もう一週間経つが,日本橋・丸善に行ったら「山本容子 本の話絵の話」展というのをやっていた.
山本さんが『本の話』(文藝春秋)の表紙絵として毎月描いていた小さな肖像画のシリーズが,昨年終了した記念らしい.
創刊から7年を経たとき、72名分を一冊の本として出版したという『本の話 絵の話』(文藝春秋)が置いてあった.オリジナルも本になった絵も同じような大きさ.油彩画とちがってどちらもたいして変わらない.
単行本の帯の著者の怖い顔を敬遠し,文庫化されたほう (文春文庫 2006/05) を購入.
会場には現在進行中の『嗜み』(文藝春秋)に絵と文章で連載している「ミュージカルレッスン」のシリーズも.ポスターは「王様と私」.
『本の話 絵の話』は,本の話・人の話・絵の話の三部構成で,まんなかの「人の話」に,展覧会にあった小さな肖像画 (漫画と言った方がいいかも) が 200 字ほどの短い文章とともに載っている.第一回目・菊池寛氏についての文章の最後の言葉をが,次の人物についての始めの言葉になる,という趣向は断続的.
銅版画にも文章にもいくつかのパターンがあるようだが,その組み合わせで無限のパターンが産まれている.
絵の話では,ラスコーの洞窟の,壁の上の方にまるで宙に浮かんだような巨大な (5m が 2 頭) バイソンの絵をどうやって描いたか,が印象に残った.暗闇で照明は? 5m もある絵の全体を見るには原始的ローソクはいくつ必要か? 足場は? そこまでして描かなければならなかったのはなぜ?
一万八千年後のわれわれは,テーマの力においては彼らにずっとおとっているのではないか...
山本さんが『本の話』(文藝春秋)の表紙絵として毎月描いていた小さな肖像画のシリーズが,昨年終了した記念らしい.
創刊から7年を経たとき、72名分を一冊の本として出版したという『本の話 絵の話』(文藝春秋)が置いてあった.オリジナルも本になった絵も同じような大きさ.油彩画とちがってどちらもたいして変わらない.
単行本の帯の著者の怖い顔を敬遠し,文庫化されたほう (文春文庫 2006/05) を購入.
会場には現在進行中の『嗜み』(文藝春秋)に絵と文章で連載している「ミュージカルレッスン」のシリーズも.ポスターは「王様と私」.
『本の話 絵の話』は,本の話・人の話・絵の話の三部構成で,まんなかの「人の話」に,展覧会にあった小さな肖像画 (漫画と言った方がいいかも) が 200 字ほどの短い文章とともに載っている.第一回目・菊池寛氏についての文章の最後の言葉をが,次の人物についての始めの言葉になる,という趣向は断続的.
銅版画にも文章にもいくつかのパターンがあるようだが,その組み合わせで無限のパターンが産まれている.
絵の話では,ラスコーの洞窟の,壁の上の方にまるで宙に浮かんだような巨大な (5m が 2 頭) バイソンの絵をどうやって描いたか,が印象に残った.暗闇で照明は? 5m もある絵の全体を見るには原始的ローソクはいくつ必要か? 足場は? そこまでして描かなければならなかったのはなぜ?
一万八千年後のわれわれは,テーマの力においては彼らにずっとおとっているのではないか...