OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

リリーズの早すぎた登場と退場、そして復活

2013-11-20 15:45:34 | 歌謡曲

パパ キケン ! / ザ・リリーズ (東芝)

奈緒美と真由美のリリーズはザ・ピーナッツの正統を継ぐ双子デュオとして、所属の渡辺プロから正式デビューした昭和50(1975)年には14歳でしたから、今で言うところのジュニアアイドルでありました。

しかも当時のアイドル歌手であれば、それも必須の仕事のひとつであった水着姿の披露はテレビや雑誌グラビア、時には営業のステージにおいても普通に行われていたのですから、リリーズが所謂ロリマニアからの熱視線を集めていた事も間違いの無い事実です。

とにかく可愛らしかったんですよねぇ~、彼女達は!

そして皆様ご存じのとおり、同年には「好きよキャプテン」の大ヒットもあって、テレビでは歌番組の他にバラエティやドラマにも登場する等々、なかなか堅実にアイドル路線を歩んでいたと思います。

ただし、それゆえにキャリアを重ねる=齢を重ねるというのは試練の道以上に避けられない現実だったのでしょう、本来ならば全盛期となるはずの二十歳前には人気が落ちてしまい、第一線からリタイア……。

以降はそれでもアニメや特撮関連のテーマ曲を歌ったりしていたようですが、お笑いのネタにされていた事は、特にファンでもなかったサイケおやじにしても、些か胸が痛む思いでしたねぇ。

つまりそれだけリリーズのデビュー当時からの3年ほどは、憎めない愛くるしさがあったというわけで、例えば昭和52(1977)年に発売された本日掲載のシングル盤ジャケ写をご覧くださいませ。

ミニスカにブーツ、ロリ体型に素朴な可愛らしさ♪♪~♪

という野郎どもの急所を直撃するポーズも含めて、これぞっ! リリーズの魅力が凝縮された傑作ショットが用いられているんですねぇ~♪

告白すれば基本的にロリ趣味が無いサイケおやじにしても、これには持ち前のスケベ心を動かされてしまったほどですから、マニアの心情は如何許りか!?

てなもんでしょうかねぇ~♪

ちなみに肝心の楽曲「パパ キケン!」は作詞:伊藤アキラ&作曲;宮川泰、そして編曲:萩田光雄の名トリオですから、案外と大人っぽい歌? という推測を裏切るが如き、極言すれば子供の目から見た両親の生活態度!?

飲み歩いているのか、あるいは仕事の接待等々で面従腹背しているのかは定かでないにしろ、とにかく帰りが遅いご亭主に機嫌が良くない母親の醜態を眺める子供の視点は、かなり鋭いような、お気楽なような、当たり前の微笑ましさがあります。

ということで、実はリリーズは現在でもライプステージをメインに堂々の活躍中で、最近は往年のアイドル達と「同窓会」と称する懐メロ巡業をやっているポスターを見かけました。

また、知人からの情報によると、リリーズ単独のステージでは、洋楽のカパーや新しいオリジナル曲も披露するそうで、それがなかなか音楽的に質の高いレベルという話です。

う~ん、そう思えばリリーズは早すぎたジュニアアイドルであり、もしもそっち方面のイメージ映像ソフトが人気を集めている現代にデビューしていたら、さらに大きなブレイクがあったかもしれません。

そしてもちろん大人の女性デュオとして、そのまんま第一線に留まり、持ち前のユニゾンボーカル&コーラススタイルを活かせる音楽的活動が前向きに行われていたら?

というレバタラの気持は隠し様もないわけです。

機会があれば、リリーズの現在のライブに行ってみようかなぁ~~。

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センチメンタル・シティ・ロマンスが好きなんですよ

2013-11-19 15:50:58 | 日本のロック

暖時 (くつろぎ) c/w あの娘の窓灯り / センチメンタル・シティ・ロマンス (CBSソニー)

このジャケ写の雰囲気は如何にも当時の我国ロック喫茶、あるいはそんなジャンルの音楽をBGMというには大き過ぎるボリュームで流していた飲み屋の風情であります。

もちろん時代は1970年代中頃、洋楽ではウエストコーストロックが主流になりつつあった頃ですから、日本のバンドだって、そこに向かって一直線!

と書きたいところなんですが、実際のところ、東京ではハードロックやブリティッシュロックが主流であり、対する(?)大阪~関西地区はブルースやソウルっぽいバンドが台頭していたのですから、その中間地点の名古屋こそが、ウエストコーストロックに相応しかったのかもしれません。

昭和50(1975)年に掲載シングル盤を出したセンチメンタル・シティ・ロマンス=通称センチは、まさに名古屋で誕生したウエストコーストロックの日本的発展系に属するバンドであり、基本的には日本のロックを作ったとされるバンドのひとつ、はっぴいえんどの影響がなかなか大きい事は隠し様もありません。

つまり歌詞は日本語が多く、演奏はカントリーロックやタイトなファンキーロックも取り込んだ、なかなか汎用性の高いスタイルでしたから、必然的にバンドとしての上手さも流石と思わされたものです。

それはレコードデビューの実質的なお墨付きを得た昭和50(1975)年秋の「Aロック全国大会」での優勝はもちろん、それ以前から西日本ばかりではなく、東京周辺でも様々なライプイベントへの出演で明らかにされていましたが、まだまだ「ニューミュージック」なんていう便利な業界用語がなかった頃ですから、ライプの実力こそがバンドのロック魂を堂々と披露する手段でありました。

いゃ~、幸いにも当時、初期センチのライプに接することが出来たサイケおやじは羨望と尊敬に身も心も震えた瞬間が確かにありましたですよ。

と書いたのも、当時のサイケおやじは呑気な学生時代のど真ん中、入れてもらっていたバンドではドゥービー・ブラザースや欧米ハードロックのコピーをやっていたんですが、個人的にはジミヘン風ギター入りのアイズリー・ブラザーズみたいな路線を気持良く思っていたんですから、まさにセンチの登場は目からウロコ!?

はっぴいえんどが当時は未だフォークに分類されていた事も含め、いよいよセンチが日本語による本格的なウエストコーストロックをやっていた事は、大きな衝撃であり、確か元はっぴいえんどのメンバー達からも弟分(?)として認められていたと言われています。

で、肝心のメンバーは告井延隆(vo,g)、中野督夫(vo,g)、細井豊(vo,key)、加藤文敏(b)、田中毅(ds) の5人組が初期の顔ぶれで、掲載シングル盤はおそらく2枚目の発売になるのでしょうか、収録曲は両面共にデビューアルバムからのカットになっていますが、冒頭に述べたとおり、当時の雰囲気を今に伝える文化遺産的な価値から、本日ご紹介した次第です。

もちろん楽曲の充実度は言わずもがな、まずA面「暖時(くつろぎ)」は中野督夫が自作した、これぞバンド名どおりにシティ感覚が隠し味になった和製ウエストコーストロックの決定版!

如何にものベダルスチールギターやエレピが心地良いんですねぇ~♪

一方、B面収録の「あの娘の窓灯り」は作詞:竹内正美&作曲:中野督夫による、今に至るもセンチの人気曲のひとつで、ハートウォームなボーカル&ハーモニーと演奏の妙が、幾分虚無的なメロディを肯定的にしてしまうあたりの手練手管が素晴らしいんですよ♪♪~♪

ちなみにアレンジは全てバンド自らがやっているようですが、こうなってみるとプロデュースに加担した細野晴臣の深淵な策謀にも注目が必要かもしれません。

ということで、何度かのメンパーチェンジはありましたが、現在でも地道に活動を続けるセンチメンタル・シティ・ロマンスは、やっぱり基本的に上手いバンドであり、だからこそ他のシンガーのバックやレコーディングセッションの仕事も多かったのです。

しかし決してセンチは「職人バンド」なぁ~んていう言葉では括れません。

常に自分達の信じる音作りを優先させていたに違いない、その魂がロックか否かは別にしても、きっちりケジメはつけていたバンドだと思っています。

何よりもホノボノとしてファンキー、明るくてマイナーな感情の機微を演じ続けるセンチの歌の世界は、サイケおやじが大好きな日本のロックでもあるのです。

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診断下る

2013-11-18 16:11:44 | Weblog

ついに来るべきものが来た……。

定期健診の結果で、心臓に僅かな疑念有り?

と言われてしまっては、観念する他はありません。

それはサイケおやじの父は狭心症でニトロを常時携帯、母はペースメーカーを入れたサイポークですからねぇ、その遺伝を思えば、不整脈の疑いも不思議ではありません。

とりあえず心配は無いようですが、最近は体力が落ちいているし、ストレスも上手く発散出来ないという状況では、来るべきものは拒まず!?

自然体を自分に言い聞かせています。

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低血圧のブル~ス

2013-11-17 15:00:27 | Weblog

持病の肋間神経痛が悪化して、臥せっております……。

おまけに今回は後頭部~則頭部も神経痛、しかも血圧が下がって、103~76ぐらいですから!?

とりあえず明日は定期健診日なんで、ちったぁ~救われることを願うばかりです。

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憂愁の岡崎友紀を愛でる秋

2013-11-16 14:39:14 | 歌謡曲

北上川 c/w ディスク・ジョッキー / 岡崎友紀 (東芝)

そりゃ~、明るく溌剌としている岡崎友紀は最高ですけど、個人的には掲載したシングル盤のジャケ写のような、ちょっぴり愁いが滲む面立ちの彼女も大好きです♪♪~♪

もちろん発売されたのは昭和50(1975)年春ですから、岡崎友紀だって、何時までもアイドルど真ん中では通用しなくなっていた時期です。

そこで作詞:阿久悠&作曲:三木たかしが狙ったのは、極言すればガロの「学生街の喫茶店」みたいな哀愁の思い出歌謡フォークの世界という事なんでしょうか、伸びやかなハイトーンボイスをキメに用いる岡崎友紀のボーカルスタイルは決して悪くありません。

でもねぇ……。

やっぱりこの頃の彼女は、失礼ながら迷っていたのかもしれません。

なにしろB面収録の「ディスク・ジョッキー」がA面と同じ作家コンビによる、これがなかなかソフト&メロウなニューミュージック仕立の隠れ名曲!?

まさに岡崎友紀ならではの微妙な湿りっ気を表出させる節回しが上手いんですよねぇ~~♪

う~ん、結局は大きなヒットにならなかったシングル盤なんですが、思えば当時の彼女は歌番組の司会とかやっていながら、自らのレコードは年1枚ぐらいしか出せないという厳しい状況……。

だからこそ、この時期の岡崎友紀が愛おしく、東芝時代のコンプリート&未発表音源集が望まれるんですよっ!

これは岡崎友紀の信者やファンに共通の願いと確信しています。

ということで、なんとなく晩秋になると聴きたくなるのが、岡崎友紀の「北上川」であり、センチな秋の風情にジャストミートのジャケ写ポートレイト共々、サイケおやじは愛でる1枚というわけです。

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遭遇♪ 恋のチアガール♪♪~♪

2013-11-15 15:59:32 | 歌謡曲

恋のチアガール / ゴールデン・ハーフ・スペシャル (東宝)

久々に中古屋で血液が逆流するハイテンション!

それが本日掲載のシングル盤に出会ったサイケおやじの偽りの無い気持です。

しかも臨時の代打出張に訪れた某地方都市、昼飯前に夏の虫の如く引き込まれてしまった店での今日の遭遇こそ、文字どおり「虫の知らせ」ってやつかもしれませんし、例によって大袈裟ではありますが、神様の思し召しと思うばかりです。

で、肝心のブツについては、昭和50年代前半に活動していたセクシーグループのゴールデン・ハーフ・スペシャルが昭和51(1976)年晩秋に出した、これが素敵なオールディズ風味の歌謡ポップス決定版♪♪~♪

残念ながら出張に持ち歩いている某国性の簡易スキャナーで取り込んだジャケ写ではありますが、ご覧になれば一目瞭然、曲タイトルどおりに作詞:有馬三恵子&作曲:佐瀬寿一、そして編曲:矢野立美の狙いは当時の流行であったアメリカングラフティーっぽい雰囲気が横溢していますよ♪♪~♪

それはもちろんゴールデン・ハーフ・スペシャルが、その姉貴分として絶大な人気を集めていたゴールデン・ハーフの解散後継グループとして、エミリー、リンダ、ナンシー、トミーというハーフの美女で結成された経緯も含め、全く彼女達しかジャストミート出来ない仕上がりというわけです。

特にハーフと言うよりも、あたかも外人っぽい発音の節回しが、良いんですよねぇ~~♪

ちなみに彼女達のリアルタイムをご存じ無い皆様ではあれば、必ずや気になるであろう、そのライプステージやテレビ出演時における衣装やアクションの印象は言わずもがな、相当に美味しいものでしたよ♪♪~♪

それは期待のパンツ見せが本当に上手くて、個人的にはなかなかハッキリとは見せてくれない時間、つまり見えそうで見えないというモヤモヤ&イライラが高じた次の瞬間という最終場面に至った時、グッと視覚と脳裏に焼き付けるが如きモロパンの威力は絶大!!

