九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

日本サッカー急成長の出来事(その4、終回)  文科系

2008年10月09日 01時37分23秒 | スポーツ
「混戦は『ドングリの背比べ』」論は誤り

ここまで3回、日本サッカーをその急成長を示す出来事と監督の水準とから見つめてみた。これに対しては当然、こういう「流行の」反論に乗せられている方もおられよう。その2も3も「ドングリの背比べ」を示すだけではないか、と。つまり、日本の上位チームの力が落ちてきたうえに、アジアチャンピオンズリーグで疲弊するなども加わった、それだけのことではないかと。この見解は誤っている。こういう方々の視野は、短期的で、近視眼でもあるし、不勉強な感覚的なものと思う。そのことは、次のような数字、証拠を上げるだけで十分説明できる。

オシムは病に倒れる最後の時期までに、近年世界40位台中ごろだった日本を30位にまで上げた。そのピークの闘いが、その1で示したアウェーのガチンコ勝負で4点ずつとったヨーロッパ遠征の二戦である。最近の評論家たちは、ついこの前のこんな重要なゲームにも触れないで「日本の力は落ちた」などと語っているわけだ。
次に監督が岡田になって、当時の力が著しく落ちたのか。これも違うのである。以降の日本は38~34位をキープし、この10月現在は32位、基本的にはオシムの到達点を維持している。
そこで問題はこうなる。FIFAはなぜ日本を高く評価し、批判する日本の評論家たちの評価はなぜこうも低いのか。前者が正しくて、後者が誤っていることは明らかなのだが、そのことを説明してみたい。

FIFAはサッカーを、その土台から始まって全面的に見ているが、狭くて不勉強な評論家たちは極論すれば、「点が取れない」ということしか見ていないのだろう。サッカーの土台とは、止めて蹴る技術、スペースに走りながらスペースを造りボールを繋ぎ運ぶ組織的能力、視野の広さなどである。これらの力では、日本はもう世界20位に近いと、僕は思う。ただ、土台最後の最重要の力、点取り能力に欠けている。それで30位手前で足踏みしているのは明らかだ。
日本人のその足踏みには難しい原因がある。ヨーロッパ人のようなパワーがない。バティストゥータ、アドリアーノ、ファンニステルローイのようにはいかない。また、アフリカ人やブラジル人のような瞬発力が必要な敏捷性にも欠ける。現に、日本人の渡欧FWはほとんど成功していない。かろうじて例外は高原だけだが、彼でさえも個人で打開するタイプではない。それでも一定成功したのはなぜなのか? 日本人がこの足踏みから一歩前に踏み出すには何が必要なのか。それを教えてくれるのが、高原、そしてその1とその2のゲームなのではないか。つまり、日本型の組織的点取り術の創造という課題である。オシムがやったように、組織的に走りまわって集団で点を取る以外には道はないのだ。よく言われる、「個人技を磨け」とか、「裏へ抜け出よ」とかも、「集団で連携する点取り術」の中に位置づけるべきということだと思う。

その1が教えているのは、こういうことだろう。僕が評価する評論家・相馬直樹は、その1でも示したように、このゲームをこう語った。
「大きな自信をつかんだ」、「収穫の多い」ゲームであり、「オシム監督の狙いがようやく形になってきたのを感じた」と。その具体的な中身はこう語られていた。
「ボールを動かし、より良い選手を作り出すことと、どうやってゴールを奪うのかということがリンクしてきたのである」
なお、こういうことができる前提条件というものがある。ここぞと言うときに前方の3~4人の選手がゴールに詰めないといけないのだ。彼らが意志一致して、歯を食いしばってでも一斉にそういう場面を多く造ることだ。

次に、そういう時のモチベーションというものの大切さを教えてくれるのが、その2のホンダFCではなかったか。敢えて言うなら、「火事場の集団馬鹿力を何回も出さなければいけない」のである。ちなみに、現在のイングランドクラブサッカーを観戦していると、常時そんな力を出していると思うのは僕だけだろうか。世界ベスト10位に入るようなクラブが最も多く集まったこのリーグの闘いはいつもそんなふうである。

その3が教えることはこうだ。何人かのJリーグ監督が、確固とした「日本型点取り術」を確立し始めているのではないかと。ストイコビッチは、同国人オシムやイングランドから学んでシンプルなサイド攻撃を一つの形にした。タイプが違った二人ずつのFWとサイドMFとを組み合わせて、そこに4バックの左右両サイドも上がってくるという形だ。首位鹿島も、ダントツのJリーグ得点王マルキーニョスを軸に2トップ、2サイドMFに内田らサイドバックの攻撃参加と、全く同じ形である。昔ながらのトップ下を採用している清水も、試行錯誤の末に新たな攻撃のやり方を確立したかに見える。なおこの清水は、主力の攻撃陣が日本人であって、反則が非常に少ないチームだ。長谷川健太監督のポリシーなのだろう。反則の多いFWは世界に通用しないと思うから、FWを育てるために大事なポリシーと思う。

代表の岡田監督はこれらのチームからFWを選んでいる。名古屋・玉田、鹿島・コウロギ、清水・岡崎である。彼らが、代表の組織的点取り戦術を確立してくれると、信じている。岡田に見切りを付けるとしたら、Jリーグ優勝を待ってストイコビッチかオリベイラを監督にする道もあると思う。
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日本サッカー急成長の出来事(その3)  文科系 

2008年10月08日 00時07分36秒 | Weblog
 日本サッカー急発展の予感  監督たちのこと
 
 〇八年度のJリーグは近年希な新しい急発展を始めたと思う。オシムが植え付けた「豊かな走力を土台にした、人もボールも動くパスサッカー」は、今やJ一リーグの常識になっている。また、首位争いに、今日までお目にかかったことがないまっさらな新顔一チームと、もう十五年ほど昔に一度だけ参入したことがある一チームとが、割って入ってきた。大分トリニータと名古屋グランパスだ。ここ数年の強豪たちが、これらに苦戦中なのである。

 さて、今回のテーマだが、集団球技の質は監督で決まるところが最も大きいと思う。プロ野球でも落合、野村、プロバスケットでも伝説のフィル・ジャクソン。監督には、「長期展望の選手育成型」と「彼我の総合分析・対策型」とあるが。「北京五輪の星野仙一はだめだったな。中日でも阪神でも、多額の監督報奨金でもたせていたんじゃないのかな。優勝しても短期政権で終わっているのがその証拠。そもそも第一、彼には知性が感じられない」。などなどと考えていたらすぐにこんなことに気づいた。

 十月初め現在、サッカーJ一リーグ上位五チームのうち、四人が外国人監督である。一位鹿島、二位名古屋(この二チームが去年の天皇杯の驚異・ホンダに最後に苦戦したチームであるというのは、単なる偶然であろうか? その2参照)、三位が大分で、四位浦和、五位川崎。監督はそれぞれ、オリベイラ、ストイコビッチ、シャムスカ、エンゲルス、そして高畠だ。弱小大分をかってないほど強くしたシャムスカこそ四年目の監督だが、他はみんな新人監督である。ストイコビッチは就任一年目なのだし、オリベイラなどは昨年やって来て二冠を獲得し、鹿島アントラーズ悲願の「歴代で十冠」をあっさりと超過達成してしまった。また、九月に行われた一発勝負トーナメントのナビスコカップ準決勝でもストイコビッチ名古屋とシャムスカ大分が闘い、大分が決勝に進んだ。

 ここで思った。プロサッカーの伝統が浅い日本人には、サッカー監督としての何かがまだまだ足らないのではないかと。なんせ、これらの外国人監督たちは、新人をも巧みに使いつつ、あっという間に大きな成果を挙げてしまったのだ。対して代表の岡田監督は、オシム末期に芽生え始めた点取り戦略の芽(その1参照)を、10ヶ月たっても明らかに育てられないでいる。

 まずストイコビッチ、極めて賢いのではないか。就任一年目で時にJリーグ一位、ナビスコカップもベスト四とはだれも予想しなかったはずであって、グランパス久々の快挙続きである。また、一時の絶好調に陰りが見え始めたときには、すぐに己のチーム原則は変えずに微調整を施して、持ち直してしまった。これは、サッカーの諸原理を正しくかつシンプルに整理できているだけではなく、より細かい部分についても目が行き届いている証拠だと思う。しかも、小川佳純、竹内彬、吉田麻也などの新人をレギュラーに使い続け、さらに巻、津田、花井など次代選手をちゃんと育てつつ、他方では玉田、中村を大選手として再生させてもいる。玉田の日本代表レギュラーFW就任はピクシー抜きには考えられないだろう。

 大分トリニータ、シャムスカ監督。四二歳とまだ若いのに、常にJ二降格瀬戸際というチームを史上初めて首位争いに参入させた。三バックのセンター・森重は二一歳、トップ下の金崎に至っては一九歳と、まだまだ急発展途上のチームである。
 何よりも今期Jリーグゲームの半数近くを無失点で通して、ダントツ最小失点のチームだけあって、本当に堅い守備である。Jリーグの第二八節現在で一三戦が無失点なのだ。さてそれでいて、決して多くはないが、攻める時は厳しく攻めて、攻めのバリエーションも意外に豊富である。つまり「必要な点」も取れるチームである。なにしろ、一点か二点取れば勝てるような守備を作ったのだから、そんなにいつも攻めていなくとも良いだろうと、そんな感じだろうか。

 日本人の有望監督も一人あげておこう。清水エスパルスの長谷川健太である。今季前半は試行錯誤もあってか珍しく下位に付けていたけれど、秋の声を聞くとともに点取り術を一新させたように成果を上げて、上位に食い込んできた。ここでは、岡崎慎司が遠からず日本人FWには珍しいアスリートに育っていくように思う。タイプとしては中山雅史だが、その中山よりもはるかに屈強なうえに、スピードも豊かで、精妙かつ多様なシュート力をも備えている。日本人FW最新版のような点取り屋に育つのではないか。

 急発展予感の方向はこんなものだろう。まず間もなく、大分から少しずつ今よりも得点を取るチームが現れてくる。今のように九〇分間攻め続けるのではなく、ここぞというときの集団攻撃の鋭さで。そのチームはもちろん、大分の攻守をもよく分析して、大分のように守備も強化してくるであろう。もちろんこういう鋭い攻撃にはかって日本にいなかったような選手たちが必要だ。清水では岡崎、枝村、矢島らが、名古屋では小川、巻、玉田らがそのように育っていくのではないか。ここに上げたチーム以外から一人あげるとすると、磐田の前田だろう。全盛期磐田のパスサッカーの伝統を最後に受け継いだ選手である。
日本的攻撃の形としては「アジリティー(敏捷性)集団で敵ゴールに殺到して、多彩な攻撃。特にこぼれだま狙いを全員が意識して」と、そんな感じだろうか。

 こんな「夢」を描くのも自由だし、楽しい。ストイコビッチ、シャムスカそして、長谷川健太。たまたま同じ一九六五年生まれ。これらの若い監督によって造られた新鮮な風がJリーグに吹き渡り始めた。高畠・川崎もこの流れに遅れないチームかもしれないし、オリベイラ・鹿島もさらに化けるかも知れない。
いずれにしても、オシムが育て始めていた「日本的点取り術の芽」(その1参照)を誰かが近く育て上げて行くに違いない。


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東京都知事石原慎太郎への 「公開質問状」

2008年10月07日 21時31分46秒 | Weblog
★全国で生活困窮者の自立を支援する活動をしている「NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」が東京都知事の記者会見で大阪市の個室ビデオ店放火事件に関連した質問に対し、都知事の発言が生活困窮者の実態について事実誤認に基づいた回答が多いとして公開質問をした。大変興味深いので紹介したい。(ネット虫)

 ********* 公開質問状 *********

 東京都知事石原慎太郎殿

石原慎太郎東京都知事は、10 月3 日、定例記者会見の場で、大阪市の個室ビデオ店放火事件に関連した質問に対して、「大いに使っている人はね、帰り損なったサラリーマンだ。ただカフェ難民、難民って言うけれども、あなた山谷のドヤに行ってごらんなさいよ。200円、300 円で泊まる宿はいっぱいあるんだよ。そこに行かずにだな、何か知らんけれども、ファッションみたいな形でね、1500 円っていうお金を払ってね、そこへ泊まって、『俺は大変だ、大変だ』と、『孤立している、助けてくれ』って言うのはね。ちょっと私はね、人によって違うのでしょうけれども、カフェ難民なるものの実態とはとらえ難いね」、「やっぱり1500円の宿泊費を払えるんだったら、もっと安い泊まり宿がいっぱいあるよ、東京は」等と述べました。

私たちは、生活困窮者の生活相談・支援を行なう団体として、現在、月に約100 件の相談(面談、電話、メールなど)を受けています。私たちのもとには、生活に困窮し、アパートを借りるお金がないため、ネットカフェやドヤ(簡易旅館)、サウナなどを当面の生活の拠点とせざるをえない人たち(ハウジングプア)がたくさん相談に来られます。しかし、今まで私たちは、「200 円、300 円」の宿泊費で泊まっていた、という人に出会ったことがありません。

私たちが相談活動で出会う人々は、わざわざ高いお金を払って、「ファッション」でネットカフェ等に宿泊しているのでしょうか?私たちはそうは考えません。

私たちの認識では、都内では山谷地域でも一泊1000 円以下の簡易旅館は皆無に近く、1500 円以下の宿泊先を見つけるのですら、困難な状況にあります。また、多くの人々が宿泊費の金額だけで判断するのでなく、交通費のことも考慮し、職場に近い地域や求職活動をしやすい地域で寝泊りする場を確保しているという実態も忘れてはなりません

東京都は、今年4 月からいわゆる「ネットカフェ難民」等に対する支援策として、厚生労働省と共に『TOKYOチャレンジネット』事業を開始しました。これは、ネットカフェ等で寝泊りをしている人たちの窮乏状態を踏まえて始められたものだと、私たちは注目していました。

しかし、その対策が事実誤認に基づく認識に支えられていたのだとすれば、対策そのものの有効性が問い直されなければならないと私たちは考えます。

今回の発言は、都庁での定例記者会見における公式な発言であり、しかも事実認識に関わるものであるため、都の政策の根底を揺るがすものである、と私たちは考えます。よって、以下に都知事の発言の真意をうかがいたく、質問をさせていただきます。10 月17 日(金)までに文書、または都庁における記者会見の場でお答えいただくようお願いいたします。

