ルイス・サッカー著,幸田敦子訳「穴―HOLES」講談社文庫 2006/12刊.
全米で350万部を超えたという児童文学のベストセラーで,映画化もされている.過去と現在が交錯する記述といい,主人公の名前といい,全然ミステリーしている.しかしふだんミステリーを読み慣れていないこどもにはどうだろうかと,ちょっと気がかり.ちなみに名前とはスタンリー・イェルナッツ.未読の方は英語で書いて眺めてみて下さい.これと関係するが,主人公の相棒が(おとこの子ふたりの友情も気持ちよかった)はじめは文盲という設定も「うまい!」ということがあとでわかる仕掛け.
最近の児童文学は暗い悲しいものが多い.これもいじめられっ子が主人公で,出だしは暗く悲しかったが,最後は元気が出るハッピーエンド.解説によればここでの登場人物を使った小説が何編か書かれているらしいが,この「穴」ほど良くはないだろうという気がする.
全米で350万部を超えたという児童文学のベストセラーで,映画化もされている.過去と現在が交錯する記述といい,主人公の名前といい,全然ミステリーしている.しかしふだんミステリーを読み慣れていないこどもにはどうだろうかと,ちょっと気がかり.ちなみに名前とはスタンリー・イェルナッツ.未読の方は英語で書いて眺めてみて下さい.これと関係するが,主人公の相棒が(おとこの子ふたりの友情も気持ちよかった)はじめは文盲という設定も「うまい!」ということがあとでわかる仕掛け.
最近の児童文学は暗い悲しいものが多い.これもいじめられっ子が主人公で,出だしは暗く悲しかったが,最後は元気が出るハッピーエンド.解説によればここでの登場人物を使った小説が何編か書かれているらしいが,この「穴」ほど良くはないだろうという気がする.