あぁ~、それは所謂着エロの至極であり、当然ながら青少年の煩悩と欲望を刺激しつつ、雑誌グラビアではキワドイ水着等々、サービス満点の姿勢も堅持していたんですから、今となっては感謝する他はありません。

しかし、だからと言って、一番大切な「歌」の仕事に関する部分が置き去りにされるのは、好ましくありません。

幸いにも現在、ゴールデン・ハーフ・スペシャルが残した音源はそれなりにCD復刻されていますので、なかなか楽しめるはずと思います。

そして願わくば、彼女達の映像も復刻されんこと強く望んでいます。

ということで、シビアな仕事の出張も、サイケおやじは「猟盤の旅」と思うことで乗り切って来た前科があり、これからもその意味付けを捨て去る事は無いでしょう。

それじゃ~なけりゃ、とっくに投げ出している事案さえあったんですから、趣味や嗜好は大切なものと心底、思っているのでした。

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代打の心構え

2013-11-14 14:25:53 | Weblog

臨時出張で、本日の1枚は休載、ご理解願います。

同僚が例の大災害でフィリピンに向かったための代打なんですが……。

なぁ~に、突然とはいえ、被災地よりは平穏ですからねぇ、文句なんか言えません。

週末に戻りますね。

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この歌を聴ける運の良さ

2013-11-13 15:23:58 | 歌謡曲

運がよければいいことあるさ / 堺正章 (日本コロムビア)

最近はそれほど言われませんが、堺正章のボーカルこそ、歌謡ソウルのひとつの典型と確信させられるのが、本日掲載のシングル盤A面曲「運がよければいいことあるさ」だと思います。

もちろんコテコテに真っ黒じゃ~ありませんし、特段のブル~スフィ~リングを打ち出してはいませんが、アーバンソウルというか、ちょうどこれが発売された昭和47(1972)年初夏には世界的流行になっていたニューソウル、そしてプレAORのサウンドが見事に歌謡曲へ変換転用されたのが、この歌に聴かれる堺正章ならではのソフトな語り口の節回しです。

と書いてしまうと、何がソウルフル=黒人歌謡なのか?

等々、混迷する文章はサイケおやじの欠点が露呈するところではありますが、そもそもスパイダース時代から堺正章は黒人R&Bのカパー曲を演じては、GS屈指の黒っぽいお洒落感覚を表現していたボーカリストであり、所謂クールでイカシた歌唱がハートウォームな味わいとして伝わるところに真骨頂!

ですから、AORと言うよりも、むしろニューミュージック的な味わいが堺正章の歌謡曲の持ち味であるとすれば、作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平という、まさにリアルタイムのヒットメーカーコンビが書いた作品がジャストミートするのは当然が必然でしょう。

そして極言の元ネタ探しに勤しめば、おそらくはモータウン帝国から独立したソングライターチームのホーランド=ドジャー=ホーランド、通称H-D-Hが子飼のハニー・コーンが同時期に大ヒットさせていた「The Day I Found My Self」が、それじゃ~ないですかねぇ~。

なにしろイントロ~Aメロが言い訳無用のモロパクリですし、ホーンセクション&オーケストラのアレンジそのものだって、クリソツですからねぇ~、流石は筒美京平先生が自らの趣味性を吐露した、確信犯的傑作と思えば失礼千万は百も承知、ただただ感服するのみなのがサイケおやじの変わらぬ立場です。

うん! だからこそ、好きなんですよっ! この時期の堺正章の歌がっ!

ということで、ジャケ写に登場している堺正章のファッションや髪型が懐かしの雰囲気を増長させている事も含め、なにか甘酸っぱいような感覚が蘇ってくるのが、この「運がよければいいことあるさ」です。

派手さはありませんが、こういう歌こそが何時までも親しまれていく昭和歌謡曲の良さの証明かもしれないと思うばかりです。

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秋の冷たさも、なんのその!

2013-11-12 14:32:49 | 歌謡曲

めっきり冷たくなりました / キャッツ・アイ (ユニオン / テイチク)

秋こそ長くあって欲しいのに、今年はアッという間に冬へ突入モード!?

1ヵ月ほど前には冷房入れたほどだった事を思えば、やっぱり自然環境は異常なのでしょう。

フィリピンを襲った超強力台風にしても、まさにそれを痛感させられる大惨事ですよねぇ……。

さて、そこで急に聴きたくなったのが掲載シングル盤A面曲「めっきり冷たくなりました」と言えば、あんまりにもベタなんですが、それもサイケおやじの正直な気持ちです。

歌っているキャッツ・アイは皆様ご承知のとおり、ピンク・レディーのライバルとして、その下品な部分を拡大解釈するセクシー優先主義のコンビと思われがちですが、同時に確かな音楽的実力も認められるべきでしょう。

それは作詞:伊藤アキラ&作曲:森雪之丞というベテラン&新鋭ソングライターコンビが書いただけあって、如何にも発売された昭和52(1977)年秋の流行であったオールディズ趣味と分かり易い歌謡ポップスの曲構成に加えて、意味深な歌詞の面白さがありましたから、それなりにヒットした名曲であり、しかもキャッツ・アイのナナ=山中奈奈とノン=大谷親江のハーモニーワークも絶好調!