1、東京都内において、実際に「200円、300円で泊まる宿はいっぱいある」ということであれば、そうした宿についての情報提供を具体的にしていただきたい。

2、「200 円、300 円で泊まる宿はいっぱいある」という認識が事実誤認であったならば、記者会見の場で公式に発言を撤回していただきたい。

3、事実誤認をもとに「カフェ難民なるものの実態」を把握されていたのであれば、ネットカフェや路上などで生活せざるをえない人々(ハウジングプア)に対する認識を改め、その新たな認識のもとに総合的・包括的な支援策を打ち出していただきたい。


NPO法人自立生活サポートセンター・もやい
代表理事:稲葉剛

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日本サッカー急成長の出来事(その2)  文科系

2008年10月07日 00時26分20秒 | スポーツ
 日本サッカー界に衝撃

 十二月二十二日の、天皇杯サッカー、ホンダFC・鹿島戦を覚えておられるだろうか。物凄いゲーム! 噂に聞いていたこのホンダ、僕には近年ちょっとない衝撃だった。まず、噂の出所を確認する。

 ホンダFCはアマチュアであり、選手全員が毎日、仕事もしている。J2の下のJFLで五位のチームでしかなかった。 僕は失礼ながら、このチームのゲームなど観たこともない。そんなチームがあの天皇杯になって、まず東京ベルディ、次が柏、そして名古屋グランパスと、次々とJプロ・チームを破ってきた。グランパスなどは0対2で負けている。天皇杯とJリーグ、いや日本サッカー界に大きな衝撃が走っていたのだ。

 このゲーム、延長戦に入り、その後半五分ほどに途中出場の鹿島・柳沢がやっと一点を入れた。退場者を出して既に三十分近くを十人で互角に戦っていたホンダを相手に、アップアップの得点だった。観終わって、この衝撃の内容を僕は理解した積もりだ。スポーツの世界でも良くあることだが、「一つのチームが化けた」のであろう。難しく言うと、物凄く巨大な「質的変化」である。この「変化」、これからの日本サッカー界全体を大きく変える予感がした。それぐらいの衝撃だった。一体、何が起こったのか。

 ①とにかくこのチーム、走ること! そして、速い速い。敵味方二人でボールを競り合うときなど、出足も球際でも鹿島の選手がのろく見えるのである。まるで、ダッシュ力のある選手ばかりを集めてきて、全力ダッシュしたその鼻先にしかボールを出さないというポリシーのチームと、そんな感じ。この走力、一人少なくなってから点が入るまでの三十分間も含めて、一人多い鹿島を圧倒していたから、物凄い体力でもある。これは、長期間かけて鍛えないとできないことのはずだ。
 ②次に、その走力が「組織的」に使われている。久しぶりに鹿島をJ1リーグで優勝させた名監督にこんな安堵のため息をつかせたのだから、間違いのないところだ。
「格下とは思っていなかった。相手は組織的だった。柳沢はクレバー。すばらしいプレーをしてくれた」(朝日新聞)
 ③攻撃の組織性はこうだ。ワンタッチ、ツータッチで素早く、簡単に前の味方にボールを預け、高速で攻める。二人、三人が猛然と「良いスペース」に走りこんでいかなければ、不可能なことだ。そして、ジャパンがオシム時代の末期になってやっとできるようになったことまで、「できるだけ多数でゴール前へ詰め、連動する」ことまでをやって見せるのである。
 ④守備の組織性はこうだ。DFの最終ラインを高く押しあげて、相手ボールをすぐに囲い込む。それも、走力を生かした全員守備。味方DF陣の前まで来た敵ボールを、戻った味方FWが奪う場面も度々で、千葉のFW巻のこの長所からFW全員が学んでいるのだろうと、僕は感じたものだ。ゴール前の守備は、スライディングなどが多くて、激しく、強い。誰かが「相手に当たっていく」のである。鹿島FWマルキーニョスや田代が簡単にボールを取られていて、驚いた。

 さて、お分かりの方には先刻ご承知の、これはオシム・サッカーである。「日本人の勤勉に走力を加味して、組織的に連動しあい『人もボールも動くサッカー』」、「それをゴール奪取の方法にもする」と。これにさらに、ダッシュ力が加わり、「ガツンッ」と激しく守るのだから、強いはずである。どういう監督か知らないが、オシムサッカーをよく学び理解して、集めてきたスピード豊かな人材にそれをせっせと写してきたに違いない。それが次第に開花して、グランパス戦辺りから「Jリーグ列強なみのチーム」に大化けした。そんなふうに僕は了解した。

 このチームが日本サッカー界に与えた影響は甚大だと思う。僕が、ベルディやレイソルやグランパスやアントラーズの監督だったら、必ずこう考えたろう。
《決してJリーグ並みの才能はないアマチュア選手たちで、どうして「急に」あんなに強いチームを作れたのか。この分析ができ、その「戦略的長所」でウチを手直しできるならば、ウチももっともっと強くなれる。必要があるなら「あーいう選手」に一部を切り替えることも検討しよう。これは、中長期計画でもやってみる価値がある》 
 どの国でも、衝撃的チームが現れると、その国のサッカーが変わっていく。ポルトガル人の名監督モウリーニョを入れたイングランドのチェルシーが爆発して他の三強を刺激し、クラブサッカーとしてはイングランドがいまや世界最強になったようなものだ。

 こうして、0八年のJリーグに、激変の予感が生じた。オシムサッカーの『日本人との相性』を、ホンダFCの闘いの詳細な分析によって取り入れ直したチームが、遅かれ早かれ急成長するはずだ。レギュラー未満の選手からダッシュ力が持続する選手数人を抜擢し、高速化したチームが現れたらこれに該当する所なのだと、予言しておきたい。浦和、ガンバ、鹿島、川崎、清水、どの列強も、すぐに「古い名前」になりうるだろう。そんな「今」が来たのだと思う。これは、オシムの功績なのだ。

(文章の時制の多少のおかしさは、ご容赦あれ。去年の文章を、再掲、再編成しているわけでして。  文科系)
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韓国・ネットの中傷記事の取り締まり強化   落石

2008年10月06日 19時36分12秒 | Weblog
朝鮮日報によれば、
韓国の警察庁は5日、インターネット上で虚偽事実を流布し、
悪質な書き込みを常習的に行う人物に対し、
逮捕を視野に捜査を進める方針を固め、
来月5日まで1カ月間にサイバー捜査要員900人を
総動員して集中取り締まりを行うと発表した。

警察の取り締まり対象は
▲個人または団体に関する虚偽事実を流布したり、
ネット上で悪質な書き込みを行う行為
▲インターネット掲示板、電子メール、
文字メッセージなどを利用した脅迫行為
▲恐怖心、不安感を誘発するネット上へのストーカー行為-などだ。

これは有名なタレントのチェ・ジンシルさん(39)の自殺が
ネットへの酷い中傷記事にも、大きな力があったとされているためで、
警察は自殺したをめぐる借金のうわさを最初に流布した人物を追跡している。

   

これは日本でも同じで、ここ1、2年の間に
小学生の裏サイトによる被害が激増している。
どんな便利な道具でも、使い方によっては凶器に。

表現の自由と規制との兼ね合いは難しい。
基本的には規制はないほうがいいが、
現実を見ると・・・・

昔なら噂話でも、直接、本人に聞こえるようにする
イヤガラセはあったけれど、今や質・量ともに
桁外れだから打撃は大きい。

日本で、この分野を担当するのは愛知県警。
でも充分に力を発揮しているところまではまだまだ。


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「解散先送りなら“矢野招致”」の小沢戦術     JANJANの記事より

