Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

青春切符 / クラブ・ポワブリエール

2007-04-07 11:23:25 | エトセト等
青春切符はむかし青春で,いまはヒマはあるが金がない人種にも人気.
山口という駅は当然山陽本線にあるものと思っていたが,じつは新山口で乗り換えるのだった.最寄り駅から新山口まで4時間,そこからまた30分.日本は広い!


駅前から片側1車線の両側に低い建物が並んでいて,閑散としてはいる.さりとて,大学があるためか若い人もちらほらで,寂れているという感じでもない.やがてアーケードに交差.「さぽらんて」のショールームで鯉のぼり作りというのをやっていた.市民が一枚ずつのうろこに勝手な絵を描いて,鯉のぼりに加工して商店街に吹き流すのだそうだ.市民でないワタクシもM・T田さんふうに(うさぎではなく)ネコを描いてみたら,お姉さんたちにカワイイとほめられた.ちなみに,さぽらんては正式には山口市市民活動支援センターだそうです.


県立美術館は常設展のみでわれわれに貸し切りの状態.警備員氏が庭に出てみなさいと言う.ガラスの剣山ふうオブジェの上に桜.振り返ればガラス窓に映った桜(右の写真).なかにはがらくたのようなオブジェ.


森福都「クラブ・ポワブリエール」徳間文庫2007年3月を,カバーがよかったので購入.このカバーイラスト(上杉久代,なおカバーデザインは田中千寿子),ぼくには右の写真のように,腰巻きで下半身が隠れていた方が魅力的にみえるのだが,どうだろう.

書店に平積みになっていたのは,著者が山口出身だから? 広大医学部卒とあるが,ポワブリエールは広島の洋菓子店.この方は中国時代小説がフィールドかと思っていたら,これは連作ミステリ.メールで学生時代の友人に小説を配布するのだが,その内容がそれぞれの友人の日常を題材にしているのがみそ.場面によって2種類のフォントが使い分けられているのも愉しい.
でも最後にありきたりの浮気ものに収束してしまったのはちょっと残念.

この本のおかげで帰路は時間をもてあますことはなかった.
コメント (2)
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