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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

悪党芭蕉

2007-03-05 16:11:14 | 読書
嵐山 光三郎 2006/4 新潮社.

腰巻きに曰く.
弟子は犯罪者,熾烈な派閥抗争,句作にこめられた危険な秘密….“俳聖”松尾芭蕉のベールを剥ぐ力作.
芭蕉は「三百年前の大山師だった!」 by芥川龍之介.
読売文学賞 泉鏡花文学賞 ダブル受賞

つられて下世話な興味を持ったのは失敗だった.忍者芭蕉の大活躍なんか期待してしまったが,マジメな本だった.ちょっと味のある高校の先生の古文の授業という感じ.

芭蕉さんはかわいい男の子がすきだった.
古池や...は将軍綱吉の生類憐れみの令にごまをすった動物愛護の句である.
作意とか,不易流行とか,軽みとか,芭蕉の言うことは禅問答みたいで弟子たちにはてんで理解できない.
芭蕉がのちに俳聖とあがめられるなんて,当時は弟子も含めて,だれの念頭にもなかった.
江戸では弟子の基角のほうが人気があった.

というあたりはおもしろかった.この本の著者はなんだかんだ言っても芭蕉が好きらしい.
コメント
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