ちなみにこれはスタジオレコーディングですから、それが出来るんでしょう、という認識はちょっぴり間違いであり、キャッツ・アイを実力云々で語る場合にはステージライプやテレビ出演時にも、なかなかハーモニー&コーラスが上手かったという実情は、多くのファンや歌謡曲マニアに知られるところです。

ただし、それは両刃の剣というか、ストレートな気分で彼女達に接していれば、歌よりもアクションやルックスに強く惹きつけられるのがリアルタイムの真相でありました。

もちろんそれはサイケおやじ、及び同世代の皆様にとって、幸せを感じるところに他なりません♪♪~♪

ということで、あらためて掲載のジャケ写を眺めてみれば、およそ秋らしくない衣装で微笑むキャッツ・アイには、必ずや煩悩を刺激されてしまいます。

うむ、これが昭和の芸能界の底力!

そりゃ~、今だって、短いスカートで集団踊りと口パクのパフォーマンスを見せているグループは人気を集めていますが、正確にはそれしか見るものが無いという「甘えの構造」を放置してはなりません。

売れるためには何でもやって、それが「芸能」という大義名分で許容されていたからこそ、キャッツ・アイも堂々とブレイク出来たのですから!

良い時代だったの一言では、到底表現しえないエネルギーがあればこそ、冷たい秋も乗り切れたというわけです。

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粋な大阪の慕情

2013-11-11 15:46:58 | 歌謡曲

大阪慕情 / 渚ゆう子 (東芝)

大阪と言うと、何故か今では「コテコテ」というイメージが強いわけですが、実際の関西人の皆様がどのように思っておられるのか、そうではないサイケおやじには知る由もありません。

しかし個人的には大阪は決して嫌いな街ではありませんし、むしろハートウォームな雰囲気や雑多なパワーには感じ入るところが少なくありません。

もちろん関東甲信越に生まれ育ちの皆様であれば、薄味と言われる食べ物についても、サイケおやじはそれほど合わないとは思いませんし、所謂「くいだおれ」と称賛される「大阪の味」、「大阪の食べ物」には好きなものがどっさりあります。

あぁ、そういえば現在放送中のNHK連続朝ドラ「ごちそうさん」は、大阪に嫁いだ東京生まれの新妻が、いろんな味を探求する苦労話ということで、舞台設定の大正時代の風俗世相も含めて、なかなか興味深いところもあるみたいなんですが、当然ながら、ほとんど観ていないので、これは後々のお楽しみでしょうか。

さて、そこで取り出したのが本日掲載のシングル盤で、A面収録曲「大阪慕情」そのもののイメージを描いたイラストは、ご存じ、滝田ゆう♪♪~♪

また歌っている渚ゆう子にとっては、十八番の「慕情」シリーズのひとつとして昭和52(1977)年に出した、これがなかなか粋なジャズ歌謡なんですねぇ~♪

全く冒頭に述べた「コテコテ」なんてイメージとは程遠い、オールドタイミーな歌謡スイングとでも申しましょうか、それは作詞作曲を担当したみなみらんぼうの得意技でもありますし、千代正行のアレンジも正統派ですから、大阪ミナミの飲み屋の雰囲気が温かく滲む、せつない人情の一場面を演出していますよ♪♪~♪

というか、実はそのオチも楽しく、ありがちで、実はそんなには有り得ない歌の世界の哀しき面白さという事でしょうかねぇ~~♪

思えばサイケおやじは昭和50年代末頃、年間を通じて80日ほど、大阪や神戸あたりに出張していましたので、共感もあるわけですが、それにしても渚ゆう子の物分かりの良い歌い回しは、流石と思うばかりです。

ということで、何を基準(?)に「コテコテ」と言うのか?

そもそも「コテコテ」という言葉は関西弁なのか?

等々の素朴な疑問が解消されずとも、実は特有の「粋」が「浪速の人情」という素敵な世界を作り出す源と思えば、この「大阪慕情」もシミジミと身に滲み入るのでした。

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