2008年10月06日 18時39分09秒 | 国内政治・経済・社会問題
★解散の引き伸ばしには腹が立つが、どんなにずれ込んでも自民公明には地獄が待っているはず。このJANJANの田中龍作氏の記事からも確信を持てた。
                            (ネット虫)
*************************

 民主党は早期解散を求める構えを崩していない。言論を妨害されたとして創価学会を相手取って提訴している矢野絢也・元公明党委員長の参院招致で自民党に揺さぶりをかけている。
 米国発の金融危機を受けて衆院解散を先送りしたい麻生政権と早期解散を求める民主党との間で「矢野絢也・元公明党委員長の参院招致(※)」問題が浮上している。
 解散をめぐっては一時、補正予算案を6日と7日に衆議院で、8日と9日に参議院で審議し、9日にも解散するとの流れが形成されつつあった。
 だが、景気対策を最重要課題に掲げる麻生政権にとって、日本経済が不況の大波を被りそうな米国発の金融危機は見過ごせないものとなった。「解散などしている場合ではない」の声も自民党内に出始めていた。
 総裁選が長過ぎ新内閣の支持率が目論んだほど上がらなかったことや、中山成彬・前国交相の失言、河村官房長官の事務所経費問題などで、選挙に打って出れば惨敗となる―自民党独自の調査や報道機関の情勢分析を考慮した結果、麻生首相は解散先送りを決めたようだ。

 民主党は早期解散を求める構えを崩していない。言論を妨害されたとして創価学会を相手取って提訴している矢野絢也・元公明党委員長の参院招致で自民党に揺さぶりをかけている。
 小沢代表は2日、TBSの報道番組で「政治と宗教の問題。参院では一番大きなテーマである」として矢野氏の参院招致に積極的な姿勢を示した。
 鳩山由紀夫幹事長も3日、記者会見で筆者が「招致の本気度」を問うたのに対し「決してブラフ(=脅し)ではない」と言ってみせた。

 公明党が早期解散を主張する理由として、審議が長引けば「矢野氏招致」が噴き出してくるのでそれを避けるため、と見られている。

 ある民主党関係者はこの揺さぶりについて「公明党を自民党から剥(はが)すことが小沢さんの狙いだ」と説明する。参院では野党が過半数を占めており「矢野氏招致」は、民主党がその気になれば実現可能だ。

 麻生政権が解散を先送りし審議が続けば「矢野氏招致」は現実のものとなる可能性が高まる。自民党と公明党の間の亀裂は深まる。
 マスコミは「公明党・創価学会」と表記するが、創価学会イコール公明党ではない。圧倒的なまでに主導権を握っているのは創価学会であることは、踏み込んだ選挙取材をしたことのある記者なら誰でも知っている。学会員の一部が選挙で公明党を支持しないこともある。
 公明党が年金問題、後期高齢者医療制度、インド洋での給油などで自民党に同調していることに学会員の不満は募りに募っている。

 一方、自民党支持者の間にも公明党への不満は根強い。福田首相を辞任に追い込んだのは公明党だとの見方が自民党支持者の間にある。

 景気対策を優先したい麻生首相が解散をずるずると先送りし、「矢野氏招致」が現実のものとなった場合は、小沢氏の戦術に嵌(はま)ることになろう。

 ◇ 
 
※《矢野氏招致問題とは》

 矢野絢也・元公明党委員長が1993年から94年にかけて月刊誌『文芸春秋』で回顧録を連載、「政教一致だと言われても仕方がない部分があった」と述べたところ、創価学会の施設で幹部に囲まれ「政治評論活動を中止するよう」要求された。言論への弾圧であるとして矢野氏は創価学会と学会幹部を相手取り総額5500万円の慰謝料を求める訴訟を起こしている。

 憲法で定めた「政教分離」に反するとして民主党は矢野氏の国会招致を求めており、公明党は回避したいとしている。


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中日新聞の世論調査    落石

2008年10月06日 10時11分19秒 | 国内政治・経済・社会問題
今朝の中日の世論調査によれば
麻生内閣支持は37%
不支持は48%

民主党の政権能力については
あると思うが34%
ないが53%

望ましい政権は
大連立が26%
民主中心が21%
自民が20%

とても興味ある結果。

これは、アメリカの金融危機が大きく
影響しているように感じられます。
金融危機への処方箋は自民も民主も
持っているわけではないのですが。

とりあえず喧嘩せずに、危機に対処せよ
というのが国民のある程度の意向なのかな?
(これってある意味で危険。独裁に陥りやすい。
ヨーロッパのある国のように、
これに対する対抗軸に右派が台頭するということも。
日本は自民が充分右派か?)

みなさんは、この世論調査、どう読みます?
数字は、どう読むかによって意味が変わります。
正しい読み方なんてありません。



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『小泉首相が「ぶっ壊した」のは自民党より憲法』毎日コラムより        鼻眼鏡 

2008年10月06日 09時47分44秒 | 国内政治・経済・社会問題
★毎日新聞コラムに小泉の功罪について書かれてあったのか目をひいたので紹介する。          

・・・・ 発信箱:小泉さんと我が恥辱=広岩近広(編集局)・・・・

 自民党の小泉純一郎元首相が引退する。影響力のあるうちに息子を後継にしたいのか、小泉流の引き際の美学か、あるいは別の理由からなのか、私にはよくわからない。
 来る総選挙では、与野党とも小泉改革の罪に触れるようだ。長期政権だったので、功罪はあろうが、ここでは別の罪を振り返りたい。

 芥川賞作家でジャーナリストの辺見庸さんが著した「いまここに在ることの恥」
(毎日新聞社)を読み返していたこともあり、憲法に関する罪について思い至った。
 それは2003年12月9日のことである。当時の小泉首相は自衛隊をイラクに派遣するに当たり、「憲法の理念に沿った活動が国際社会から求められている」と記者会見で強調したのだった。
 辺見さんが「戦後最大の恥辱」と怒るのは、憲法前文の大事なパラグラフを省き、「国際社会において名誉ある地位を占めたい」とする後半部分のみを読み上げたことだ。
 辺見さんは「デタラメな解釈によって、平和憲法の精神を満天下に語ってみせた」と書いている 返す刀はマスコミにも向けられる。「総理、それは間違っているではないですかと疑問をていした記者がいたでしょうか」。私が記者会見場にいても、小泉流の演説を聞き流したことだろう。

 今にして、つくづく思う。小泉首相が「ぶっ壊した」のは自民党より憲法だったのではないか。事実、名古屋高裁は今年4月、自衛隊のイラク派遣は憲法9条に違反すると指摘した。永田町を去る小泉純一郎さんに、私は己の恥辱をみている。


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日本サッカー急成長の出来事(その1)  文科系

2008年10月06日 01時56分26秒 | スポーツ
はじめに
日本サッカーは今、急発展していると思う。Jリーグ首位攻防が、名古屋と大分が割って入ったことによって、大混戦になっているのが、その証拠の一つと僕は見る。これを、セルジオ越後のように「従来の強豪が、アジア・チャンピオンズ・リーグ戦などで疲弊して、ドングリの背比べになっているからだ」と見るのが正しいのかどうか。
確かに、日本代表のFWは今一歩であって、足踏みをしている。しかし、全体としては凄く成長を遂げていると思う。例えば最近、こんなことがあった。躍進名古屋の象徴・小川佳純が初めて全日本に招集されたあとの感想である。
「代表は凄く走るし、攻守の切り替えも速い。僕は走っているつもりだったが、まだまだ力不足。もっともっと頑張らなければいけない」
得点9点、アシスト8点を合わせた数字で合計17点、今季Jリーグ攻撃でダントツの結果を残している立役者が語る言葉なのだ。虚心坦懐に聞く必要があろう。

以下、日本の急発展をちょっと長い目で振り返ってみたい。三つの出来事を書きしるして、最後にそれをまとめ、4回物の随筆仕立てとする。

まず、1回目はオシムジャパンの最後の時期の大きな出来事から。2回目は、去年の天皇杯のある衝撃。そして3回目は、Jリーグ最近の混戦を分析してみたい。4回目がそれら全てを関連づけるまとめとする。


オシム・ジャパンの急成長

 オシム・ジャパンがここ二ゲーム、非常に「らしくない」闘いぶりを見せた。九月十一日、オーストリアでのスイス戦、十月十七日、大阪でのエジプト戦である。スイスは世界二十位、前年度アフリカ・チャンピオンのエジプトは四三位と、いずれもアジアには存在しない強敵だ。そういう相手に対して二点を逆転しての四対三と、四対一。こんな大量得点が最近の日本には「らしくない」こと甚だしいのである。
 いったい日本に何が起こったのか。七月のアジアカップで近年まれな惨敗を示したかに見えた日本だ。己より下位のアジアのチームからあれだけ点が取れなかったチームが、強敵相手にどうして一ゲーム平均四得点などというゲームを続けられたのか。
僕の理解では、アジア・カップでもチーム作りは順調に進んでいた。チーム評価やゲーム総括の第一関門は、十二分過ぎるほどに通過していたと思うから。よくボールを奪い取り逆に奪われないという、いわゆるボール・キープの闘いにはすべてのゲームで勝っていたのである。弱点は「ゴール前の崩し」。この崩しに足らないものはなんだったのか。
 さて、スイス戦である。
 一点目、松井に敵マーカーが付いていけなかった。二点目、ゴール前のフリーキック獲得も、巻がマークを振り切ったヘッド得点も、組織的敏捷性の勝利である。三点目も巻の連動的敏捷性勝ちにたいする相手反則から。そして最後は、中村憲剛のシュート・相手キーパー快心の弾き・矢野の速い連動反応ゴール。
「大きな自信をつかんだ」、「収穫の多い」ゲーム。「オシム監督の狙いがようやく形になってきたのを感じた」。毎日新聞のスイス戦観戦記で、相馬直樹(元日本代表)の表現である。かって日本リーグに君臨した全盛期鹿島アントラーズの名サイドだ。
 彼が語る「収穫」、「オシム監督の狙い」は全く僕と同じ見解である。「ボールを動かし、より良い状態の選手を作り出すことと、どうやってゴールを奪うのかということがリンクしてきたのである」。この「リンク」は全く異なったことの単なるリンクではない。「ボールを動かし、より良い状態の選手を作り出す」は「どうやってゴールを奪うのか」にそのまま生かせるはずなのに、そしてオシムがそれも期待して前者をこってりとやらせてきたのに、緊張しやすい日本選手がゴール前に限ってはこれを生かせなかったことなのである。
【誰かが体の接触を恐れずに突っ込んでいけば、皆がゴールへ詰めていく時間も、得意な素速い連動も生まれて、敵を攪乱し、ゴールが生まれる】、これが僕の見解である。これをしない日本はたんなる「爆発力もないチビの単調」、ちっとも怖くないと思う。こんな日本が「ゴール前への詰め、連動」で一皮むけかけてきた。それだけで十二位も順位を上げて、世界第三四位になったのだ。この皮むけは定着するのか。僕にとって、次のゲーム、エジプト戦はもう楽しみこの上ない見物になっていた。

 さて、エジプト戦である。
課題の得点は大久保の二点と、前田、加地の各一点だ。大久保の一点目は、ドリブルで持ち込んだ上に、遠目からふわっと浮かせ気味、加えてゴール右上の隅を狙う文字通りの「個人技」。至難のゴールであって、組織得点としては参考にならない。二点目は右クロスに合わせたヘッド得点だが、よく見るとこんなことが分かる。その左右に日本人一人ずつがいて、敵を分散させている。「ゴール前には味方が存在するだけで助けになる」のであり、大久保は敵一人に競り勝つだけで良かったのだ。
 前田の一得点はもうはっきりと、連動の極地。ゴール前に数人が詰めた末に、走り込む前田のすぐ鼻先の絶好ポイントへ山岸が最終パス。それも「ヒールパス」というおまけまでついている。ゴールの逆方向に走る山岸が、ゴールへとすれ違いに走り込む前田に対して、うしろはよく見えないから見当を付けた方向・ポイントへ、見当を付けたスピードを与えつつ、自分のカカトで出したパスなのである。これを前田は、ゴール右ポスト方向の斜め右前へと全速力で走り抜けつつ、飛び出したキーパーの右足をかすめて、左ポスト内側への切り返しシュートを悠々と沈めて見せた。前田は、そのままさらにスピードを上げたように見え、同時に、鼻を天に向けていたようにも見えたものだ。
 四点目は、さらに画竜点睛。敵ゴール前を左にパスされていった味方ボールが、一転右へ、大きくサイドチェンジパス。ボールが出されたときはまだテレビ画面に姿も見えなかった加地が遙かうしろから走り込んで来た。ボールの出し手、受け手だけに分かっていた阿吽の呼吸であって、もちろん敵の誰一人加地にはつけていない。あわててボールに飛び込んだ敵一人、その鼻先で加地の右足がボールを左に切り返すと、その敵はスライディングならぬ「尻餅」である。そのボールを左足内側でこするようなシュート。向かって左ゴールポスト外に飛んだように見えたボールは、突っ込んできたキーパーの右足先をかすめたあとに、くるくると右に回りながらゆっくりとゴール内側に吸い込まれて行く。「外れろ」と目だけでボールを追うキーパーには、この「くるくる」が「けっけっけっ」というようにも見えたことだろう。カメラのアングルが良かったせいか、そんなことまでが分かるようなゴールだった。

 こうしてこの二ゲームは、四年に一度のワールドカップめざして他国情報に鵜の目鷹の目の世界が刮目するような貫禄勝ちとなった。日本を見る目ががらりと変わったはずだ。オシム監督の世界的名声に加えて各国の日本リスペクトを高め、強豪国相手の今後のマッチ・メイクも非常に有利にしたと言える。さらに高度な勝負を始められるのである。

 追記 ここまで書き終わった後の十月二四日、日本が世界三十位になったと発表された。

なお、現在は世界35位であって、オシムが作ったこの上昇がはっきりと残っているのである。点取り術の向上だけが、残った課題となっている。
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もういい加減、海外NGO活動はやめませんか?・・・・・・・・・・・・・ 難波和郎氏の問題提起

2008年10月06日 00時40分31秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
★愛読するJANJANに難波和郎氏が下記のような問題提起をされていて、一面眼に鱗であった。是非お読みいただき、ご意見もください。(ネット虫)
**************************
「もういい加減、海外NGO活動はやめませんか?」・・・・難波和郎

「ペシャワール会」の伊藤和也さんが非業の最期を遂げ、彼の無事解放を待ち望んでいた人々には残酷な結末となった。何よりご本人が無念だったろう。自分の死以上に、自分に期待してくれた人々のもとに無事に帰れないことは、何よりもつらいからである。

