズ(tp)、ソニー・コーン(tp)、スヌーキー・ヤング(tp)、ヘンリー・コーカー(tb)、ベニー・パウエル(tb)、アル・グレイ(tb)、マーシャル・ロイヤル(as)、フランク・ウェス(as,fl)、フランク・フォスター(ts,fl)、ビリー・ミッチェル(ts)、チャーリー・フォークス(bs)、フレディ・グリーン(g)、エディ・ジョーンズ(b)、ソニー・ペイン(ds) が主力と思われます――
A-1 For Lena And Lennie
いきなりスローで芳醇なバンドアンサンブルが、たっぷりと楽しめます。あぁ、このふくよかな響きに浸っていると、ジャズを好きで良かった♪ と思わざるをえません。
曲は有名な歌手のレナ・ホーン夫妻に捧げられたジャジーなメロディが素晴らしく、アドリブパートの中心はジョー・ニューマンが魅惑のミュートトランペット♪ また、こういうテンポでのフレディ・グリーンのリズムギターも、たまりませんねぇ~♪
A-2 Rat Race
一転してリズム隊がリードする、ベイシー楽団が十八番のグルーヴが満喫出来るアップテンポの名演です。
クインシー・ジョーンズのアレンジはファジーな魅力というか、アドリブパートとバンドアンサンブルが自然体で融合していて、作り物という感じがしません。
あぁ、それにしてもリズム隊の物凄さ! フレディ・グリーンは天才です!
A-3 Quince
これまたミディアムテンポのグルーヴィな名曲・名演! フランク・ウェスのフルートも冴えわたりですが、ジョー・ニューマンのミュートトランペットも味わい深いところです。
全篇に漂うリラックスしたブルースフィーリングは、素晴らしい限りだと思います。思わず指パッチンの世界♪
A-4 Meet B.B.
R&Bやロックンロール感覚も入れたクインシー・ジョーンズの作編曲が最高で、しかもベイシーバンドの持ち味を極限まで発揮させた名演になっています。
彩り豊かなバンドアンサンブル、フランク・ウェスのフルートやヘンリー・コーカーのトロンボーンによるアドリブも素晴らしく、もちろんフレディ・グリーンのリズムギターも痛快な響きなんですねぇ~~~♪
ジョー・ニューマンとサド・ジョーンズのミュートトランペット対決も楽しいところでしょう。
A-5 The Big Walk
如何にもカウント・ベイシーらしい、図太いスイング感が楽しい演奏です。ベイシー親分のブルースピアノとフレディ・グリーンの鉄壁リズムギターがある限り、バンドはどこまでもグルーヴして止みません。、
B-1 A Square At The Roundtable
豪快にブッ飛ばすアップテンポの熱演で、相変わらずフレディ・グリーンのギターが心地良く、バンドアンサンブルもジャズの楽しさに満ちています。
テナーサックスのアドリブは、多分ビリー・ミッチェルでしょうか? するとアルトサックスのソロはフランク・ウェス?
B-2 I Need To Be Bee'd With
これもブルースですが、スローミディアムのテンポをきっちりとスイングさせていくベイシーバンドの本領が楽しめます。
トロンボーンのアドリブはアル・グレイ♪ オトボケと言うよりはユーモラスな雰囲気が、実に和みます。王道路線のホーンアンサンブルは、クインシー・ジョーンズが分かっている証でしょうねぇ。
B-3 Jessica's Day
クインシー・ジョーンズの愛娘に捧げた、これも楽しい名曲ですが、フランク・ウェスのフルートが、やはり素晴らしいと思います。
B-4 The Midnight Sun Never Sets / 真夜中の太陽は沈まず
クインシー・ジョーンズの作品中では有名な名曲ですから、ここでの名演も保証付きです。スローで豊かな響きのバンドアンサンブルに彩られ、マーシャル・ロイヤルの甘いアルトサックスが、たっぷりと歌ってくれるのでした。
B-5 Muttnik
オーラスは、またまたグルーヴィな演奏が存分に楽しめます。かなりレイドバックした雰囲気とはいえ、メリハリの効いたアンサンブルが見事で、特にサックスセクションの充実ぶりは驚異的でしょう。
アドリブパートではジョー・ニューマンのミュートトランペットが最高ですし、アル・グレイのトロンボーンにも和みます。
ということで、特に凝ったことはしていないのに、心底グルーヴィなリズム隊の凄さは怖ろしいばかりで、もちろんフレディ・グリーンの天才性に乾杯!
それがベイシーバンドの魅力と底力でしょうし、またそれを完全に活かしきったクインシー・ジョーンズのアレンジとプロデュース能力は、やはり素晴らしいと思います。
ガイド本には紹介されていることは少ないかもしれませんが、全篇が捨て曲無しの充実盤♪ カウント・ベイシー入門用としても最適かもしれません。