話題を呼んでいるのは、浜矩子氏による「ユニクロ栄えて国滅ぶ」と題した論文。
価格が下がることで企業の利益が縮小し、
それが人件費の切り下げにつながるなどと論じている。
これに池田信夫さんが反論。こう述べています。
グローバル化とは、浜氏のいう「自分さえよければ病」である。
中国は日本の企業の迷惑なんか考えず、安い商品を輸出する。
それによって日本の消費者は同じ所得で多くのものが買えるので、
実質所得は上がる。
市場経済では、企業が損しようが倒産しようが問題ではない。
企業は消費者のために存在するのだから、最大化されるべきなのは
消費者の効用であって、企業の利潤ではない。
そして消費者の好む商品・サービスをもっとも安く提供する企業が
生き残ることで、福祉は最大化されるのだ。
問題は要素価格の均等化によって日本の労働者の賃金が
中国に鞘寄せされることだが、これは避けられない。
特に単純労働者の賃金は世界的に均等化している。
日本は労働市場が硬直化しているためにその影響は小さかったが、
非正社員の増加という形でその影響が出ている。
この潮流から自衛するする方法は、基本的には二つしかない。
第一は、金融やソフトウェアなどの新興国ではできないスキルを身につけ、
新興国を生産基地として使う水平分業のハブになって利潤を上げることだ。
これがIBMやアップルを典型とする、アメリカの多国籍企業が行なった戦略転換だが、
日本でこうした転換に成功したのは、ユニクロなど数社しかない。
ユニクロは日本を滅ぼすどころか、日本企業がグローバル化する
ロールモデルなのである。
第二は、福祉・医療・流通などの非貿易財やサービス業に労働人口を移動し、
中国との競争から逃げることだ。
サービス業の労働生産性は製造業より低いので、
製造業から労働者が移動すると賃金が切り下げることは避けられないが、
この部門は過剰に規制されているので、規制改革によって競争を促進すれば、
生産性が上がって賃金も上がる。
このような「自分さえよければ」という社会を嫌悪する人が
多いことは理解できるが、日本だけ「友愛」をとなえても、
数億人の飢えた人口を抱える中国はつきあってくれない。
自分だけそこから抜け出す方法は、保護主義と規制強化しかない。
幸か不幸か「反グローバリズム」を標榜する民主党は
そういう政策を選ぼうとしているようにみえるが、
それこそ浜氏のいう「縮小均衡の道」である。

さて、この反論は正しいのでしょうか?
価格が下がることで企業の利益が縮小し、
それが人件費の切り下げにつながるなどと論じている。
これに池田信夫さんが反論。こう述べています。
グローバル化とは、浜氏のいう「自分さえよければ病」である。
中国は日本の企業の迷惑なんか考えず、安い商品を輸出する。
それによって日本の消費者は同じ所得で多くのものが買えるので、
実質所得は上がる。
市場経済では、企業が損しようが倒産しようが問題ではない。
企業は消費者のために存在するのだから、最大化されるべきなのは
消費者の効用であって、企業の利潤ではない。
そして消費者の好む商品・サービスをもっとも安く提供する企業が
生き残ることで、福祉は最大化されるのだ。
問題は要素価格の均等化によって日本の労働者の賃金が
中国に鞘寄せされることだが、これは避けられない。
特に単純労働者の賃金は世界的に均等化している。
日本は労働市場が硬直化しているためにその影響は小さかったが、
非正社員の増加という形でその影響が出ている。
この潮流から自衛するする方法は、基本的には二つしかない。
第一は、金融やソフトウェアなどの新興国ではできないスキルを身につけ、
新興国を生産基地として使う水平分業のハブになって利潤を上げることだ。
これがIBMやアップルを典型とする、アメリカの多国籍企業が行なった戦略転換だが、
日本でこうした転換に成功したのは、ユニクロなど数社しかない。
ユニクロは日本を滅ぼすどころか、日本企業がグローバル化する
ロールモデルなのである。
第二は、福祉・医療・流通などの非貿易財やサービス業に労働人口を移動し、
中国との競争から逃げることだ。
サービス業の労働生産性は製造業より低いので、
製造業から労働者が移動すると賃金が切り下げることは避けられないが、
この部門は過剰に規制されているので、規制改革によって競争を促進すれば、
生産性が上がって賃金も上がる。
このような「自分さえよければ」という社会を嫌悪する人が
多いことは理解できるが、日本だけ「友愛」をとなえても、
数億人の飢えた人口を抱える中国はつきあってくれない。
自分だけそこから抜け出す方法は、保護主義と規制強化しかない。
幸か不幸か「反グローバリズム」を標榜する民主党は
そういう政策を選ぼうとしているようにみえるが、
それこそ浜氏のいう「縮小均衡の道」である。

さて、この反論は正しいのでしょうか?