 彼の仕事は立派である。戦乱で荒れたアフガニスタンの土地を自分の学んだ農業の知識によって回復させようとした。その志半ばでたおれたのである。悲劇である。

 彼の志に水を差すわけではない。だが、私は外国でのこうしたNGO活動には疑問を持っている。特にそれに従事する人々の純粋な熱意と善意に対して危惧を抱くのである。危ないからやめなさいと言われてやめますというような人々ではない。自分の信念を貫く意志の強さと行動力を持っている。だから危ういと思っている。

 少し意地の悪い見方をしてみる。このようなNGO活動をする人の中に顕示欲と賞賛を受けたい気持ち、また、人々に感謝されたり尊敬されたいという欲望が見え隠れしていないだろうか。活動内容は頭の下がることばかりである。日本では、彼らが活動報告をすれば必ず「偉いですね」「立派ですね」という賞賛の声がわき起こる。そこには批判を受け入れるゆとりはない。批判は多国籍企業の横暴と軍隊を派遣した国、そして政府要人など偉い人々の無策に集中する。自分も現地へ出向いて活動するつもりがなければ、黙って彼らを賞賛するのが無難であると考えられているのかもしれない。

 だが冷静に考えればこれはおかしい。

 海外だけでなく、日本にも問題は山積みだ。農業問題だけをとっても、荒れた土地は多いし、食料自給率は先進国の中では壊滅的である(関連サイト)。亡くなった伊藤さんはまず日本で活動するべきだったのではないか。今の日本でなら、少なくとも銃弾に倒れることはなかっただろうし、ご両親を悲しませることもなかった。世論には今回のできごとを美談にする動きもあるが、「命を粗末にした」と私はあえて批判したい。

 だが、日本には彼の熱意と野心に応えられるだけの仕組みがなかったのかもしれない。

 NGOの中には、そのあふれんばかりの熱意と善意に支えられた行動力のために、独り善がりな考え方に陥る団体も多い。そして彼らは普通、他者からの批判を許さないのである。だがアフガニスタンのことはまずアフガニスタンの人に任せるしかないのではないか? あるいはそれが出来ない事情も国際社会にはあるのだろうが、面倒でも私たち日本人は選挙を通じてしかその事態を変えることは出来ないのではないか。それよりも大事なのは、今ある自分たちの日常をいとおしむ気持ちだろう。

 マザー・テレサが初来日の時に述べたと言われる言葉を思い出す。

 「日本人はインドのことよりも、日本のなかで貧しい人々への配慮を優先して考えるべきです。愛はまず手近なところから始まります(1981.4)」
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コメントは投稿の価値を上げる   落石

2008年10月05日 11時49分32秒 | その他
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反対しても。

賛成!
反対!
疑問!

これだけでも良いからコメント欄に。

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ウオール街の危機を救う方法 ー マイケル・ムーアの手紙

2008年10月05日 00時59分39秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
★風仲間の入間、林さんから回ってきました。さすがに鋭い。転送O.K.ということですので、長文ですが転送します。    (まもる)

********************************

> 相模原の藤谷です。
> アメリカの金融救済法案は先に下院で否決されるという異例の事態となりました。その後修正法案が上院に続き下院の2度目の採決で可決されました。最初の否決の後、「華氏9 11」や「シッコ」の映画監督マ イケル・ムーアが「ウオール街の混乱のおさめ方」という一文を発表して彼のメーリングリストにも流しました。大変示唆に富む内容なので仮に邦訳して紹介します。転載自由です。(訳文の問題点を見付けられた方はご指摘をお願いします)

> 原文は↓
> http://www.michaelmoore.com/words/message/index.php?messageDate=2008-10-01
>
> 差出人: "Michael Moore" <maillist@michaelmoore.com>
> 日時: 2008年10月2日 5:16:59:JST
> 件名: Here's How to Fix the Wall Street Mess ...from Michael Moore
> 返信先: maillist@michaelmoore.com

