OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

金沢の雨の思い出

2021-08-19 16:04:52 | 歌謡曲

金沢の雨 / 城之内早苗 (CBSソニー)

城之内早苗は説明不要、あの「おニャン子クラブ(フジテレビ)」出身の演歌歌手というだけで記憶されている感もありますが、今日に至るも息の長い活動を継続しているだけあって、なかなか表現力に個性があるシンガーかもしれません。

しかし、そんな事を書いてしまったサイケおやじにしても、最初は軽く見ていたのが本当のところであり、昭和61(1986)年のソロデビュー曲「あじさい橋」が大ヒットした結果にしても、前述した「おニャン子」の御威光ゆえの事!

なぁ~んて、決め付けていたわけですが、それが……、そ~でもないなぁ~~、と思わされたのが本日掲載のシングル盤A面曲「金沢の雨」でありました。

ただし、これが発売されたのは、これまでも度々述べてきたサイケおやじの島流し期間中だった昭和62(1987)年10月ですから、異郷の地で実際に聴けたのは同年末、故郷から届いた支援物資の中に入っていたカセットコピーの中の1曲だったわけでして (^^;

つまりは、所謂「望郷の念」が作用していたのか……?

と問い質されれば、全否定するのは嘘になりましょう (^^;

なにしろ、その島流しを宣告されたのが同年初頭、ちょうど金沢への出張の最中だったというわけでして、予測はしていたんですが、何も旅先へ連絡してくるこたぁ~~、ないだろぉ……、と無慈悲な境遇を嘆いた記憶は今も鮮明ですからねぇ……。

で、肝心の「金沢の雨」は作詞:秋元康&作編曲:見岳章が提供した、ちょいとモダンな(?)ご当地歌謡という感じで、城之内早苗の歌唱も幾分細い声質による節回しが、如何にも曲想に飲み込まれた(?)雰囲気が濃厚なんですが、中盤以降のジワジワと盛り上げていく感情表現、そして終盤での張詰めた声の使い方は、彼女の歌謡魂が本物という証なんじゃ~ないでしょうか。

まあ、このあたりは既に述べたとおり、サイケおやじの感傷が作用した思いなんでしょうが、気分や環境の変化の中で耳にする音楽ってのも、忘れ難い印象を残してくれるわけでして (^^;

そして帰参が許された7年後、その間の空白を埋めるべく勤しんだ中古屋での猟盤活動においては、優先度も上位の1枚でありました (^^)

また、その過程で知り得た情報によれば、城之内早苗にはメジャーデビュー以前に地元茨城において吹き込んだインディー盤があり、それには寺内タケシが作曲やバックの演奏に関わっているという事ですから、ぜひとも欲しい!

それが叶わずとも、一度は聴いてみたいと願っております。

ということで、人其々に様々な思い出が作られていくのは、生かされている喜びでありましょう。

それを粗末にせず、一期一会の気持ちが心の豊かさに繋がっていくのであれば、そこまで自意識過剰にならずとも、好きなものを追求する言い訳にはなるんじゃ~ないでしょうか?

そんな姑息なことを考えてしまうが、サイケおやじの本性というわけです (^^;

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする