九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

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中国脅威論     落石

2009年10月09日 14時53分40秒 | Weblog
日本のなかに中国は脅威だとする漠然とした気分があるように思われる。
これは、中国は脅威だとして、間接的な利益を得る人たちがいて
そういう言説を流通させていることはあるだろうが、
そればかりでなく、私を含む普通の人たちのなかにも漠然とした脅威を
中国に感じている人もいそうである。

脅威論の震源地のひとつにアメリカがある。
アメリカにとって、中国は脅威であろうか?
軍事的には全く脅威とは考えられない。
経済的には、脅威となりうるだろうか?
アメリカは日本の経済力を利用したように、利用しようとしているが
簡単ではない。
そういう意味では、脅威ではあるが、経済的には持ちつ持たれつの関係を
重視しており、中国も同様。
近い将来、経済的な利害の対立が起る可能性は小さい。
(いずれは起るかもしれないが)

アメリカが脅威に感じていないのに、日本では、なぜ、脅威論が根強いのか?
日本人の深層心理が映っているような気がする。
日本は60年前の戦争、とくに中国との戦争について、
きちんと整理してこなかった。
正確に言えば、日中の間で、この問題が整理されてこなかった。
日本は中国に対して悪いことをしたという気持ちが、どこかに残っている。
中国とキチンと和解できていない。
お互いに、心の整理が出来ていないのでは?

それが、深層心理のなかで、裏返しになって、
脅威論に、エネルギーを与えているのでは?
この感情を、放置したままで、時間が解決してくれるだろうか?

鳩山さんは、韓国を訪問、東アジア共同体を提唱しているが
共同体の構築と同時に、
過去のわだかまりを解消する政治的なセレモニーは
どうしても必要かもしれない。



コメント (18)
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新政権の威力(4) 「道路族巣窟の消滅」を考える  文科系

2009年10月09日 00時21分00秒 | 国内政治・経済・社会問題
初回に書いたこの連載の趣旨をもう一度載せます。
【 みんながおおいに感じていることのはずなのに、案外ここに書かれていないことがある。それは表題のことだ。「新政権の威力」。見落とされがちなこと、評価が低すぎること、マスコミの評価がおかしいと思うようなことなどを、新聞などから連載で拾っていきたい。できるだけ多くの人々と確認しあい、喜び合いたいからである。新政権の評価に関わる問題として重要であると思う 】

さて、今日の本論です。
8日の毎日5面に小さな記事ですが、こんなものがありました。見出しは「自民 党政調 大幅リストラ」と。道路調査会に絞って、要約してみます。
『 自民党の石破茂政調会長は7日、政務調査会に設置された計87の調査会と特別委員会の大胆なリストラに踏み切る方針を固めた。各部会長で新設する「政策委員会」(仮称)に政策決定の権限を集中させるのが狙い。税制調査会と憲法審議会以外は「ゼロベースで見直す」(政調幹部)こととし、与党時代に道路族の牙城だった道路調査会も、野党転落とともに廃止される可能性が高まっている 』
『 道路調査会の歴代会長は金丸信元副総裁や古賀誠元幹事長ら党内の実力者が務めてきたが、道路特定財源の一般財源化や民主党政権の高速道路建設見直し方針などに伴い、政府の道路政策に関与できる余地は少なくなっている 』

凄いものですね。僕は、これ一つだけでも新政権発足の価値があると思うぐらいです。言い方を変えればこんなことが言えましょう。昨年春、道路特定財源の暫定税率廃止を民主党が言い出し、これがいったん実現した時に「この民主党は、自民党とは違う」と考え始めなければならなかった。僕が「この2大政党、『基本』が同じではない」と思い始めたのは、この暫定税率とその前にあった「インド洋給油暫定法期限切れ、撤収」を勉強した時からでした。
しかしながら、このブログでこれらふたつの論議を一昨年晩夏から半年もの長期にわたって展開し始めた当時、こう反論する人々がいました。「民主党がこの二つを本気でやるわけがない」と。「同じ穴の狢」論者ですね。
これらの論者はこれから当面は、政治的存在価値が減ると思います。どんどん発言の場、発言の必要がなくなっていくはずですから。また、「新政権との重大な違いをみつけだそう」と務めてみても、現政権がこれだけのことを成していくのですから、国民からこう思われるのが落ちでしょう。「例によって、独善的あら探しをしている」と。多分そう思われるような違いしか見つけられないのではないでしょうか。なにしろ、社民党が入っており、「同じ穴の狢」論者が期待するような与党内対立も、決定的なものにはならないはずなのです。現政権がそれほどに革新的(自民に比べればということですが)だし、社民の意も汲もうという度量まであるのですから。何度も言うようにこれは、「参院少数の間は、社民の言うことも聞く」という便宜主義的態度ではないと僕は思います。政治に必要な一定の「公正さ」を掲げ始めているということなのだと僕は観ていますが、どうでしょうか。
こうして「同じ穴の狢」論は、予期せずして2大政党制を押し進めてしまったわけでした。幹部の情勢認識の誤りによって。「確かな野党」路線を、それで惨敗した夏の東京都議選後までずるずるとひきずってしまい、その直後に「建設的野党」と言い換えてみてももう遅かったと、歴史が証明しかけているのではないでしょうか。たとえ4年後に自民党政権に戻っても、もう昔の自民党には到底戻れませんから、今の世界恐慌のような情勢にも、つまり左翼の出番にも、完全に政治的に立ち遅れて、出番、チャンスを失ったということだと思います。

さらにまた、こういうことも言えると思います。この情勢認識の誤りの背後には、誤った理論が存在していると。ここでもそのことを言い続けてきました。国家道具説という、機械的唯物論の一種です。こんなことを期せずして暴いて見せたのも、新政権の威力の一つと言えるのではないでしょうか。こういうことも、日本では歴史的と言って良いほどの大変な現政権の威力の一つと思います。
コメント (2)
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