> 皆さん、
>
> 400人のアメリカの最裕福層、そう、「たったの400人」が底辺の1億5千万人を全部合わせ た以上の財産を持っています。最裕福400人が全国の資産の半分以上を隠匿しているのです 。総資産は正味1兆6千万ドルになります。ブッシュ政権の8年間に彼らの富は「7千億ドル 近く」膨らみました。7千億ドルはちょうど救済資金として我々に支払いを要求しているの と同額です。彼らはなぜブッシュの下でこしらえた金で自ら救済しないのでしょうか!
> 勿論彼らにそんな積もりはありません。少なくとも自発的には。ジョージ・W・ブッシュはクリントン政権から1270億ドルの黒字を引き継ぎました。それは我々国民の金であても 自分のものではないので、裕福層が求める通りに後先も考えずに支出しました。その結果 国民は今9兆5千億ドルの負債を背負っています。そもそも我々はなぜたとえ少しでもこんな盗人貴族に追い銭を与えねばならないでしょうか?
> さて私の救済プランを提唱したいと思います。下記の私の提案は「金持ちは自分のプラチナの踏み台に乗って自分を引っ張り上げるべき」という単純明快な考えから自然に導かれるものです。
> 金持ちさん、済まないがこれはお前さん達がいやと言うほど我々の頭に叩き込んだものだよ。タダ飯ハ食ワセナイ…。生活保護で生きる人達を憎むようにし向けてくれて有難う。
> だから我々からお前さん達に施しは出来ないのだよ。
> 上院は今夜急遽金融救済法案を採決に持ち込もうとしています。これは阻止しなければなりません。我々は月曜日に下院でこれを成し遂げました。今日上院でも出来るのです。
>
> ところで、我々は徒に抗議し続けるだけではなく議会がなすべきことをきっちりと提案しなければ埒が明かないのは明らかです。そこでフィル・グラム(共和党・ジョン・マッケ インの参謀)より賢い人達と相談の上、「マイクの救済計画」と題してここに私の提案をします。明快・単刀直入な10項目です。
>
> 1.【ウオール街で、承知の上で今回の危機到来に加担した者を犯罪者として起訴するため、特別検察官を任命せよ】
> 何らかの新たな支出をする前に、議会は責任を持って、我が国の経済の略奪に少しでも関わった者を刑事犯として起訴することを決議すべきである。即ち、インサイダー取引き、 証券詐欺その他今回の崩壊に何らかの寄与をした者は投獄されるべきである。この事態を出現させた全ての者と、今後も社会を欺く全ての者を精力的に追求するための特別検察官を招聘すべきである。
>
> 2.【救済経費は富裕者が自ら負担すべきである】
> 彼らが住む邸宅は7軒から5軒に減るかも知れない。乗る車は13台から9台になるかも知れない。飼い犬のミニテリアの世話係は変える必要もあろう。しかしそもそも、ブッシュ政権下で世帯当たり収入を2,000ドル以上も減らされた勤労者や中流層が、彼らのもう1隻のヨットのために10セントでも払ってやるいわれなどありはしない。もし彼らが必要だと言う7千億ドルが真に必要なものならば、それを簡単にまかなう方法を提示しよう。
> a) 年収100万ドル以上の全ての夫婦と年収50万ドル以上の独身納税者は、5年間10% の追加所得税を支払う。(これはサンダーズ上院議員の案である。彼は[訳注:ケンタッ キーフライドチキン創業者の]カーネル・サンダーズのようだ。彼だけが正しいチキンを 揚げている。)これでも富裕層はカーター政権の時よりも税負担が少ないのだ。これで3千億ドルが出来る。
> b) 殆どの民主主義国家のように、全ての株取引に0.25%を課税する。これで毎年2千億ドル以上が出来る。
> c) 株主はみな愛国的米国人であるから、四半期の間配当の受領を辞退し、その分を財務省による救済資金の足しにする。
> d) 米国の大企業の25%は現在連邦所得税を全く払っていない。企業からの連邦税収は現在GDPの1.7%であるが、これは1950年代には5%であった。もし企業の所得税を1950年代の水準に戻せば更に5千億ドルが出来る。
>以上を組み合わせればこの惨状を十分に終わらせられるはずである。富裕層は豪邸や使用人を持ち続けられるだろうし、我らの合衆国政府(「国が第一!」)は多少の余剰金で道路や橋や学校の建設も出来るだろう。
>
> 3.【緊急救済すべきは住居を失う人々だ。8つ目の住宅を建設する連中ではない。】
> 現在130万軒の住宅が抵当として取り上げられている。これこそが正に問題の核心なのだ。
> だから資金を銀行に贈与するのではなく、1人当たり10万ドルでこれらの住宅ローンを払いきるのだ。そして住宅の持ち主が時価に基づいてローンを返済するべく銀行と再交渉で きるように要求する。この救済措置の対象は持ち主の現住住宅のみとして、家転がしで儲 けを企んでいる者や投機家を確実に排除しておく。この10万ドルの返済と引替えに政府はそのローンの債権を共有して幾らかを回収できるようにする。このようにすると住宅ローンの焦げ付きを(貪欲な貸し手を巻き込まずに)その根っこで解消する費用は7千億ドルではなく千五百億ドルですむ。
> さて記録は正しておこう。住宅ローンの返済不能に陥った人々は「不良リスク」などではない。彼らは我々の米国民仲間であり、我々の全てが望み、殆どの人が持っているもの、即ち自分たちの家を彼らも望んだに過ぎない。しかしブッシュ時代に何百万人もがそれま でに就いていた良い職を失ったのだ。600万人が困窮し、700万人が健康保険を失った。そ して全ての人の年収が2,000ドルも減少したのだ。つまずきの連鎖に見舞われたこれらの人々を見下す者は恥を知れ。我々が皆自分の家に住める時社会はより良く、より強く、より 安全で幸せなものとなるのである。
>
> 4.【あんた達の銀行や会社が我々からの「救済金」を少しでも受け取れば、我々はあんた達の主人だ】
> 気の毒だがそれが世の決まりなのだ。もし我々が家を買うために銀行から資金を借りれば 、全額を利子も付けて返済するまでは銀行がその家を「所有」する。ウオール街について も同じだ。もしもあんた達が良い生活を続けるために何らかの資金を必要とし、また政府があんた達を低リスクで国家のためにも必要な者だと判断したら、ローンは得られるが、 我々があんた達を所有することになる。もし債務不履行があれば我々はあんた達を売却する。これはスエーデン政府が行って成功した方法なのだ。
>
> 5.【規制は全て回復しなければならない。レーガン革命は死んだ】
> 今回の悲劇は狐に鶏小屋の鍵を持たせたことが原因である。1999年に、フィル・グラムがウオール街と銀行を支配する全ての規制を撤廃する法案を起草した。法案は成立してクリントンが署名した。その署名の時、マッケインの主任経済顧問であるフィル・グラム上院 議員が言った言葉は次のようであった。曰く、「1930年代、…政府が答えであった。動いている市場を政府が支配することで安定 と成長がもたらせられると信じられていた。」「今日我々はそれを撤回する。我々は政府が答えではないことを学んだからだ。自由と競争こそが答えであることを学んで来た。我々は競争と自由を手にすることで経済成長を促進し、安定を推進する」
>「ここに立っていることを誇りに思う。これが重要な法案だからだ。規制撤廃法案なのだ。私はこれが未来の波であると信じている。その実現に参加できたことをとても誇りに思う」
>
> この法案は撤回されなければならない。ビル・クリントンはグラム法案を撤回して財政機構に一層厳格な規制を復活させる努力を主導することで貢献できるはずだ。これらが達成されたら、航空会社、食品検査、石油業界、職業安全衛生管理局、その他日常生活に影響 する全てのことに関する規制の回復も出来る。どのような「緊急救済」を管理する規定も 、資金の裏付けと全ての違反者の刑事処罰が伴わなければならない。
>
> 6.【失敗が許されないほど巨大なものは存在も許されない】
> 超大型合併の出現を許す一方で独占法やトラスト禁止法をないがしろにする現状によって 多くの企業が合併で余りにも巨大になりすぎて、その破綻を考えるだけで一国の経済全体が破綻に至るほどになってきた。1つや2つの企業がこれほどの威力を持つことがあって はならない。いわゆる「経済的真珠湾」は、人々の資産が何千何百の企業に分散していたら起こりえないことである。自動車会社が1ダースもあれば、その1つが倒れても国家の 惨事にはならない。もし町に別々の経営による3紙の新聞があれば1社だけが情報を独占することはない(分かってます、自分は何を言っているのだ?!今時誰が新聞など読んで いる?あの合併と買収の嵐で、確かに強力で自由なプレスが一つ出来て嬉しいことだ!)
> 企業が余りに大きく独占的になりすぎて、片目にぱちんこの一撃を受けただけで倒れて死ぬようなことがないように、企業の肥大化を防ぐ立法が必要である。又、どんな機関にも誰も理解できないような資金運用計画を作らせてはならない。2行で説明出来ないならば 、どんな資金も受け取ってはならない。
>
> 7.【いかなる会社重役も、従業員の平均賃金の40倍を超える報酬を受け取ってはならず、会社のための労働への妥当な給与以外にはいかなる「落下傘」(訳注:墜落する企業から退散する時の巨額の退職金など)も受け取ってはならない】
> 1980年には米国の平均的な最高経営責任者は従業員の45倍を得ていた。2003年には自社従業員の254倍を稼いだ。8年のブッシュ時代が過ぎて、今では従業員の平均給与の400倍を得ている。公的な会社でこのようなことが出来る仕掛けは正気の沙汰ではない。英国では 平均的な最高経営責任者は28倍稼いでいる。日本では17倍に過ぎない!最近聞いたところ ではトヨタの社長は東京で優雅に暮らしていたらしい。こんな少額でなぜそんな暮らしが 出来ているのか?真面目な話、これは非道である。我々は頂点の連中が何百万ドルを操っ て信じがたいほどに膨れあがるのを許して今のような大混乱を創ったのだ。このままにしてはならない。役員は誰もこの混乱から脱出するために受ける援助から利益を得てはならないのは勿論、会社の破綻に責任ある役員は会社が何らかの援助を受ける前に辞職しなければならない。
>
> 8.【連邦預金保険公社を強化して、国民の預貯金にとどまらず年金と住宅の保護のモデルとせよ】
> 昨日オバマが国民の銀行預金に対する連邦預金保険公社による保護の範囲を25万ドルにまで広げるよう提案したのは正しかった。しかしこれと同様の政府系保険で国の年金基金も保護されなければならない。国民が老後のために支払った掛け金がなくなっていないかと心配することがあってはならない。これは、従業員の年金の基金を管理する企業を政府が 厳格に監督することを意味する。…或いは企業が基金とその運用を政府に委ねるのも一案 だが…。国民の退職基金も保護が必要だが、基金を株式市場という博打に投資させないこ とを考える時かも知れない。我が国の政府は、何ぴとも年老いて赤貧に投げ込まれることがないことを保障する厳粛な義務を負うべきである。
>
> 9.【深呼吸をし、落ち着いて、恐怖に日々を支配させないことが誰にも必要だ】
> テレビを消そう!今は「第二の大恐慌」などではない。天は落ちては来ない。評論家や政治家が余りにも矢継ぎ早に、おどろおどろしく嘘をついているので、我々は降りかかる恐怖の影響を免れるのが困難になっている。私でさえ、昨日、ダウ平均株価が過去最大の1日の下落を示したとのニュースを聞いて皆さんに記事を送り、その内容を繰り返した。そ れはその通りだが、7%の下げは1987年に株価が1日で23%暴落したブラックマンデーに はほど遠いものだ。80年代には3,000の銀行が閉鎖された。しかし米国は破産しなかった。
> 彼らは絶えず上がり下がりの波に遭いながらも結局は何とかなった。そのはずだ。金持ちは自分たちの富を粉々にしたくはないのだから!彼らは事態を沈静化させたり、再び奔流に投げ返したりすることに元々関心が深いのだ。
> [事態は狂ってはいるものの]今週何万人もが自動車ローンを組んだ。何千人もが銀行でローンを借りて家を買った。大学に戻った学生達を15年の学生ローンに取り込んで銀行はほくほく顔だ。日々の営みが続いている。銀行預金や手形、定期預金証書の形である限り 誰一人金を失わなかった。そして何より驚くべき事は米国民が恐怖キャンペーンに乗らなかったことだ。人々はひるむどころか議会に救済法案を葬らせたのだ。それは真に印象深い出来事だった。民衆が大統領やその一味が繰り出す恐怖に満ちた警告に屈しなかったの はなぜだろうか?そう、「サダムはその爆弾をもっている」などと何度も言えるのは人々 に大嘘つきだと見破られるまでのことでしかない。長い8年のあと、国民は疲れ果ててもう我慢の限界なのだ。
>
> 10.【民衆の「国民銀行」を作ろう】
> どうしても1兆ドルを印刷するとしたら、それは一握りの大金持ちに与えるのではなく我々自身に与えようではないか。フレディーとファニー(2大政府系住宅金融会社)が我々の手に落ちた今こそ、国民の銀行を作ろうではないか。自宅の購入、小規模事業の起業、通学、癌治療、或いは次の大発明のための資金を望む全ての人に低金利の融資を行う銀行である。また、米国最大の保険会社AIGも我々の手に落ちたのだから、次の段階に進んで全ての人に医療保険を提供しよう。全国民にメディケアーだ。これで長期的には大きな節約が出来るだろう。又、平均寿命が世界12位とはならないだろう。もっと長生きをして 政府が保障する年金を享受し、やがて、非常な惨状をもたらした企業犯罪者達を許して出 獄させ、我々の助力で市民生活に再順応させる日を生きて迎えるだろう。…素敵な家1軒と、国民銀行の援助で発明されたガソリンを使わない自動車1台を持つ市民生活にだ。
>
>
> マイケル・ムーア
> MMFlint@aol.com
>
★こ追伸:地区の上院議員に今すぐ呼び掛けて下さい。議会のサイトが再びクラッシュした時> のために予備のリンクを示しておきます。>  http://www.congressmerge.com/onlinedb/indehtmx. > 上院では今夜、アメリカ略奪の独自改正案を審議します。又、あなたがマイクの10項目計> 画に賛同していることを地域の下院議員に知らせて下さい。


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どういうことなの?   落石

2008年10月04日 10時45分31秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
米国発の金融危機をきっかけとして、
世界的に株価が下落に転じた昨年10月以降、
世界各地の株式市場で時価総額にして
21兆6900億ドル(約2290兆円)が吹っ飛んだ
との集計がまとまった。

2007年の世界全体の国内総生産
(GDP・約54兆ドル=約5690兆円)の40%に匹敵する額で、
世界人口66億人で割ると、一人当たり約3300ドル
(約34万8000円)も目減りしたことになる。



朝鮮日報からの引用ですが、
これって、一体、どういう意味があるの?

株や投資をした人や会社の資産が減ったことは
わかるけど・・・

物価が下がったわけじゃないし・・・

どういう影響があるのかな?



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中野さん、ありがとうございました。  落石

2008年10月04日 10時32分36秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
読み応えのある連載をありがとうございました。

敗戦という大変化のなかで、ゆっくりと、
自分の歩調で歩いている庶民の姿が
描かれていて感心しました。

いま、9条は非現実的であるという意見があります。
『平和ボケ』とも。
しかし9条を支持する人と、批判する人と
どちらが戦争に対する認識が深いのか?

いまや戦前という認識で、両者は一致しているわけです。
今回の連載を読ませていただいて
9条を支持する人のほうが戦争をリアルに認識していると
思いました。

9条支持派が『平和ボケ』なら、
9条廃止派は『高度平和ボケ』ではないでしょうか?

 なお 中野さんの書かれたものが、もう少しありますので、
    また掲載したいと思います。
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「公金注入」への考え方   文科系

2008年10月03日 11時11分55秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
今朝書いたコメントを、ちょっと書き直して投稿に格上げします。「公金注入」への考え方が意外に難しい問題だと思いますので。


この問題対処は本当に難しい。

現実論としては、公金注入でしょう。資本主義を前提とする以上しかたないことと思います。信用収縮で「失われた20年」になるのは困りますし、善意の第3者も可哀想ですから。が、それだけでは全く駄目、モラルハザードになり、今後に示しがつきません。

「国家は介入するな、我々の自由にさせるのが一番」と世界に向かって主張して良い思いをしてきた連中を国家が救済するのは二重基準、彼らを今後に向かって野放しすることにもなってしまう。
公金を注入するところはまず、その重役連中に全てをはき出させる。身分も奪って、保護観察期間を設け、その間は今後も重要な地位につけない。

その上で公金注入ですが、昔の会社にそのまま注入するのは悪いことではないでしょうか。善意の第三者の連鎖倒産を防ぐためなら、ドンブリで金を出すのではなく、個別に国家がその注入会社の行動の決済にからむことなどが必要ではないでしょうか。

そして何よりも、供給側だけを見る新自由主義の反省も必要。毎日新聞の今日の社説にこうありました。

「政府・与党の政策では相変わらず、企業側を強くすることに力点が置かれている。供給側をてこ入れすれば、家計はいずれ元気になるという発想だ。
それでいいのか。
バブル崩壊以降、企業は設備、負債、雇用の過剰解消に向け、大規模なリストラを行った。賃金は抑えられ、雇用の非正規化も進んだ。(中略)
政府・与党は家計の元気付けが、最も有効だと知るべきだ」

こういう「公金注入の仕方」がないものかどうか? 

いずれにしても麻生の「3年で回復」発言はトロイにもほどがある。だれが原稿を作ったか分からないが、子供だまし以下。日本でも住宅バブルからの回復で「失われた10年」が必要だったのに、それよりもはるかに酷いアメリカの回復が3年でできるわけない。その間は、例えば、今まで元気だったトヨタだけを見ても困り続けるはずだろう。
そもそも1000兆円近い公金累積赤字はどうするのだ??! 公金利権を作り出した自民・官僚・業界の責任なのだ。あれだけたっぷりあると明かされた道路特定財源を見ても、民主党の言うように「隠れ財源」は山ほどありそう。民主党に政権を取らせよう。今はそれしかない。

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